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医療・保険 / 医療制度

公立病院と救急部(Public hospitals and emergency departments)

概要

NZの公立病院は、公的医療の対象者なら入院・外来の治療がほぼ無料です。急ぎでない治療は、GP(かかりつけ医)の紹介を受けて待機リストに入ります。救急部(ED)は24時間開いていますが、重症の人から順に診るため、軽い症状では数時間待つことがあります。私立病院は自己負担です。

詳細

公立病院で無料になるもの

公立病院は、Health NZ(Te Whatu Ora)が運営しています。公的医療の対象者は、次のものが無料です(Health NZのページ)。

  • 公立病院での入院・外来の治療
  • 公立病院で行うX線検査や臨床検査

ただし、救急部でGPと同じ程度の診療を受けた場合、料金を請求する病院もあります。

公的医療の対象かどうかは、市民権やビザの種類で決まります(公的医療を受けられる人)。

救急部(ED)

救急部(Emergency Department、ED)は、命に関わる病気やけがのための場所です。Health NZは、次のような場合にEDに行くよう案内しています(Health NZのページ)。

  • 大量の出血、大きな骨の骨折、ひどいやけど
  • 胸の痛み、呼吸や意識の異常
  • 心の健康の緊急事態、重いアレルギー反応
  • 自動車事故などの後のけが

命に関わるときは、111に電話して救急車を呼びます。

軽い捻挫などは、GPのほうが適しています。急ぎでない症状は、時間外の診療所(after-hours clinic)のほうが早く診てもらえることがあります(夜間・休日の受診)。

救急部の待ち時間

EDでは、5段階の基準で緊急度を判断します(トリアージ)。到着した順ではなく、命に関わる人から先に診ます。急ぎでないけがは、診察まで数時間かかることがあります。

政府は2024年7月1日から医療の目標(health targets)を定めています。その1つが「EDの患者の95%を、6時間以内に入院・帰宅・転院させる」というものです(保健省のページ)。2030年までの達成を目指す目標で、一人ひとりの待ち時間を約束するものではありません。

救急部の費用

Health NZによると、EDの治療が公費になるのは次の人です。

  • NZ市民・永住者
  • NZに2年以上住んでいる、または住む予定のオーストラリアの市民・永住者
  • 一部の学生とビザの保持者
  • 難民・保護対象者

対象外の人も、急を要する治療(acute / emergency care)は受けられます。ただし、後で費用を請求されます。料金の例は公的医療の対象外の人の医療費を見てください。

急ぎでない治療と紹介

急ぎでない専門的な治療(elective services)は、通常GPの紹介(referral)で受けます。待ち時間があり、どの治療を行うかは、優先順位の基準に基づいて専門医が決めます(Health NZのページ)。

保健省の目標には、次のものもあります(2030年までの達成を目指す)。

目標内容
専門医の初診95%の患者の待ち時間を4か月未満にする
予定された治療(手術など)95%の患者の待ち時間を4か月未満にする

待っている間はGPが診療を続けます。症状が変わったらGPに相談してください(govt.nzのページ)。紹介の流れは専門医と紹介を見てください。

私立病院

特定の専門医にかかりたい場合や、早く診てほしい場合は、私立(private)を選ぶこともできます。費用は自己負担です。民間の医療保険で専門医の診察が補償される場合があります(govt.nzのページ)。保険については民間の医療保険を見てください。

対象であることの証明

公立病院では、公的医療の対象であることを示す書類を求められることがあります。Health NZ Waitematā(オークランド北部・西部)は、パスポート、出生証明書、市民権証明書などを挙げ、書類は一度見せればよいと案内しています。対象と証明できないと請求書が送られますが、後で証明できれば請求は取り消されます(Waitematāのページ)。

退院するとき

Health NZは、EDから帰る前に次のことを確認するよう勧めています。

  • 診断の内容
  • 家でのケアの方法
  • 処方薬
  • 次の予約(フォローアップ)
  • 帰りの交通手段
  • 痛みへの対処

手順

  1. 命に関わるときは、111に電話する。
  2. 急ぎだが救急車は不要なときは、公立病院のEDに行く。迷ったらHealthline(0800 611 116)に電話して相談する(Healthlineと無料の電話相談)。
  3. 急ぎでない症状は、まずGPを受診する。専門的な治療が必要なら、GPが病院に紹介する。
  4. 病院から予約の連絡を待つ。待っている間に症状が変わったら、GPに相談する。
  5. 私立を選ぶ場合は、費用と保険の補償を事前に確認する。

費用

項目公的医療の対象者対象外の人
公立病院の入院・外来無料自己負担
公立病院のX線・臨床検査無料自己負担
救急部公費(GP程度の診療は有料の病院もある)治療は受けられるが、後で請求される
私立病院自己負担(保険で支払える場合あり)自己負担(保険で支払える場合あり)

2026年10月時点の情報です。

日本との違い・注意点

  • 在ニュージーランド日本国大使館は、公立病院での専門医の診察や手術は、緊急時を除き数週間から数か月待つ場合があると案内しています(大使館のページ)。
  • 大使館は、NZには日本のような国民保険制度がないとも案内しています。公的医療の対象外の人は、保険に入っておいてください。
  • NZでは、大きな病院に自分の判断で直接行くのではなく、急ぎでなければGPの紹介を受けるのが基本です。
  • EDでは到着順ではなく、緊急度の高い人から診ます。
  • 自分の症状でどこを受診すべきかは、Healthlineや医療者に相談してください。この記事は制度の説明です。

関連項目

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