メタンフェタミン汚染(Methamphetamine contamination)
ひとことで言うと…
NZでは、違法薬物メタンフェタミン(meth)の残留物で住宅が汚染されることがあります。2026年4月16日から賃貸住宅の新しい規則が始まり、100平方センチメートルあたり15マイクログラムを超える部屋は除染が必要です。家を借りる人、貸す人、買う人向けです。
詳細
メタンフェタミン(methamphetamine、meth)は違法な薬物です。家の中で使われたり作られたりすると、壁や床などの表面に残留物が残ることがあります。
賃貸住宅については、2026年4月16日に住宅賃貸(メタンフェタミン汚染管理)規則(Residential Tenancies (Managing Methamphetamine Contamination) Regulations)が始まりました。検査と除染の方法、家主の義務、契約の終了などのルールが決まっています。
汚染の基準
汚染は、家全体ではなく部屋ごとに判断します。単位は、表面100平方センチメートルあたりのマイクログラム(µg/100cm²)です。
| 残留量 | 意味 |
|---|---|
| 15µg/100cm²以下 | 許容できる上限以内 |
| 15µg/100cm²を超える | 除染が必要 |
| 30µg/100cm²を超える | 住めない状態とされ、契約を終わらせられる場合がある |
検査の種類
| 種類 | 誰ができるか | 内容 |
|---|---|---|
| スクリーニング(screening assessment) | 誰でも、いつでもできる。報酬を受けて行う人には、能力の要件がある | 認められた方法で、汚染の可能性を調べる |
| 詳しい検査(detailed assessment) | 資格のある専門家だけ。同じ物件のスクリーニングや除染をした人とは別の人 | 汚染の程度を確定させる |
- 認められた方法は、個別のサンプル採取、検査機関でのまとめ検査(laboratory composite)、検証済みの簡易検査キットです。
- 現場でサンプルをまとめて調べる方法(field composite)や、検証されていない検査キットは使えません。
- 検査と除染は、NZ規格NZS 8510:2017(規則で一部変更)にもとづきます。
詳しくはTenancy Servicesの検査と除染のページで確認してください。
家主の義務
- 次の場合、家主は専門家による詳しい検査をします。
- 警察かカウンシルから、メタンフェタミンが作られた可能性が高いと知らされたとき
- 有効なスクリーニングで、15µg/100cm²を超える部屋があったとき
- 入居中の家に入るときは、決められた通知をします。
- 検査結果を受け取ってから7日以内に、借り手に伝えます。
- 15µg/100cm²を超える部屋は、貸す前にできるだけ早く除染します。除染は家主自身か、家主が頼んだ業者が行えます。
- 除染の後は、資格のある専門家がもう一度詳しい検査をし、15µg/100cm²以下になったことを確かめます。
- 汚染された家を貸すことは、住宅賃貸法(Residential Tenancies Act 1986)、建築法(Building Act 2004)、保健法(Health Act 1956)に違反します。
- 入居者がいない間に、家主が任意で検査することもできます。
義務を守らない家主には、罰則があります。
借り手の権利と責任
- 除染の間、借り手は必ずしも退去する必要はありません。仮住まいや家賃の減額は、書面で話し合います。
- 使えない部分がある間は、その分だけ家賃を下げます。
- 30µg/100cm²を超える部屋がある場合、汚染に責任のない側は、短い通知で契約を終わらせられます。
| 終わらせる側 | 通知期間 |
|---|---|
| 借り手 | 2日 |
| 家主 | 7日 |
- ただし、汚染が他の部分から離れていて閉じられる場所で、それがなくても普通に住める場合は別の扱いです。この場合は家賃を下げ、どちらも住宅賃貸審判所(Tenancy Tribunal)に契約の終了を申し立てられます。
- 家の中でメタンフェタミンを使う、持つ、売る、作ることは、薬物乱用法(Misuse of Drugs Act 1975)に違反し、賃貸契約の違反にもなります。
- 借り手は、自分や訪問者が起こした汚染の損害に責任を負います。
詳しくはTenancy Servicesのガイドラインで確認してください。賃貸の基本は住宅賃貸法の基本、家主の義務は家主になるときの基本を見てください。
家を買うとき
- 不動産業者を監督する不動産庁(REA、Real Estate Authority)は、メタンフェタミン汚染の可能性について、業者向けの指針を2026年9月に新しくしました。業者は、知っている汚染や疑われる汚染を、買い手に伝える義務を検討する必要があります。
- 激しい使用や製造の場所としてカウンシルが知らされた物件は、LIM(土地情報の報告書)に載ることがあります(LIMと建物検査)。
- 心配がある場合は、満足できる検査結果を売買契約の条件にできるか、弁護士に相談します(不動産購入の流れ)。
- 検査で基準を超えた場合は、除染の費用をもとに価格を交渉したり、売り手が除染することを条件にしたりする方法があります。
REAのページが詳しいです。
手順
家を借りている人
- 家主から検査や除染の通知が来たら、内容と日程を確認する。
- 検査結果のコピーを受け取る(家主は受け取ってから7日以内に伝えます)。
- 使えない部屋があれば、家賃の減額や仮住まいを書面で話し合う。
- 話がまとまらない場合は、Tenancy Servicesに相談する。
家を貸している人
- 警察やカウンシルからの通知、スクリーニングの結果を確認する。
- 必要なら、資格のある専門家に詳しい検査を頼む。
- 結果を7日以内に借り手に伝える。
- 15µg/100cm²を超える部屋を除染し、もう一度詳しい検査で確かめる。
家を買う人
- 物件の履歴やLIMを確認し、不動産業者に汚染について尋ねる。
- 必要に応じて、検査を売買契約の条件にできるか弁護士に相談する。
費用
検査と除染の費用は、依頼先や汚染の程度によって違います。依頼する前に見積もりを確認してください(2026年10月時点)。賃貸住宅で家主の義務とされている検査と除染は、家主が手配します。
日本との違い・注意点
ここが日本とちがうよ!
- NZでは、メタンフェタミンの残留物による住宅の汚染が、賃貸と売買の両方で問題になります。2026年4月16日から、賃貸住宅には国の規則があります。
- 基準は部屋ごとに判断します。家の一部だけが汚染されていることもあります。
- 現場でまとめて調べる検査や、検証されていない検査キットは、規則で認められていません。
- 家主は、検査結果を受け取ってから7日以内に借り手に伝える義務があります。
- 個別の判断は、Tenancy Services(賃貸)や弁護士(売買)に相談してください。
ここは大事だよ
ビザ・税・医療・法律などの制度は変わることがあります。手続きの前に、必ず公式の窓口やページで最新の内容を確認してください。このページは一般的な情報で、個別の助言ではありません。