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住まい / 賃貸

テナント法の基本(Residential Tenancies Act 1986)

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概要

NZの賃貸は住宅賃貸法(Residential Tenancies Act 1986)で決められています。家主は修繕と静かな生活の保障、テナントは家賃の支払いと物件の管理に責任があります。立ち入りの通知、改装、値上げ、契約の終わり方、トラブルの解決方法をまとめます。

詳細

NZの住宅の賃貸は、住宅賃貸法(Residential Tenancies Act 1986)で決められています。政府の窓口はテナンシー・サービス(Tenancy Services)です。この記事では、入居中の権利と義務をくわしく説明します。物件探しと契約の流れは賃貸の探し方と契約を見てください。

家主とテナントの主な義務

2026年10月時点の主な内容です。

家主(landlord)の義務テナント(tenant)の義務
入居前に、家主が署名した書面の契約書を渡す契約書に署名する
物件をそれなりに清潔で、修繕された状態にする家賃を期日どおりに払う
建物・健康・安全の基準を守る物件をそれなりに清潔に保つ
テナントの静かな生活(quiet enjoyment)を守る損傷や修理が必要な箇所をすぐ家主に伝える
物件を売りに出したらテナントに伝える電気・ガス・インターネットなどの料金を払う
21日を超えてNZを離れるときは代理人を置く退去時に物件を片付け、鍵などを返す

次のことは禁止されています。

  • 家主:テナントの持ち物を差し押さえること。安全や修理のために必要な場合を除き、電気や水などの供給を止めること。
  • テナント:家主が修理をしないことを理由に家賃を払わないこと。物件を傷つけること。近所の人や他のテナントに迷惑をかけること。家主の書面の同意なしに物件を改造すること。契約書の最大入居人数を超えること。

どちらも、許可なく鍵を変えることはできません。連絡先が変わったら相手に知らせます。詳しくはTenancy Servicesのページで確認してください。

静かな生活の権利(quiet enjoyment)

テナントには、それなりの平穏、快適さ、プライバシーを保って暮らす権利があります。家主は、テナントに嫌がらせをしたり、生活を妨げたりしてはいけません。

テナントも、近所の人や他のテナントの同じ権利を尊重する必要があります。大きな音を出し続けたり、正当な通知のある修理や内見を不当に断ったりしてはいけません。詳しくはTenancy Servicesのページで確認してください。

家主の立ち入りと点検

家主が物件に入るには、原則として事前の通知が必要です。2026年10月時点の主な決まりは次のとおりです(一般の住宅の場合)。

目的必要な通知
点検(inspection)48時間以上前。通知は14日前より早く出さない
修理・メンテナンス24時間以上前
メタンフェタミン(覚醒剤)汚染の検査48時間以上前
購入希望者や次のテナントへの内見通知ではなく、テナントの許可が必要
  • 立ち入りできる時間は8時から19時までです。
  • 点検は4週間に1回までです。
  • 内見の許可を、テナントが不当に断ることはできません。ただし、合理的な条件を付けることはできます。
  • 火事や水漏れなどの緊急時、テナントの同意がある場合、Tenancy Tribunalの命令がある場合は、通知なしで入れます。庭などの敷地のメンテナンスも通知は不要です。
  • テナントが中にいるときに、家主が力ずくや脅しで入ることは禁止されています。

ボーディングハウス(boarding house)では、通知や時間の決まりが異なります。詳しくは立ち入りのページと点検のページで確認してください。

修理と損傷

  • 家主は、水回り、電気、建物の構造、鍵などを含め、物件を安全で健康に暮らせる状態に保つ責任があります。
  • 普通に使っていて傷んだもの(fair wear and tear)は、テナントの責任ではありません。
  • テナントの不注意による損傷は、家賃4週分か家主の保険の免責額(excess)のうち、低い方までテナントが負担します。
  • 故意の損傷は、テナントが家主に伝える必要があります。
  • けがのおそれがある緊急の修理は、家主に連絡しようとしたうえで、テナントが手配できます。その費用は家主が払い戻します。
  • 損傷を伝えずに悪化させると、修理費を請求されることがあります。

詳しくは修理のページと損傷のページで確認してください。

小さな改装(minor changes)

