最低賃金と労働者の権利(Minimum wage and employment rights)
NZの成人の最低賃金は2026年4月1日から時給NZ$23.95です。書面の雇用契約、年4週間の有給休暇、祝日の手当、病気休暇、休憩は法律で決まった最低限の権利です。ビザで働く人にも同じ最低限の権利があります。
詳細
NZの法律は、すべての従業員に最低限の権利を定めています。正社員、パートタイム、有期雇用、カジュアル(不定期)のどれでも同じです。雇用契約に書かれていなくても、契約でそれより低い条件にしていても、法律の最低限が優先されます。
ビザで働く人(移民労働者)にも、NZの労働者と同じ最低限の権利があります。ワーキングホリデーや学生ビザで働く人も対象です。
以下は2026年10月時点の内容です。
最低賃金(Minimum wage)
2026年4月1日からの時給(税引き前)は次のとおりです。
| 種類 | 時給 | 主な対象 |
|---|---|---|
| 成人(Adult) | NZ$23.95 | 下の2つに当てはまらない人 |
| スターティングアウト(Starting-out) | NZ$19.16 | 16〜17歳で、今の雇用主のもとで継続6か月未満の人など |
| トレーニング(Training) | NZ$19.16 | 20歳以上で、雇用契約で年60単位以上の業界研修が求められている人 |
スターティングアウトには、16〜19歳で年40単位以上の業界研修が契約で求められる人なども含まれます。詳しい条件はEmployment NZのページで確認してください。最低賃金は毎年見直されます。
書面の雇用契約(Employment agreement)
すべての従業員は、書面の雇用契約を持つ必要があります。雇用主は書面の契約を渡さなければなりません。
署名の前に内容を持ち帰って読み、わからない点は雇用主に説明を求められます。署名前に第三者の助言を受けることが勧められています。
年次有給休暇(Annual holidays)
同じ雇用主のもとで継続して12か月働くと、年4週間の有給休暇の権利が生まれます。
12か月未満の有期契約の人や、勤務が非常に不定期な人は、休暇の代わりに総支給額の8%以上を給料に上乗せして受け取る方法(pay-as-you-go)が認められる場合があります。
祝日(Public holidays)
- 祝日が普段の勤務日に当たり、休んだ場合:その日の分の給料が支払われます(有給の休み)。
- 祝日に働いた場合:通常の時給の1.5倍以上(time and a half)が支払われます。
- 普段の勤務日に当たる祝日に働いた場合:代わりの休日(alternative holiday)も1日もらえます。
祝日の日付はNZの祝日を見てください。
病気休暇(Sick leave)
同じ雇用主のもとで継続して6か月働くと、年10日の有給の病気休暇がもらえます(6か月間、週平均10時間以上働いた場合なども対象)。自分の病気やけがのほか、パートナーや子どもなど扶養家族の世話にも使えます。
使わなかった分は繰り越せますが、合計の上限は20日です。
休憩(Rest and meal breaks)
休憩(rest break)は10分以上で有給、食事休憩(meal break)は30分以上で無給です。回数は勤務時間で決まります。
| 1日の勤務時間 | 有給の休憩(10分) | 無給の食事休憩(30分) |
|---|---|---|
| 2時間以上4時間以下 | 1回 | なし |
| 4時間超6時間以下 | 1回 | 1回 |
| 6時間超10時間未満 | 2回 | 1回 |
| 10時間以上12時間以下 | 3回 | 1回 |
| 12時間超14時間以下 | 3回 | 2回 |
| 14時間超16時間以下 | 4回 | 2回 |
退職時の休暇分の支払い
辞めるときに使っていない有給休暇がある場合、雇用主は最後の給料でその分をお金で支払わなければなりません。12か月に満たず、まだ休暇の権利が生まれていない分も同じです。
手順
困ったときの相談先です。
- まず雇用契約書と給与明細を確認し、雇用主に話す。
- 解決しない場合は、Employment NZのコンタクトセンター(0800 20 90 20)に電話する。月〜金曜8:00〜17:30(祝日と年末年始を除く)。海外からは +64 9 969 2950。
- ビザで働く人が搾取(exploitation)を受けている場合は、0800 200 088 に電話するか、Employment NZのページから報告する。身の危険があるときは111に電話する。
電話では通訳サービスを頼めます(Connecting Now、180以上の言語)。
日本との違い・注意点
- 最低賃金の種類は上の3つだけで、日本のような都道府県別の金額はありません。
- 休憩の回数と長さが勤務時間ごとに細かく決まっています。短いシフトでも10分の有給の休憩があります。
- 祝日に働くと1.5倍以上の給料に加え、条件によって代わりの休日ももらえます。
- 病気休暇は年次有給休暇とは別に法律で決まっています。
- 休暇に関する法律は変わる予定です。休暇の現行法(Holidays Act)は2028年8月に新しい法律(Employment Leave Act)に置き換わると、Employment NZが案内しています。
- この記事は制度の説明です。個別の状況はEmployment NZに相談してください。
- 学生ビザで働ける時間には制限があります。学生ビザの就労条件も確認してください。