銀行口座の開設(Opening a bank account)
NZの銀行口座は、銀行によっては来る前に海外から申し込み、到着後に支店で本人確認をして使い始められます。パスポート・ビザ・住所の確認書類を求められることが多く、IRD番号を伝えないと利子に45%の税金がかかります。
詳細
NZの銀行は、すべてReserve Bank of New Zealand(RBNZ、中央銀行)に登録されています。銀行のほか、信用組合(credit union)や住宅金融組合(building society)も同じような口座サービスを提供しています。
Immigration NZのページによると、NZの銀行は移住者の対応に慣れており、多言語の担当者がいる銀行も多くあります。
主な銀行と、到着前の申し込み
主な銀行の移住者向けページの内容を、アルファベット順にまとめました(2026年10月時点)。条件は変わることがあるため、申し込む前に各銀行のページで確認してください。
| 銀行 | 到着前の申し込み | 主な条件・使い始め方 |
|---|---|---|
| ANZ | できる(90日以内に到着する人) | 残り6か月以上の有効なビザが必要。到着後、ANZの支店で本人確認をすると使えるようになる |
| ASB | できる | 学生ビザや就労ビザなどの長期ビザが必要。パスポートと、12か月以内の海外の住所確認書類(銀行の明細書や公共料金の請求書など)を求められる |
| BNZ | できる | 到着後、BNZの支店で手続きすると使えるようになる(予約不要)。共同名義の口座は2人とも来店が必要 |
| Kiwibank | できない(NZに来てから申し込む) | パスポート、就労・学生・永住のいずれかのビザ、メールアドレス、NZの住所、NZの携帯電話番号が必要 |
| Westpac | できる場合がある(移住の最大180日前から) | 条件や必要書類は、移住者向けの専門チームに問い合わせる形になっている |
ASBでは、オーストラリア・英国・EU以外の国から申し込む場合、パスポートの写しを認証してもらう手続き(Trusted Referee)が必要です。
必要になることが多い書類
- パスポート
- ビザ(長期滞在できるもの)
- 住所を確認できる書類
到着したばかりで決まった住所がない人がいることは、銀行も承知しています(Immigration NZのページ)。ローンなどを将来使う予定があれば、来る前に日本での信用を示す書類について銀行に確認しておくよう勧めています。
IRD番号と利子にかかる税金(RWT)
口座開設のときにIRD番号(税務番号)を求められることがあります(IRD番号の取得)。IRD番号の申請自体には、NZの銀行口座は必要ありません。
預金の利子からは、税金(RWT:Resident Withholding Tax)が差し引かれます。税率は自分で選び、銀行に伝えます。2024年7月31日以降の個人の税率は次のとおりです(Inland Revenueのページ)。
| 年間の課税所得 | RWTの税率 |
|---|---|
| NZ$15,600以下 | 10.5% |
| NZ$15,601〜NZ$53,500 | 17.5% |
| NZ$53,501〜NZ$78,100 | 30% |
| NZ$78,101〜NZ$180,000 | 33% |
| NZ$180,001以上 | 39% |
- IRD番号を銀行に伝えていないと、45%が差し引かれます。
- IRD番号を伝えても税率を選ばないと、33%になります。
- 税率は「Choose your RWT deduction rate(IR456)」の様式などで銀行に伝えます。
カードの種類
口座を開くと、デビットカードを作れます。銀行のページでは、主に次の2種類が案内されています(BNZ、ANZ)。
| EFTPOSカード | Visaデビットカード | |
|---|---|---|
| NZの店での支払い | できる | できる |
| ネットでの買い物 | 向かない | できる |
| 海外での買い物 | できない(海外ATMでの引き出しのみ可能な銀行もある) | できる |
| Apple Pay・Google Pay | 使えない | 使える |
タッチ決済(コンタクトレス)
Visaデビットカードは、店の端末にかざすだけで支払えるタッチ決済に対応しています。Kiwibankの場合、カードでのタッチ決済はNZ$200を超えるとPINの入力かサインが必要です(Kiwibankのページ)。金額の上限は銀行によって違う場合があります。
手順
- 利用したい銀行の移住者向けページで、到着前に申し込めるか、ビザの条件を確認する。
- 到着前に申し込める銀行なら、オンラインで申し込み、銀行から案内された書類を送る。
- NZに着いたら、支店(銀行によってはスマートフォン)で本人確認をして、口座を使えるようにする。
- 到着後に申し込む銀行なら、NZの住所と携帯電話番号を用意してから申し込む(携帯電話・SIM)。
- IRD番号を取得したら銀行に伝え、RWTの税率を選ぶ。
- 給料の振込先として、勤務先に口座番号を伝える。
費用
2026年10月時点で、各銀行のページには次のように書かれています。対象の口座や取引の条件があるため、詳しくは各銀行の手数料案内で確認してください。
- ANZ:対象の口座は月額の口座手数料がなく、電子取引の手数料もかからない。EFTPOSカード・Visaデビットカードの年会費はNZ$0、再発行はNZ$5
- ASB:個人の普段使いの口座は月額の基本料と取引手数料がなく、Visaデビットカードの手数料はNZ$0
- BNZ:YouMoney口座は月額の口座手数料と取引手数料がない。EFTPOSカード・Visaデビットカードの年会費と再発行手数料はかからない
日本との違い・注意点
- 口座開設に印鑑は使いません。各銀行の必要書類にも印鑑は含まれていません。
- 銀行によって、到着前に申し込めるか、NZの住所や携帯電話番号が必要かが違います。来る前に各銀行のページで確認してください。
- 利子にかかる税金は、所得に合わせて自分で税率を選ぶ仕組みです。IRD番号を伝えないと45%が差し引かれるため、番号を取得したら銀行に伝えてください。
- EFTPOSカードは、ネットや海外での買い物に使えません。ネットで買い物をする人は、Visaデビットカードの機能を確認してください。
- RBNZは2025年11月、地方を中心に銀行の支店が減り、現金の引き出しや入金が難しくなっていると述べています(RBNZのページ)。地方に住む場合は、近くで現金を扱える場所を確認しておくと安心です。
- 日本から現金を持ち込むときは、NZ$10,000相当を超えると空港で申告(Border Cash Report)が必要です。