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自然・防災 / 地震・防災

自然災害委員会と自然災害保険(Natural Hazards Commission Toka Tū Ake / NHCover)

在住駐在
概要

自然災害委員会(NHC Toka Tū Ake、旧EQC)の自然災害保険(NHCover)は、火災の補償を含む住宅保険に入っている家に自動で付く公的な補償です。地震・地すべり・津波などで壊れた家と一部の土地を、上限付きで補償します。請求はふつう自分の保険会社に行い、災害から3か月以内が勧められています。家を持つ人、買う予定の人向けです。

詳細

自然災害委員会(Natural Hazards Commission Toka Tū Ake、NHC)は、自然災害の研究や啓発に投資し、住宅の持ち主に保険を提供するNZのクラウン・エンティティ(Crown entity、政府系の公的機関)です(NHCのページ)。

1945年に地震・戦災委員会(Earthquake and War Damage Commission)として始まり、長くEQC(Earthquake Commission)と呼ばれてきました。2024年7月1日に、根拠の法律がEarthquake Commission Act 1993からNatural Hazards Insurance Act 2023に変わり、今の名前になりました(NHCの名前のページ)。マオリ語名のToka Tū Akeは「ともに強く立つための土台」を表します。

自然災害保険(NHCover)とは

NHCoverは、自然災害で壊れた家の補償の「最初の層」と、住宅用の土地の一部の補償です。上限を超える分は、民間の住宅保険の内容で決まります(NHCoverのページ)。

  • 火災の補償を含む住宅保険に入っていると、自動的に付きます。別に申し込む必要はありません。
  • 負担金(levy)は住宅保険の保険料に含まれています。
  • 自然災害のリスク以外の理由で民間の保険に入れない人向けに、NHCと直接契約する「Direct NHCover」もあります。

補償の内容(2026年10月時点)

項目内容
対象の災害地震、地すべり、火山活動、熱水活動、津波、嵐・洪水(土地のみ)、これらによる火災。差し迫った損害も含む
建物の上限1軒につきNZ$300,000+GST(2022年10月1日にNZ$150,000から引き上げ)
土地家の下、家から8m以内、主な通路の下(家から60mまで)。橋、暗渠(culvert)、擁壁も一部対象
土地で対象外のもの車道の舗装、庭の造園、樹木など
負担金の上限年間NZ$480+GST(2022年10月1日にNZ$300から引き上げ)
免責額(NHCover)1軒につきNZ$500(10軒を超える建物は上限NZ$5,000)

2024年6月30日以前の損害(EQCoverの請求)は、免責額の計算方法が違います。

嵐・洪水と地すべり

災害NHCの補償家(建物)の補償
嵐・洪水土地のみ民間の住宅保険
地すべり建物と土地NHCが最初の層(上限NZ$300,000+GST)、超える分は民間の住宅保険

嵐や洪水の後は、深さ15mm以上の泥(silt)やがれきの撤去、土地の削れの修理の費用を一部負担できる場合があります。自分で作業した分の手間は払われません(嵐・洪水・地すべりのページ)。

請求の窓口

多くの場合、請求は自分の保険会社に行います。保険会社がNHCと連携し、手続きの窓口になります。オンラインか電話で請求できるのが一般的です(請求のページ)。

次の場合は、NHCに直接請求します(電話:0800 DAMAGE、またはNHCのウェブサイトのフォーム)。

  • 保険会社がNHCと連携していない
  • Direct NHCoverに入っている
  • 10戸を超える建物
  • 海外に住んでいる

請求の期限と流れ

  • 請求は災害後できるだけ早く行います。NHCは3か月以内の請求を勧めています。
  • 請求できる期間は2年です。ただし3か月を過ぎると、損害の評価が難しくなり、請求が認められないことがあります。
  • 保険会社が担当者(claim manager)を決め、損害を調べます。損害の程度により、査定人、構造技術者、地盤技術者、不動産鑑定士が来ることがあります。
  • 認められると、修理や建て直しの費用が現金で支払われるのが一般的です。

(請求の流れのページ)

精算後に新しい損害が見つかったら、その部分の作業を止め、すぐに担当者に連絡します(既存の請求のページ)。

写真の撮り方

片付けや物の移動の前に写真を撮ります。写真がないと、請求の解決が難しくなります(写真のページ)。

  • 家と車庫・物置などの損害。家の正面・横・裏も撮る
  • 全体がわかる写真と、近くで撮った写真の両方
  • 土地、擁壁、橋、暗渠の損害、洪水のがれきや泥
  • 郵便受けや番地など、場所がわかるもの
  • できればメジャーを当てて、損害の大きさがわかるように
  • 撮った場所の一覧と日付を記録する

不服があるとき

段階窓口
1. 苦情請求を扱った保険会社かNHC(0800 DAMAGE、resolutions@naturalhazards.govt.nz)。NHCは5営業日以内に連絡し、2か月以内の解決を目指す
2. 紛争解決(2024年7月1日以降の損害)Fair Way Dispute Resolution Service(0800 266 588、NHCover@fairwayresolution.com)。調停(mediation)と裁定(adjudication)は無料

Fair Wayでは、請求の有効性、支払額、請求を断られたことなどを争えます。精算の方法などは対象外です。2024年6月30日以前の損害(EQCover)は、窓口が別になります(紛争解決のページ、苦情のページ)。

家を買うとき

  • Natural Hazards Portalで、1997年以降に精算された請求を地図で見られます。精算済みの請求があること自体は、問題があるという意味ではありません。
  • 物件の請求の情報は、NHCに申し込めます。公文書の請求として扱われ、最大20営業日かかります。弁護士や仲介業者が代わりに申し込むこともできます。
  • 審査中の請求がある物件は、権利を買い手に移す手続き(Deed of Assignment)が必要です。前の持ち主が修理をしていない場合、追加の支払いは受けられません。

(NHCのページ)。購入の手続きは家の購入と弁護士・コンベヤンサーを見てください。

手順

  1. 住宅保険に火災の補償が含まれているか確認する(NHCoverの条件)。
  2. 災害の後は、まず安全を確保する。
  3. 片付ける前に、家と土地の損害の写真を撮る。
  4. 自分の保険会社に請求する(できれば3か月以内)。直接請求の対象なら、NHC(0800 DAMAGE)へ。
  5. 担当者の調査を受け、結果の連絡を待つ。
  6. 結果に不服があれば、苦情を申し立て、必要ならFair Wayに相談する。

費用

項目金額(2026年10月時点)
負担金(住宅保険料に含まれる)上限 年間NZ$480+GST
免責額(NHCover)1軒につきNZ$500
Fair Wayの調停・裁定無料

日本との違い・注意点

  • NHCoverは、火災の補償を含む住宅保険に入っている家にだけ付きます。住宅保険に入っていないと、NHCの補償も受けられません。
  • 嵐や洪水では、NHCの補償は土地だけです。家の損害は民間の住宅保険で補償されます(住宅保険)。
  • 建物の補償には上限(NZ$300,000+GST)があります。超える分は住宅保険の内容で決まります。
  • 家を借りている人の持ち物は、自分の家財保険で備えます(家財保険)。
  • この記事は制度の説明です。自分の補償の内容は、保険会社や免許を持つアドバイザーに確認してください。

関連項目

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