マヌカハニー(Mānuka honey)
ひとことで言うと…
マヌカハニーは、NZに自生する低木マヌカ(mānuka)の花のみつから作られるはちみつです。NZから輸出するマヌカハニーには、第一次産業省(MPI)が決めた科学的な定義があり、検査で定義を満たさないと「mānuka」と表示できません。店頭で見るUMFやMGOの数字は、業界団体や各社の等級表示です。
目次
詳細
マヌカハニーとは
マヌカ(mānuka、学名 Leptospermum scoparium)は、NZに自生する低木です。白い小さな花を咲かせ、そのみつから作られるはちみつがマヌカハニーです。
MPI(第一次産業省、Ministry for Primary Industries)によると、NZでは年間15,000〜20,000トンのはちみつが作られ、約40か国に輸出されています。はちみつの輸出額は年間NZ$3億4,000万を超えます。
MPIの科学的な定義
NZから輸出するマヌカハニーには、MPIが決めた科学的な定義があります。定義は2014年から開発され、2018年から輸出の要件として使われています。現在は、MPIの告示「Animal Products Notice: General Export Requirements for Bee Products」(2024年5月16日発行)に定められています。
定義では、4つの化学物質とマヌカの花粉のDNAの、合わせて5つの項目を検査します。5つすべてが基準を満たす必要があります。結果によって、単花蜜(monofloral)と複花蜜(multifloral)に分かれます。
| 検査項目 | 単花蜜(monofloral) | 複花蜜(multifloral) |
|---|---|---|
| 3-フェニル乳酸(3-PLA) | 400mg/kg以上 | 20mg/kg以上400mg/kg未満 |
| 2’-メトキシアセトフェノン(2’-MAP) | 5mg/kg以上 | 1mg/kg以上 |
| 2-メトキシ安息香酸(2-MBA) | 1mg/kg以上 | 1mg/kg以上 |
| 4-ヒドロキシフェニル乳酸(4-HPLA) | 1mg/kg以上 | 1mg/kg以上 |
| マヌカの花粉のDNA | 検出されること(Cq 36未満) | 検出されること(Cq 36未満) |
DNAの項目は、NZのマヌカと海外の近い植物を区別するためのものです。
検査と表示のルール
- 検査は、MPIが認めた検査機関(recognised laboratory)が行います。
- 単花蜜の定義を満たさないはちみつに「mānuka」と表示することはできません。複花蜜の定義を満たさないはちみつに「multifloral mānuka」と表示することもできません。
- 別のはちみつと混ぜた場合は、混ぜた後の製品をもう一度検査し、定義を満たす必要があります。
- 輸入国が政府の証明を求める場合は、MPIの輸出証明書が必要です。
これらの要件は、輸出するはちみつに適用されます。詳しくはMPIのはちみつ輸出の要件のページで確認してください。
UMFとMGO(業界の等級表示)
マヌカハニーの容器には、「UMF」や「MGO」と数字が書かれていることがあります。これらはMPIの定義とは別の、業界団体や各社による表示です。
**UMF(Unique Mānuka Factor)**は、生産者が1998年に作った業界団体UMF Honey Associationの等級です。基準を満たした会員だけが、UMFの商標を使えます。団体の説明では、次の4つの項目を検査します。
- MGO(メチルグリオキサール、methylglyoxal)
- レプトスペリン(leptosperin)
- DHA(ジヒドロキシアセトン)
- HMF(ヒドロキシメチルフルフラール)
UMFの等級ごとのMGOの最低値は、団体によると次のとおりです。
| UMFの等級 | MGOの最低値 |
|---|---|
| UMF 5+ | 83mg/kg |
| UMF 10+ | 261mg/kg |
| UMF 15+ | 512mg/kg |
| UMF 20+ | 826mg/kg |
| UMF 25+ | 1,197mg/kg |
MGOは、はちみつに含まれるメチルグリオキサールの量(mg/kg)です。MPIの輸出の定義の5項目には、MGOは含まれていません。数字の意味や検査の方法は表示する会社や団体によって違うため、各社の説明を確認してください。
日本との違い・注意点
ここが日本とちがうよ!
「マヌカ」の表示は検査が前提:NZから輸出されるマヌカハニーは、MPIの定義を満たしたものだけが「mānuka」と表示されます。単花蜜(monofloral)か複花蜜(multifloral)かもラベルで確認できます。UMFとMGOは比べ方に注意:UMFの数字とMGOの数字は別の尺度です。たとえば「UMF 10+」と「MGO 100+」の数字を、そのまま比べることはできません。
効果をうたう表示は会社の説明:この記事は等級の仕組みだけを紹介しています。健康についての効果は、ここでは扱いません。お土産で持ち帰るとき:日本に持ち帰る食品の免税範囲や持ち込みのルールは、出発前に問い合わせてください。NZ出国時の手続きは出国の手続きを読んでください。
食品表示の読み方は食品表示の見方にまとめています。