雨漏り住宅(Leaky homes)
ひとことで言うと…
NZの雨漏り住宅(leaky home)は、外壁と内壁の間に雨水が入り、壁の腐れやカビを起こす家です。特に1980年代後半〜2000年代半ばに建てられた、一体型の外壁の家でリスクが高いとされます。政府の解決制度(Weathertight Homes Resolution Services)への新しい申請は2021年12月31日で締め切られました。家を買う人、持ち主向けです。
詳細
雨漏り住宅(leaky home、leaky building)とは、外の雨水が外壁(cladding)と内壁の間に入り込む家です。水が抜けず乾かないと、壁の腐れ、危険なカビ、構造の傷み、住む人の健康被害につながります。家の中の水道管からの水漏れは、この意味の雨漏りには含みません。
ビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)は、建物の一部が天候に耐えられない方法で建てられ、建築基準(New Zealand Building Code)を満たしていなかったことが原因だと説明しています。
リスクが高い家
政府の住宅購入ガイドsettled.govt.nzによると、特にリスクが高いのは次のような家です。
- 1980年代後半から2000年代半ばに建てられた家
- 軒がなく屋根が平らな地中海風の家
- 一体型の外壁(monolithic cladding)の家。発泡スチロールや繊維セメントの板の上に、しっくい風の仕上げをしたものなど
MBIEの建築情報サイトbuilding.govt.nzは、問題が起きやすい部分として次を挙げています。
| 部分 | 例 |
|---|---|
| 屋根 | 平らな屋根、パラペット(立ち上がり壁)のある屋根、屋根と壁の接合部 |
| 外壁に固定したもの | パーゴラや手すりの固定部分 |
| 窓 | 窓の水切り(flashing)がない |
| デッキ・バルコニー | 居室の上にあるデッキ、手すり壁の接合部 |
| 外壁の足元 | 地面との間が狭い、地面が室内の床より高い |
settled.govt.nzは、外壁の下端と地面の間が、舗装面で150mm、土で225mmより狭い場合をリスクとして挙げています。
雨漏りの兆候
| 場所 | 兆候 |
|---|---|
| 外 | 外壁のさびや変わったしみ、外壁のひび(特に窓まわり) |
| 窓・ドアまわり | 湿り気 |
| 室内 | 雨の日に水が垂れる・たまる、天井のたるみ、幅木(skirting board)のふくらみ、床のゆがみ |
| 室内 | 壁のカビの斑点、かび臭さ、壁や床がふわふわする |
| 床 | カーペットのしみや腐れ、カーペットの留め具のさび |
| 金具 | ねじや釘の腐食 |
買う前の確認
- settled.govt.nzは、雨漏りに詳しい検査士による、自分で依頼した建物検査を勧めています。
- 検査士は水分計(moisture meter)を使い、壁を壊さずに調べます。ただし、検査ですべての欠陥が見つかるとは限りません。
- LIM(カウンシルの土地情報の報告書)や建物検査の全体は、LIMと建物検査を見てください。
政府の解決制度(Weathertight Homes Resolution Services)
- 雨漏り住宅の問題を受けて、国会は2002年と2006年に雨漏り住宅解決サービス法(Weathertight Homes Resolution Services Act)を作りました。対象の持ち主は、MBIEの支援を受けて問題の解決を申請できました。
- 新しい申請の期限は、2021年12月31日で終わりました。今は新しい申請はできません。
- MBIEは、すでに申請中の人の支援は続けています。
- 物件に過去の申請があったかは、MBIEの問い合わせフォームか、公的情報法(Official Information Act)の請求で問い合わせられます。
詳しくはbuilding.govt.nzのページで確認してください。
今、雨漏りが見つかったとき
building.govt.nzは、次の方法を案内しています。
- 建物の調査士(building surveyor)に、調査と助言を頼む
- 弁護士に、取れる法的な手段を相談する
- 借りている家なら、家主に修理を頼む(Tenancy Servicesの修理のページ)
建築工事の黙示の保証(implied warranties)
- 住宅の建築工事には、建築法(Building Act 2004)による保証が自動的に付きます。契約書の有無や金額にかかわらず適用されます。
- 保証の内容には、図面と仕様どおりに適切に工事すること、適切な材料を使うこと、建築法と建築基準を満たすこと、完成時に住める状態であることなどが含まれます。
- 工事の完了から12か月は、書面で伝えた欠陥を業者が直す期間(defect repair period)があります。
- その家を後から買った持ち主も、元の契約の当事者と同じように、この保証を主張できます。
- 保証を守らせるには、裁判所で手続きをし、損害を証明する必要があります。請求には期限があるため、早めに弁護士に相談してください。
詳しくはbuilding.govt.nzの保証のページで確認してください。新築の保証は新築住宅も見てください。
手順
- 築年数、外壁の種類、屋根の形を確認する。1980年代後半〜2000年代半ばの一体型の外壁の家は特に注意する。
- 内見のときに、しみ、カビ、におい、ひび、幅木のふくらみなどの兆候を見る。
- 雨漏りに詳しい検査士に、自分で建物検査を依頼する。
- LIMとカウンシルの物件ファイルを確認する。外壁の張り替えにはカウンシルの建築許可(building consent)が必要です。張り替えた家なら、その記録があるか確認します。
- 必要に応じて、MBIEに過去の申請の有無を問い合わせる。
- 結果を弁護士に見てもらい、売買契約の条件に反映させる。
費用
建物検査や建物の調査士の費用は、依頼先ごとに違います。依頼する前に見積もりを確認してください(2026年10月時点)。
日本との違い・注意点
ここが日本とちがうよ!
雨漏りの問題は、1980年代後半〜2000年代半ばに建てられた家に多いとされます。比較的新しい家でもリスクがあります。政府の解決制度への新しい申請はできません。問題が見つかった後の修理や請求は、自分で専門家に頼んで進めることになります。
修理済みの家でも、裁判や当事者どうしの和解で解決したものはLIMに載らないことがあります(LIMと建物検査)。検査ですべての欠陥が見つかるとは限りません。
個別の判断は建物の調査士や弁護士へ。
ここは大事だよ
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