Working for Families(家族向け税額控除)
Working for Familiesは、扶養する子どもがいる家庭にIRDが支払う税額控除です。Family Tax Credit、In-Work Tax Credit、Best Start、Minimum Family Tax Creditの4種類があり、家族の所得で金額が変わります。永住権などの居住要件があり、一時的なビザだけの人は受けられません。
詳細
Working for Familiesは、扶養する子ども(dependent child)を育てる家庭を支える制度で、IRD(Inland Revenue、内国歳入庁)が運営しています。以下は2026年10月時点のIRDの説明です。
4種類の支払い
| 種類 | 内容 | 年間の満額(2026年10月時点) |
|---|---|---|
| Family Tax Credit | Working for Familiesの中心となる支払い | 長子NZ$7,921、2人目以降は1人ごとにNZ$6,454 |
| In-Work Tax Credit | 働いて収入を得ている家庭への支払い | 子ども3人までNZ$7,670、4人目以降は1人ごとにNZ$780 |
| Best Start | 子どもが生まれてから3年間の支払い | 1人あたり週NZ$77(年NZ$4,041まで) |
| Minimum Family Tax Credit | 働く家庭の手取り収入の最低額を保証する支払い | 税引き後の家族の収入を週NZ$703(年NZ$36,604)まで補う |
申請すると、IRDが対象となる種類をすべて支払います。
所得による減額
| 種類 | 満額を受けられる家族の年間所得 | 超えた場合 |
|---|---|---|
| Family Tax Credit、In-Work Tax Credit | NZ$44,900以下 | 超えた額の27.5%が減る |
| Best Start(所得で判定する期間) | NZ$79,000以下 | 超えた額の21%が減る |
家族の所得は、本人とパートナーの所得を合わせて計算します。
In-Work Tax Credit
- 給料などの仕事の収入があれば対象になります。2020年7月1日以降、最低労働時間の条件はありません。
- 2週間以内の無給の休みなら、受け取りを続けられます。
- 2026年4月1日から、最大額が週NZ$97から週NZ$147に上がりました。IRDは、2027年3月31日の後は週NZ$97(年NZ$5,070)に戻ると説明しています。ガソリン価格が4週間、1リットルNZ$3を下回った場合は、それより早く戻ることがあります。
Best Start
| 子どもの生年月日 | 1年目 | 2〜3年目 |
|---|---|---|
| 2026年4月1日以降 | 家族の所得で判定 | 家族の所得で判定 |
| 2026年4月1日より前 | 所得に関係なく満額 | 家族の所得で判定 |
Best Startは、出生時から、または有給の育児休暇(paid parental leave)が終わってから始まります。育児休暇の支払いと同時には受け取れません。
Minimum Family Tax Credit
給料(PAYEが引かれる収入)で働く家庭が対象です。次の労働時間の条件があります。
| 世帯 | 条件 |
|---|---|
| ひとり親 | 週20時間以上 |
| カップル | 2人の合計で週30時間以上 |
自営業の収入だけの人などは対象外です。収入や状況が少し変わるだけで金額が大きく変わることがあると、IRDは注意しています。
受けられる人
次のすべてに当てはまる人が対象です。
- 16歳以上
- 扶養する子どもの主な養育者(principal caregiver)
- 居住要件を満たす
扶養する子どもとは、主に次の子どもです。
| 年齢 | 条件 |
|---|---|
| 15歳以下 | — |
| 16〜17歳 | 経済的に親に頼っている |
| 18歳 | 経済的に親に頼っていて、学校か高等教育機関に在籍している |
結婚などをしている子、週30時間以上働いている16歳以上の子、学生手当などの政府の支援を受けている子は対象外です。子どもが4か月のうち3分の1以上、一緒に住んでいる必要があります。
居住要件
IRDは、次の2つのどちらか一方を満たせばよいと説明しています。
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| 養育者本人 | NZの居住者(resident)で、いずれかの時点でNZに連続12か月住んだことがある。受け取る期間中NZの税務上の居住者である。transitional resident(またはそのパートナー)でない |
| 子ども | NZの居住者で、NZにいる |
本人か子どもが一時的なビザ(temporary visa)だけを持っている場合や、不法に滞在している場合は受けられません。詳しくはIRDの居住要件のページで確認してください。
新しく来た人の一時的な免税との関係
新しく移住した人などが使える一時的な免税(transitional resident、約4年間の海外所得の免税)とWorking for Familiesは、同時に受けられません。本人かパートナーがWorking for Familiesを申請すると、免税は終わり、元に戻せません。免税が終わってから申請することもできます。詳しくは税務上の居住者を見てください。
受け取り方
支払いは、毎週、2週間ごと、または年度末(3月31日)の後にまとめて受け取る方法から選べます。年度が終わると、IRDが実際の所得と支払った額を照らし合わせます。多く受け取っていた場合は、返済が必要になることがあります。
メインの給付(main benefit)をMSD(社会開発省)から受けている人は、MSDかIRDのどちらから受け取るかを選べる場合があります。
手順
- IRDの判定ツールで、対象になるかを確認する。
- 新しく来た人は、一時的な免税との関係を確認する。
- IRDの計算ツールで、受け取れる額の目安を調べる。
- IRD番号を用意し、myIRにログインして申請する。
- 受け取り方(毎週、2週間ごと、年度末にまとめて)を選ぶ。
- 子どもが生まれたら、myIRで子どもの情報を登録する(Best Start)。
- 収入、労働時間、家族の状況が変わったら、すぐにIRDに知らせる。
過去の年度の分を、さかのぼって申請できる場合もあります。
費用
申請の手数料はかかりません。
日本との違い・注意点
- 子育ての支援を、税務当局のIRDが支払います。申請もIRDのmyIRで行います。
- 支払いは家族の所得の見込みで決まり、年度末に精算されます。所得の見込みが低すぎると、あとで返済が必要になることがあります。
- 一時的なビザ(就労ビザ、学生ビザなど)だけの家庭は、原則として対象外です。
- 移住直後の一時的な免税を使っている人は、申請の前に、どちらが自分に合うかを確認してください。申請すると免税には戻れません。
- 金額や条件は毎年のように変わります。最新の情報はIRDのページで確認してください。
- 個別の受給資格や金額は、IRDか税理士(tax agent)に確認してください。