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仕事・起業・税金 / 税金

所得税とPAYE(Income tax and PAYE)

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概要

NZで給料を受け取ると、雇用主が所得税とACC保険料をPAYE(源泉徴収)として差し引きます。税率は所得に応じて10.5%〜39%の5段階です。税の年度は4月1日〜翌年3月31日で、給与所得だけの人は多くの場合、IRDが年度末に自動で税額を計算します。

詳細

税の年度

NZの税の年度(tax year)は、4月1日から翌年3月31日までです。

個人の所得税率

所得税は、所得が増えるほど高い税率がかかる累進課税です。2026年10月時点で、IRDが示している税率は次のとおりです(2025年4月1日以降の年度に適用)。

年間の課税所得税率
NZ$0〜NZ$15,60010.5%
NZ$15,601〜NZ$53,50017.5%
NZ$53,501〜NZ$78,10030%
NZ$78,101〜NZ$180,00033%
NZ$180,001以上39%

税率は、所得のうち各区分に入る部分にだけかかります。たとえば所得がNZ$60,000の人は、NZ$53,501を超えた部分にだけ30%がかかります。

この区分は2024年7月31日に変わりました。そのため、2024年4月1日〜2025年3月31日の年度だけは、新旧の区分を合成した税率が使われています。過去の年度の税率はIRDの税率のページで確認してください。

PAYE(給与からの源泉徴収)

PAYE(Pay As You Earn)は、雇用主が給料を払うたびに差し引く所得税です。雇用主はこれをIRDに納めます。PAYEには、後述のACC保険料(ACC earners’ levy)も含まれます。

差し引く金額は、本人が雇用主に伝えるタックスコード(tax code)で決まります。

タックスコード

働き始めるときは、IR330(Tax code declaration)という書類に、氏名・IRD番号・タックスコードを書いて雇用主に渡します。主なコードは次のとおりです。

コード使う場面
M主な収入(いちばん多い収入)の仕事
M SL主な収入の仕事で、NZの学生ローンがある人
ME / ME SL主な収入の仕事で、独立所得者税額控除(IETC)の条件を満たす人
SB, S, SH, ST, SA2つ目以降の仕事(副収入)。年間の見込み所得の合計で選ぶ
CAE臨時の農作業だけをする人
NSW認定された季節労働者など

MEは、年間の純所得がNZ$24,000〜NZ$70,000の人が対象です。本人やパートナーがWorking for Familiesを受けていないこと、NZ Superなどを受けていないことなどの条件もあります。

コードの選び方は、IR330の判定表とIRDのタックスコードのページで確認してください。コードが合っていないと、年度末に追加の税金を請求されることがあります。

副収入の税(secondary tax)

すでに別の仕事でMなどの主なコードを使っている人は、ほかの仕事に副収入用のコードを使います。すべての収入を合わせた年間の見込み額で、次のように選びます。率は2026年4月改訂の雇用主向けガイド(IR335)によるもので、ACC保険料を含みます。

コード年間の見込み所得の合計差し引かれる率学生ローンがある場合
SBNZ$15,600以下12.25%SB SL:24.25%
SNZ$15,601〜NZ$53,50019.25%S SL:31.25%
SHNZ$53,501〜NZ$78,10031.75%SH SL:43.75%
STNZ$78,101〜NZ$180,00034.75%ST SL:46.75%
SANZ$180,001以上40.75%SA SL:52.75%

IR330を出さない場合(非通知税率)

IR330を出さない場合や、IRD番号などの必要事項が欠けている場合、雇用主は非通知税率(non-notified rate)で差し引きます。税率は45%で、これにACC保険料が加わります。2026年4月改訂のIR335では、ACC保険料を含めて46.75%です。

IRD番号がまだない人は、早めにIRD番号を取得してください。

ACC保険料(ACC earners’ levy)

ACC(事故補償公社)の保険料は、給料などにかかり、PAYEと一緒に差し引かれます。

期間料率対象となる所得の上限
2026年4月1日〜2027年3月31日1.75%(NZ$100につきNZ$1.75)NZ$156,641
2027年4月1日〜2028年3月31日1.83%(NZ$100につきNZ$1.83)NZ$160,244

上限を超えた部分には、ACC保険料はかかりません。

年度末の自動計算(income tax assessment)

収入が給料や、すでに税金が引かれた預金利息などだけの人には、IRDが年度末に税額を自動で計算し、income tax assessmentを送ります。発行は5月の最終週末から始まり、6月・7月にかけて続きます。

assessmentには、税金を払いすぎて還付があるか、追加の支払いがあるかが示されます。

  • 還付:IRDに登録した銀行口座に振り込まれます。
  • 追加の支払い:多くの人は、年度が終わった年の翌年2月7日が期限です。たとえば2024年4月1日〜2025年3月31日の年度分は、2026年2月7日が期限です。

内容に誤りがあれば、自分でIRDに知らせる必要があります。

myIR

myIRはIRDのオンラインサービスです。assessmentの確認、登録内容の確認、誤りの報告などができます。

手順

  1. IRD番号を取得する。
  2. 働き始めるときに、IR330に氏名・IRD番号・タックスコードを書いて雇用主に渡す。
  3. 仕事を掛け持ちする場合は、2つ目以降の仕事に副収入用のコードを使う。
  4. 給与明細で、PAYEが差し引かれていることを確認する。
  5. 年度末(3月31日)のあと、myIRでassessmentの内容を確認する。誤りがあればIRDに知らせる。

日本との違い・注意点

  • 日本の所得税は1月1日〜12月31日の所得が対象で、確定申告は原則として翌年2月16日〜3月15日です(国税庁のページ)。NZの税の年度は4月1日〜翌年3月31日です。
  • NZでは、給与所得だけの人の多くは自分で申告書を出さず、IRDが自動で計算します。ただし内容の確認は自分で行います。
  • タックスコードは自分で選んで雇用主に伝えます。選び間違えると、年度末に追加の支払いが発生することがあります。
  • 個別の税額や申告の要否は、IRDか税理士(tax agent)に確認してください。

関連項目

内容の誤りや古い情報に気づいたら、教えてください。公式の情報と照らし合わせて修正します。 誤りを報告する