本文へ移動
住まい / 購入

新築住宅を買う・建てる(New builds)

在住
概要

NZで家を建てるとき、GST込みNZ$30,000以上の住宅工事は書面の契約が必要で、業者は契約前に開示書類とチェックリストを渡します。完成後12か月は業者が欠陥を直し、建築法の黙示の保証は最長10年です。完成前の物件を買う(off the plan)ときの注意点もまとめます。

詳細

新築の家を手に入れる方法には、主に次のようなものがあります。

方法内容
土地を買って建てる更地を買い、業者と建築の契約を結ぶ
完成前に買う(off the plan)図面の段階で、開発業者(developer)から買う
家を移築する既存の家を新しい土地に移す

(settled.govt.nzのページ)

建築許可(building consent)の流れや、免許を持つ建築業者(LBP)については建築確認とリフォームを見てください。

土地を買って建てるとき

settled.govt.nzは、土地を買う前に次のことを確認するよう勧めています。

  • どんな家を建てたいかを先に決めておく
  • 建てたいものを制限する制限条項(covenant)がないか
  • カウンシルのゾーンや、過去に出された建築の計画
  • 下水や電気などの接続にかかる費用
  • 土地が平らでない場合の造成の費用。必要ならエンジニアに相談する

建築の契約(GST込みNZ$30,000以上)

GST込みNZ$30,000以上の住宅の建築工事には、書面の契約が必要です。契約書を用意するのは業者です(building.govt.nzのページ)。

契約書には、主に次のことを書く必要があります。

  • 双方の名前と住所(通知の送り先を含む)
  • 工事の場所
  • 着工と完成の予定日、遅れたときの扱い
  • 価格(固定価格か、時間単価などの計算方法)
  • 工事の内容、材料、製品
  • 建築許可を誰が取るか
  • 誰が工事をし、監督するか
  • 支払いの日程と金額、請求の方法
  • 欠陥の直し方(黙示の保証にふれる)
  • トラブルの解決方法
  • 工事内容を変えるとき(variation)の手続き
  • 開示書類とチェックリストを受け取ったことの確認

契約の形には、業者が全体を管理する契約(full contract)、施主が管理する労務だけの契約(labour-only)、業者が日々の管理をする労務契約(managed labour-only)があります(building.govt.nzのページ)。

開示書類とチェックリスト

工事がGST込みNZ$30,000以上の場合か、施主が求めた場合、業者は契約の前に次の2つを渡します(building.govt.nzのページ)。

書類内容
開示書類(disclosure statement)業者の名前・法人の種類・連絡先・設立日、現場責任者の資格と経験、保険の内容、保証の期間と範囲
チェックリスト(consumer protection standard checklist)建築工事の進め方、業者の選び方、契約に入れるべきこと

開示書類に虚偽や誤解を招く内容があった場合、個人はNZ$50,000以下、法人はNZ$150,000以下の罰金を科されることがあります。下請け業者は、施主への開示書類を出す必要はありません。

黙示の保証(implied warranties)と欠陥

建築法(Building Act 2004)は、住宅の建築工事に次の保証を自動的に付けています。契約書がなくても、工事の金額にかかわらず適用されます(building.govt.nzのページ)。

  • 工事が適切に、図面と仕様書のとおりに行われること
  • 材料が適したもので、特に定めがなければ新品であること
  • 建築法と建築基準(Building Code)に合っていること
  • 完成したときに住める状態であること
期間内容
完成から12か月欠陥の修理期間。施主が書面で伝えた欠陥を、業者が直す
完成から最長10年黙示の保証が守られなかったとして、法的な手続きをとれる期間

12か月を過ぎた後に保証を使うには、損害があったことを示し、多くの場合は裁判所(District Court や High Court)の手続きが必要です。契約書や工事の記録を保管しておくことが大切です。

完成後、業者は維持管理の方法、保証、保険などの情報や、作業記録(Records of Work)などの書類を渡します(building.govt.nzのページ)。

保証の制度と保険

業者によっては、法律の保証とは別に、業界団体などの保証の制度(guarantee)や保険を付けることがあります。内容や範囲は制度ごとに違うため、開示書類で期間と範囲を確認してください。

工事中の保険として、building.govt.nzは次のものを挙げています(building.govt.nzのページ)。

保険内容
工事保険(contract works insurance)工事中の建物の、盗難、いたずら、自然災害などによる損害
賠償責任保険(public liability insurance)第三者の財産の損害や、ACCで足りないけがなど
専門家賠償責任保険(professional indemnity insurance)設計者が安全で雨漏りしない設計をしなかった場合の補償

全体を管理する契約では、通常は業者が工事保険と賠償責任保険を手配します。労務だけの契約では、通常は施主が手配します。

完成前に買う(off the plan)

settled.govt.nzは、メリットとして新しい基準の家であること、価格が決まっていて最初の手付金が少ないこと、決済までの期間が長いことを挙げています。一方で、次のリスクを挙げています。

  • 完成までに市場価格が下がり、払いすぎになるおそれ
  • 開発業者の評判や実績を確かめる必要がある
  • 完成前の物件には融資を制限する貸し手もある
  • 工事が遅れ、今の家賃を予定より長く払うおそれ
  • 金利の上昇や融資の条件の変化
  • 集合住宅では、完成後に管理費(body corporate levy)がかかる

契約では、次の点を確認するよう勧めています。

  • 間取りを選べるか、開発業者が設計を決めるか
  • 完成が遅れたときのサンセット条項(sunset clause)
  • 開発業者が清算(liquidation)した場合にどうなるか
  • 設備、内装、防音の仕様

完成前のユニットタイトルの物件では、決済前の開示書類に、ボディコーポレートの管理会社との契約、規則、議事録、長期修繕計画なども入ります(HUDのページ)。権利の種類については土地の権利の種類を見てください。

検討中の法改正

2026年7月2日に、建築改正法案(Building Amendment Bill)が国会に提出されました。新築とNZ$100,000を超える大きな改修に住宅の保証(home warranty)を義務付けることなどが含まれます。2026年10月時点では法案の段階で、まだ法律にはなっていません(MBIEのページ)。

手順

  1. 建て方(土地を買って建てる、完成前に買うなど)を決める。
  2. 土地の制限条項、ゾーン、接続の費用などを確認する。
  3. 業者の免許(LBP)と実績を確認し、開示書類とチェックリストを受け取る。
  4. 契約書の内容(価格、日程、支払い、欠陥の扱い、保険)を、弁護士などに確認してもらってから署名する。
  5. 工事中は、支払いと工事の進み具合を記録する。
  6. 完成したら完了証明書(CCC)と業者からの書類を受け取り、保管する。12か月以内に見つかった欠陥は書面で業者に伝える。

費用

建築費、土地、接続費、カウンシルの手数料は、物件と地域ごとに違います。契約書で価格と、カウンシルの手数料を誰が払うかを確認してください。開示書類の義務が生じる基準額はGST込みNZ$30,000です(2026年10月時点)。

日本との違い・注意点

  • NZでは、NZ$30,000以上の住宅工事は法律で書面の契約が求められます。口約束で始めないでください。
  • 12か月の修理期間を過ぎると、保証を使うには裁判所の手続きが必要になることが多くあります。欠陥は早めに書面で伝えます。
  • 完成前に買う場合、完成の遅れや開発業者の清算のリスクがあります。サンセット条項などを弁護士に確認してください。
  • 契約や保証の判断は、弁護士などの専門家に相談してください。

関連項目

内容の誤りや古い情報に気づいたら、教えてください。公式の情報と照らし合わせて修正します。 誤りを報告する