キウイセーバー(KiwiSaver)
キウイセーバーは、給料から天引きで積み立てるNZの任意の老後資金制度です。加入できるのはNZ市民と無期限に住める人で、一時的なビザの人は加入できません。2026年4月1日から本人と雇用主の標準の拠出率はそれぞれ3.5%です。
詳細
キウイセーバー(KiwiSaver)は、NZの老後資金の積立制度です。給料から天引きで積み立て、雇用主と政府からも拠出があります。口座はキウイセーバーの運用会社(provider)にあります。
以下は2026年10月時点の内容です。
加入できる人
次の両方に当てはまる人です。
- NZ市民、またはNZに無期限に住める人(永住ビザなど)
- NZに住んでいる、または普段NZに住んでいる人
一時的なビザ(観光・就労・学生ビザなど)の人は加入できません。ワーキングホリデーや就労ビザで働いている人は対象外です。オーストラリア市民なども条件により対象になります。
自動加入(Automatic enrolment)
加入資格があり、18歳以上65歳未満で新しい雇用主のもとで働き始めると、自動的に加入します。
自動加入した人は、働き始めて14日目から56日目まで(2週目の終わりから8週目まで)の間に脱退(opt out)を申し出られます。転職して新しい雇用主のもとで働き始めるたびに、改めて申し出る必要があります。手続きはIRDのページで確認してください。
本人の拠出率
税引き前の給料に対して、3.5%、4%、6%、8%、10%から選べます。何も選ばなければ3.5%です。
| 時期 | 標準の拠出率(本人・雇用主) |
|---|---|
| 2026年3月31日まで | 3% |
| 2026年4月1日から | 3.5% |
| 2028年4月1日から(予定) | 4% |
拠出を減らしたい人は、3〜12か月の一時的な引き下げ(temporary rate reduction)を申請できます。期間が終わると標準の拠出率に戻ります。
雇用主の拠出
雇用主は、本人が拠出している16歳以上65歳未満の従業員に対して、給料の3.5%以上を拠出する義務があります(2026年4月1日から)。2026年4月1日から、16〜17歳の人も雇用主の拠出の対象になりました。
本人が一時的な引き下げを使っている場合、雇用主も拠出を3%に下げることができます。雇用主の拠出には税金(ESCT)がかかります。
政府の拠出(Government contribution)
2025年7月1日から、政府は本人の拠出NZ$1につき25セントを上乗せします。上限は年NZ$260.72です。上限を受け取るには、7月1日から翌年6月30日までの1年間に本人がNZ$1,042.86以上を拠出する必要があります。
主な条件は次のとおりです。
- 16歳以上65歳未満であること(16〜17歳も対象)
- 主にNZに住んでいること
- 年間の課税所得がNZ$180,000以下であること
条件を満たした日数に応じて計算されます。
お金を引き出せるとき
原則として、受給年齢(現在は65歳)になるまで引き出せません。65歳になると全額を引き出せます。65歳以降も拠出は続けられますが、政府の拠出は受けられません。
65歳より前に引き出せる主な場合は次のとおりです。
| 場合 | 主な条件 |
|---|---|
| 初めての家の購入 | 加入3年以上、自分で住む家。口座にNZ$1,000を残す必要がある |
| 海外への移住(オーストラリア以外) | 海外に1年住んだ後、大部分を引き出せる。政府の拠出分は引き出せない |
| オーストラリアへの移住 | 引き出しではなく、オーストラリアの年金(superannuation)に移すことができる |
| 深刻な経済的困難、重い病気など | 個別の条件あり |
詳しくはIRDのページで確認してください。引き出しの申請は、加入している運用会社に行います。
手順
- 働き始める前にIRD番号を取得する。
- 加入資格がある人は、新しい職場で働き始めると自動的に加入する。給料からの天引きが始まる。
- 拠出率を変えたい場合は、雇用主に伝える。
- 脱退したい場合は、働き始めて14日目から56日目までの間に申し出る。
日本との違い・注意点
- キウイセーバーは任意の制度です。自動加入の後に脱退することもできます。また、積み立てたお金は本人の口座に貯まり、条件を満たせば一括で引き出せます。
- NZには、キウイセーバーとは別に、65歳以上の人に支払われる公的年金(NZ Superannuation)があります。条件はWork and Incomeのページで確認してください。
- 海外に住む日本人で20歳以上65歳未満の人は、日本の国民年金に任意加入できます。手続きは日本年金機構のページで確認してください。
- オーストラリアに移住する場合は、他の国と扱いが異なります。
- 拠出率は2026年と2028年に変わります。最新の情報はIRDのページで確認してください。
- この記事は制度の説明です。加入・拠出率・引き出しの判断は、IRDや運用会社、ファイナンシャルアドバイザーに相談してください。