年度末・帰国時の税の精算(Income tax assessments and leaving New Zealand)
NZの税の年度は3月31日に終わり、給料など税金が引かれた収入だけの人には、IRDが自動で税額を計算して還付や追加の支払いを知らせます。還付金はIRDに登録した銀行口座に振り込まれます。帰国する人は、年度末を待たずに精算を申し出ることもできます。
詳細
以下は2026年10月時点の内容です。
年度末の自動計算(income tax assessment)
NZの税の年度は3月31日に終わります。年度が終わると、IRD(Inland Revenue)が1年分の税額を計算し、income tax assessmentを送ります。
自動で計算される主な人は、収入が次のようなものだけの人です。
- 給料(salary、wages)
- 預金利息など、すでに税金が引かれた投資収入
ワーキングホリデーや学生ビザでアルバイトをした人も、収入が給料だけなら多くの場合この対象です。給料から引かれる税金(PAYE)の仕組みは所得税とPAYEを見てください。
assessmentには、次のどれかが示されます。
| 結果 | 意味 |
|---|---|
| 還付(refund) | 税金を払いすぎていた |
| 追加の支払い(tax to pay) | 税金が足りなかった |
| 精算なし | ちょうど正しい額を払っていた |
追加の支払いが少額の場合、IRDが自動で免除することもあります。内容に誤りがあれば、自分でIRDに知らせる必要があります。発行の時期はIRDのページで確認してください。
IRDによると、2025年は約363万人に自動のassessmentが送られ、そのうち約237万人に還付がありました。
還付金の受け取り
還付金は、IRDに登録している銀行口座に振り込まれます。assessmentの処理が終わると振り込まれ、通常は数日で届きます(銀行の処理によります)。
IRDに口座が登録されていない場合や、振込に失敗した場合は、IRDから口座の情報を求められます。口座の登録や変更は、IRDのオンラインサービス「myIR」で行います。
追加の支払いの期限
多くの人は、年度が終わった翌年の2月7日が期限です。たとえば2025年3月31日に終わった年度の分は、2026年2月7日が期限です。税理士(tax agent)に依頼していて期限の延長がある人は、4月7日です。
NZを離れるとき
帰国などでNZを離れる人は、次の点を確認します。
- 税の居住者かどうか:NZに恒久的な住まいがなく、12か月の間に合計325日を超えてNZを離れると、税の非居住者(non-resident)になります。詳しくは税の居住者(tax residency)を見てください。
- IRDへの連絡:myIRのメッセージで、NZを離れることと非居住者になることを伝えます。
- 銀行口座の登録:還付金が届くよう、myIRの銀行口座の情報を最新にしておきます。
- 年度途中での精算:年度末を待たずに、個人の申告書(IR3)を出すか、income tax assessmentを求めることができます。myIRのメッセージで依頼します。
- 申告書(IR3)が必要な場合:IRDに報告されていない収入が税引き前でNZ$200を超えた人は、4月1日から出国日までの収入を申告します。
- 税金の未払い:払っていない税金がある人は、出国前にIRDに連絡して支払いや分割払いの相談をします。
- NZの銀行など:口座のある銀行などにも、非居住者になったことを伝えます。利息にかかる税率が変わります。
NZの学生ローン(student loan)がある人は、海外に出ると利息がかかるようになる場合があります。キウイセーバーに加入している人は、キウイセーバーの「海外への移住」の扱いも確認してください。
税理士・代行業者に依頼する場合
assessmentは、IRDが自動で計算して送ります。内容の確認や銀行口座の登録は、myIRで自分でもできます。
税理士などの代理人に依頼した場合、本人の書面の同意があれば、還付金が代理人の口座を経由して支払われる仕組みもあります。依頼する前に、手数料と還付金の受け取り方法を確認してください。
還付を装った詐欺
還付の時期には、IRDを装った詐欺のメールやテキストメッセージが増えます。IRDは次のことをしません。
- メールやテキストメッセージに還付の金額を書くこと
- 還付のためにクレジットカードやデビットカードの情報を求めること
- メールやテキストへの返信で銀行口座の情報を求めること
- メッセージ内のリンクからmyIRにログインさせること
- パスワードを聞くこと
IRDからのテキストメッセージは、5678か4478の番号から届きます。myIRには、ブラウザに www.ird.govt.nz を直接入力してアクセスしてください。不審なメッセージはIRDの報告ページから知らせます。IRDの電話番号は 0800 257 777 です。
手順
年度末(NZに住み続ける人)
- myIRに登録し、銀行口座の情報を登録しておく。
- 3月31日の年度末のあと、myIRでassessmentが届いたか確認する。
- 内容を確認し、誤りがあればIRDに知らせる。
- 還付なら口座への振込を待つ。追加の支払いなら期限(多くは翌年2月7日)までに払う。
NZを離れる人
- 出国前に、myIRの銀行口座の情報を確認する。
- myIRのメッセージで、NZを離れることを伝える。年度末を待たずに精算したい場合は、assessmentを求めるか、IR3を出す。
- 税金の未払いがあれば、出国前にIRDに相談する。
- 出国後もmyIRにログインできるようにしておき、assessmentと還付を確認する。
日本との違い・注意点
- 日本では、給与所得者の多くは勤務先が年末に年末調整を行い、源泉徴収した税額と本来の税額の差を精算します(国税庁のページ)。NZでは、勤務先ではなくIRDが年度末に精算します。
- 日本の所得税は1月1日〜12月31日の所得が対象で、確定申告は原則として翌年2月16日〜3月15日です。還付申告は翌年1月1日から5年間出せます(国税庁のページ)。NZの年度は3月31日に終わります。
- NZでは還付金はIRDに登録した口座にしか振り込まれません。帰国前に口座の登録を確認してください。
- 帰国後の日本での税の扱いは、日本とNZの租税条約も参考にしてください。
- この記事は制度の説明です。個別の税額や申告の要否は、IRDか税理士に確認してください。