公的医療の対象外の人の医療費(Health costs for people not eligible for publicly funded care)
観光・留学・多くの就労ビザなど、公的医療の対象外の人もNZで受診できますが、費用は自己負担です。公立病院では、救急の治療は断られませんが、後で請求されます。事故によるけがは、旅行者も含めてACCが費用の多くを負担します。病気に備えて、医療保険を含む旅行保険が強く勧められています。
詳細
対象外でも受診はできる
NZの公的医療(publicly funded health care)の対象は、主にNZ市民と、永住ビザ(Resident Visa)でNZに住んでいる人です。観光・留学・就労などの一時的なビザの人は、原則として対象外です(Immigration NZのページ)。
対象外の人も、GPや病院を受診できます。ただし、費用は自分で払います(govt.nzのページ)。
就労ビザでも、有効期間が2年以上ある場合は対象になります(govt.nzの就労ビザのページ)。対象になる立場の一覧は公的医療を受けられる人(ビザ別)を見てください。
対象者と対象外の人の違い
| サービス | 公的医療の対象者 | 対象外の人 |
|---|---|---|
| GPの診察 | 登録すると安くなる | 全額自己負担 |
| 処方薬 | 公費の補助がある | 補助なし |
| 公立病院の治療 | ほとんどが無料 | 請求される |
| 出産 | 公費のサービスがある | 自己負担 |
| 事故によるけが | ACCが多くを負担 | ACCが多くを負担 |
GPの診察料
GPの診療所は民間の経営で、料金は診療所ごとに決まります。登録した患者より、登録していない人の料金(casual rate)のほうが高くなるのが一般的です(govt.nzのページ)。受診する前に、診療所に料金を確認してください。
公立病院の費用
Health NZ(Te Whatu Ora)の公立病院は、対象外の人にも救急・緊急の治療を断りません。ただし、治療後に費用を請求されます。
Health NZ Counties Manukau(オークランド南部)の例です(Counties Manukauのページ)。
| 項目 | 料金の目安 |
|---|---|
| 救急(Emergency Care) | 症状の重さにより NZ$525〜NZ$1,832(X線・検査は別) |
| 入院 | 1日 NZ$821から |
| 外来(Outpatient clinic) | 1回 NZ$621から |
| 手術 | NZ$2,500から |
2026年10月時点で、このページに載っている金額です。実際の請求額は大きく変わることがあり、料金は改定されることがあります。地域の病院によって案内が異なるため、受診する病院に確認してください。
同じページには、次のことも書かれています。
- 外来の費用は前払いです。
- 退院後、できるだけ早く請求書が送られます。
- 支払わない場合、債権回収業者に回されます。
- 病院は保険会社に直接請求しません。保険の請求は、本人と保険会社の間で行います。
Health NZ Whanganuiは、対象であることを14日以内に証明できない場合は請求する、と案内しています。料金は全国の価格に基づく目安です(Whanganuiのページ)。
事故によるけがはACC
事故補償公社(Accident Compensation Corporation、ACC)は、NZ国内の事故によるけがを、旅行者も含めて補償します。請求は、受診した医療機関が本人の代わりに行います(ACCのページ)。
ACCの対象外のものです。
- 病気
- 旅行の中断や、帰国のための緊急の移動
- NZへの往復の移動中のけが(船や飛行機の乗り降りを含む)
- 帰国後の治療とリハビリ
詳しくはACC(事故補償制度)を見てください。
保険の重要性
Immigration NZとgovt.nzは、特に公的医療の対象外の人に、医療保険を含む総合的な旅行保険に入ることを強く勧めています。ACCも、来る前に旅行保険に入るよう案内しています。
授業料を払う学生ビザ(Fee-paying Student Visa)と一部のワーキングホリデービザでは、申請時に医療保険の加入の証明が必要です(Immigration NZのページ)。保険については旅行保険と民間の医療保険を見てください。
手順
- 自分が公的医療の対象かどうかを、Immigration NZのページで確認する。
- 対象外の場合は、渡航前に医療を含む保険に入り、補償内容(病気、入院、帰国の移動)を確認する。
- 受診するときは、保険の情報を持って行き、料金を事前に確認する。
- 事故でけがをしたときは、受診先にそのことを伝える。医療機関がACCに請求します。
- 請求書と領収書、診断書を保管し、保険会社に請求する。
費用
上の表のとおり、対象外の人は、GP・処方薬・公立病院の費用を自分で払います。公立病院の料金はCounties Manukauの例で、救急 NZ$525〜NZ$1,832、入院 1日 NZ$821から、手術 NZ$2,500からです。
2026年10月時点の情報です。
日本との違い・注意点
- 在ニュージーランド日本国大使館は、NZには日本のような国民保険制度がないため、日本出国前に海外旅行保険に入るか、NZで任意の保険に入る必要があると案内しています(大使館のページ)。
- 大使館によると、ほとんどの都市で救急車は有料です。
- NZでは、住んでいるかどうかではなく、市民権やビザの種類で公的医療の対象が決まります。
- 病院は保険会社に直接請求しない場合があります。いったん自分で払い、後で保険会社に請求する流れになることがあります。
- 自分の場合の費用や保険の選び方は、受診先の医療機関や保険会社に確認してください。