テナントは、家主の許可を得て物件に手を加えることができます。

  • 小さな改装とは、損傷のおそれが低く、元に戻しやすく、安全や建物の構造に影響せず、行政の許可がいらないものです。
  • 例として、コード付きブラインドをカーテンに替える、子どもの安全対策の器具を付ける、本棚を壁に固定する地震対策などがあります。
  • テナントは書面で申し込みます。家主は21日以内に書面で返事をします。
  • 小さな改装は、家主が断ることはできません。ただし、合理的な条件を付けることができます。
  • 退去時には取り付けたものを外し、元の状態に戻します。
  • 大きな改装は、家主の書面の同意が必要です。家主は不当に同意を拒めません。

詳しくはTenancy Servicesのページで確認してください。

家賃の値上げ

2026年10月時点の決まりです。

  • 値上げは、入居から12か月後以降で、前回の値上げから12か月以上たっている場合に限られます。
  • 60日前までに、新しい家賃と開始日を書いた書面で通知します。通知は12か月たつ前に出せます。
  • 定期契約(fixed-term)の期間中は、契約書に定めがある場合だけ値上げできます。
  • 家賃が相場より大幅に高いと考える場合、テナントはTenancy Tribunalに申し立てることができます。

詳しくは値上げのページで確認してください。値上げに合わせてボンドを増やすことについてはボンドを見てください。

契約の終わり方(2025年1月30日から)

2026年10月時点の主な通知期間です。

場面必要な通知
テナントが期間の定めのない契約(periodic)を終える21日前
家主が理由なしで期間の定めのない契約を終える90日前
家主や家族が住む、売却が無条件で成立した、従業員などが使う場合42日前
定期契約を期間満了で終える満了日の90日前から21日前までに通知(理由は不要)
  • 定期契約は、どちらも通知しなければ、満了後に期間の定めのない契約に自動で切り替わります。
  • テナントが権利を主張したことへの報復として家主が終了を通知した場合、テナントはTenancy Tribunalに申し立て、通知を無効にするよう求められます。

詳しくはTenancy Servicesのページで確認してください。

トラブルの解決

Tenancy Servicesが案内している流れは次のとおりです。

  1. 話し合い:まず相手と直接話します。合意できたら書面に残します。
  2. 14日間の是正通知(14-day notice to remedy):相手に14日間で問題を直すよう求める書面です。家主用(家賃滞納、その他の違反)とテナント用の書式があります。
  3. 調停(mediation):中立の調停人が、話し合いで解決策を探すのを手伝います。調停人は何も決定しません。合意すると調停人が命令書(order)を作ります。この命令書はTenancy Tribunalが封印(seal)でき、守られない場合は地方裁判所(District Court)で強制できます。
  4. テナンシー審判所(Tenancy Tribunal):両方の言い分を聞き、法的な拘束力のある命令を出します。

調停もTribunalも、オンラインの同じ申立手続きで申し込みます。申立にはRealMe®のログインが必要です。詳しくはトラブル解決のページと申立のページで確認してください。

手順

修理などの問題を解決したいときの一般的な流れです。

  1. 問題の内容を写真やメモで記録する。
  2. 家主(または管理会社)に連絡し、話し合う。合意したら日付を入れて書面に残す。
  3. 解決しなければ、14日間の是正通知を出す。書式はTenancy Servicesの書式ページにあります。
  4. 14日たっても直らなければ、オンラインでTenancy Tribunalに申し立てる。調停で話し合うこともあります。
  5. 調停の命令書やTribunalの命令の内容を守る。守られないときは、強制の手続きを確認する。

費用

2026年10月時点の金額です。

項目金額
Tenancy Tribunalの申立手数料NZ$29(2026年7月1日から。それまではNZ$28)

申立手数料は申し立てた人が払います。申立が認められた場合、Tribunalが相手に払い戻しを命じることがあります。給付金を受けている人は、Work and Incomeの支援を受けられることがあります。詳しくは申立のページで確認してください。

日本との違い・注意点

  • 家主の点検は、決まった通知をすれば4週間に1回まで行えます。点検があることを前提に、日ごろから物件を片付けておくと安心です。
  • 家主が修理をしないことを理由に、家賃の支払いを止めることはできません。是正通知やTribunalの手続きを使います。
  • 壁への棚の固定などの地震対策は、書面で申し込めば小さな改装として認められることがあります。勝手に工事をしないでください。
  • 住宅賃貸法の保護を受けられるのは、契約書に名前のあるテナントです。フラットメイトの立場の人はフラットシェアを見てください。
  • 個別の判断が必要な場合は、Tenancy Services(0800 836 262、平日8時から17時30分)や市民相談所(Citizens Advice Bureau)などに相談してください。Tenancy Servicesの電話では、無料の通訳を頼めます(9時以降)。詳しくは連絡先のページで確認してください。

関連項目

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