ビザの健康診断と胸部X線(Health requirements)
NZのビザでは、滞在期間と国籍・滞在歴によって、胸部X線や健康診断の証明書を求められます。短期の一時ビザでは通常不要ですが、6か月を超える滞在や永住権の申請では必要になることがあります。検査はINZが認めた指定医(panel physician)で受け、結果はINZに届いた時点で3か月以内のものが必要です。
詳細
NZのビザを申請するときは、健康状態が「許容できる水準(acceptable standard of health)」であることを示す必要があります。そのため、胸部X線や健康診断の結果を求められることがあります。
INZが健康状態を確認する理由
Immigration New Zealand(INZ、移民局)は、主に次の点を確認します。
- 公衆衛生上のリスクがないか
- NZの医療サービスに大きな費用や負担をかけないか(永住権と親の長期訪問ビザでは、目安の金額はNZ$81,000)
- ビザの目的が仕事や勉強の場合、健康上の理由でそれができなくならないか
- 学生の場合、学習支援の必要が高くないか
INZは、民間の医療保険や家族の支援があることを、この判断に含めることはできません。
証明書の種類
INZの証明書には、胸部X線の証明書(chest X-ray certificate)、一般の健康診断の証明書(general medical certificate)、限定的な健康診断の証明書(limited medical certificate)の3種類があります。どれが必要かは、ビザの種類、滞在期間、国籍や滞在歴、以前に提出したことがあるかで決まります。
一時ビザ(訪問・学生・就労など)で必要になる場合
2026年10月時点の、INZの各ビザのページの案内です。
| 滞在の予定 | 胸部X線 | 健康診断の証明書 |
|---|---|---|
| 6か月未満 | 通常は不要 | 通常は不要 |
| 6か月を超え12か月未満 | 条件によって必要(下記) | 通常は不要 |
| 12か月以上 | 条件によって必要(下記) | 必要になることがある |
6か月を超えて滞在する場合、次のどちらかに当てはまる人は胸部X線が必要です。
- 結核の発生率が低い国(low incidence of tuberculosis)以外の国籍の人
- 過去5年間に、結核の発生率が低い国以外の国に合計3か月を超えていた人(連続でなくても合計で数えます)
また、前回の胸部X線の証明書の後に、結核の発生率が低い国以外の国に6か月続けていた人は、新しい胸部X線が必要です。
日本は、INZの「結核の発生率が低い国」の一覧に入っています。ただし、ほかの国での滞在歴によっては必要になります。一覧はImmigration NZの結核の発生率が低い国のページで確認してください。
永住権(Resident Visa)の場合
永住権では、原則として胸部X線と健康診断の両方が必要です。技能移民(Skilled Migrant Category)のビザの例では、次のとおりです。
| 対象 | 必要なもの |
|---|---|
| 15歳以上 | 胸部X線と健康診断 |
| 11〜14歳 | 健康診断と胸部X線(血液検査は求められた場合のみ) |
| 10歳以下 | 健康診断(胸部X線は求められた場合のみ) |
親の永住ビザ(Parent Resident Visa)でも、申請者と、申請に含めるパートナーの胸部X線と健康診断が必要です(親の永住ビザ)。
子どもと妊娠中の人
- 11歳未満の子どもと妊娠中の人は、特別に求められない限り、胸部X線は不要です。
- 妊娠中の人の一時ビザは、通常、出産予定日から3か月後までの期間で出されます。
証明書の有効期間
- 胸部X線と健康診断の結果は、INZが申請を受け取った時点で3か月以内のものが必要です。
- 以前のビザ申請で3年以内に提出した証明書がある場合は、出し直さなくてよいことがあります。扱いはビザによって違うため、各ビザのページで確認してください。
指定医(panel physician)
- 検査は、INZが認めた医師と放射線科医(panel physician)で受けます。自分のいる国に指定医がいる場合は、指定医で受ける必要があります。
- 日本にいる人もNZにいる人も、Immigration NZの指定医のページで、国や地域を絞り込んで近くの指定医を探せます。
- NZにいて胸部X線だけが必要な場合は、指定医の診療所(panel medical clinic)に連絡します。
- 指定医は、電子システム(eMedical)で結果をINZに送ります。申請のときは、指定医から受け取ったeMedicalの参照番号(reference code)を入力します。これが一番早い方法です。
健康要件を満たせない場合(medical waiver)
健康要件を満たせなくても、INZが「医学的な免除(medical waiver)」を認めて審査を進めることがあります。免除は自分で申請するものではなく、INZが審査の中で判断します。対象や判断の基準はImmigration NZの免除のページで確認してください。
手順
- 申請するビザのページで、胸部X線や健康診断が必要かどうかを確認する。
- 指定医のページで近くの指定医を探し、予約する。費用もこのときに確認する。
- 当日は、本人確認書類(パスポートなど)、必要なら眼鏡やコンタクトレンズ、服用している薬とその量の一覧、関係する診療記録を持っていく。
- 検査後、指定医からeMedicalの参照番号を受け取る。
- 結果が3か月以内のうちに、ビザを申請する。
費用
胸部X線と健康診断の費用は、申請者の自己負担です。金額は指定医によって違うため、予約のときに診療所に確認してください。ビザの申請料とは別にかかります。
日本との違い・注意点
- 日本の健康診断の結果や、一般の病院で受けた検査は、原則として使えません。指定医がいる国では、指定医で受ける必要があります。
- 結果には3か月の期限があります。早く受けすぎると、申請のときに期限が切れていることがあります。
- 日本国籍でも、結核の発生率が低い国以外での滞在が長い人は、胸部X線が必要になることがあります。
- 健康要件はビザの種類ごとに細かく違います。この記事は概要です。自分に何が必要かは各ビザのページで確認するか、免許を持つ移民アドバイザーに相談してください(移民アドバイザーの選び方)。