本文へ移動
仕事・起業・税金 / 税金

予定納税(Provisional tax)

在住駐在
1,234 %
概要

前年度の申告で、年度末に払う所得税(residual income tax、RIT)がNZ$5,000を超えた人は、翌年度に予定納税(provisional tax)として所得税を分けて払います。計算方法は標準・見積もり・比率・AIMの4つで、3月31日決算の標準の方法なら期限は8月28日・1月15日・5月7日です。自営業者や家賃収入のある人向けです。

詳細

予定納税(provisional tax)は、所得税を年度末にまとめて払うのではなく、年度の途中で分けて払う仕組みです。給料のようにPAYE(源泉徴収)がかからない所得がある人、たとえば自営業者(個人事業主)、請負で働く人(請負契約者)、家賃収入のある人などが対象になることがあります。

予定納税が必要な人

  • 前年度の申告で、年度末に払う所得税(residual income tax、RIT)がNZ$5,000を超えた人は、翌年度に予定納税が必要です。
  • たとえば2023年の申告のRITがNZ$5,000を超えた場合、2024年の税年度に予定納税を払います。

予定納税の対象でない人も、RITがNZ$5,000を超えると見込む場合は、自分から予定納税者になることを選べます(voluntary election)。条件は、最後の期限(多くの人は5月7日)までにNZ$5,000以上を払うこと、最初の支払いの日に予定納税の対象になると合理的に見込んでいたことなどです。申告書を出すときに、myIRの選択肢か、紙の申告書に添える手紙で申し出ます。

計算方法(4つの選択肢)

方法仕組み主な条件
標準(standard option)前年度のRITに5%を加えた額、または2年前のRITに10%を加えた額で払う特に申請しなければこの方法
見積もり(estimation option)その年度のRITを自分で見積もって払う。RITがないと見込む場合はNZ$0とすることもできる見積もりは期限ごとに見直せる
比率(ratio option)GSTの申告をもとに、売上に応じた額を払うGSTを月ごとか2か月ごとに申告していることなど
AIM(accounting income method)利益が出たときだけ払う。会計ソフトを使う事業者向け年間の売上がNZ$5,000,000未満の個人・会社

標準の方法

  • 払う回数は通常3回です。GSTに登録し、6か月ごとにGSTを申告している人は2回です。
  • 前年度の申告書をいつ出したか、申告期限の延長があるかによって、「前年度のRIT+5%」と「2年前のRIT+10%」のどちらを使うかが決まります。
  • 年度の途中で、AIMや見積もりの方法に変えられます。比率の方法には同じ年度の途中で変えられません。

見積もりの方法

収入が大きく変わりそうな人や、自営から給与所得に変わった人などに向いています。見積もりが実際のRITより低すぎると、罰金(penalty)や利息がかかることがあります。

比率の方法

主な条件は次のとおりです(すべて満たす必要があります)。

  • 前の税年度の全期間と、その前の年度の一部の期間に、事業をしてGSTに登録していた
  • RITがNZ$5,000〜NZ$150,000
  • GSTを月ごとか2か月ごとに申告している
  • パートナーシップではない

比率の方法は、その所得年度が始まる前に申し出る必要があります。さかのぼっての承認はできません。

AIM

会計ソフトを使う事業者向けで、利益が出たときだけ払います。期限どおりに全額を払えば、利息はかかりません。新しい税年度になると自動的に標準の方法に戻るため、続ける場合はその年度の最初の活動報告書(Statement of Activity)を出します。

期限(3月31日決算の場合)

方法回数期限
標準・見積もり3回8月28日、1月15日、5月7日
比率6回6月28日、8月28日、10月28日、1月15日、2月28日、5月7日

AIMの期限は、GSTの申告の頻度などで変わります。3月31日以外の決算日の人や、GSTを6か月ごとに申告している人の期限は、IRDの期限のページで確認してください。

利息(use of money interest)

  • IRDは、予定納税が遅れたり足りなかったりすると利息を請求し、払いすぎた場合は利息を払います。IRDは、利息は罰金ではなく、お金を使ったことへの対価だと説明しています。
  • 標準の方法を使い、RITがNZ$60,000未満の人は、年度末の納税期限の翌日から利息が計算されます。
  • 払いすぎ・不足の合計がNZ$100以下なら、利息はかかりません。
  • 比率の方法を正しく使っていれば、支払いが年度の税額に足りなくても利息はかかりません。

事業1年目

  • 標準・見積もり・比率の方法なら、事業1年目は通常、予定納税はありません。
  • 1年目の所得税は、通常は翌年の2月7日までに払います(税理士に依頼している場合は4月7日)。2年目の予定納税と時期が重なることがあります。
  • 条件を満たす自営業者などが1年目に任意で前払いすると、早期納付の割引を受けられます。IRDは、割引率を2025所得年度6.67%、2026所得年度6.30%、2027所得年度4.25%と示しています(2026年10月時点)。

手順

  1. 前年度の申告で、RITがNZ$5,000を超えたかを確認する。
  2. 4つの方法から、自分の収入の状況に合う方法を選ぶ。比率の方法は、年度が始まる前に申し出る。
  3. 期限までに支払う。支払い方法はIRDの支払いのページで確認する。
  4. 年度が終わったら申告書を出す。

IRDは、標準・見積もり・比率の方法を使う人向けに、税のプール(tax pooling)を使って利息を減らす方法も案内しています。

費用

予定納税そのものに手数料はありません。期限に遅れたり額が足りなかったりすると、利息がかかることがあります。見積もりの方法で見積もりが低すぎると、罰金がかかることがあります。

日本との違い・注意点

  • 日本の予定納税は、前年の所得などを基に計算した予定納税基準額が15万円以上の場合に、その年の所得税の一部を前もって納める制度です(国税庁のページ)。NZでは、前年度のRITがNZ$5,000を超えたかどうかで決まります。
  • NZでは計算方法を4つから選べます。どれを選ぶかで、払う時期と額、利息のかかり方が変わります。
  • NZの税の年度は4月1日〜翌年3月31日です。事業1年目は、1年目の税金と2年目の予定納税の支払いが重なることがあります。
  • 自分に合う方法は、IRDか税理士(tax agent)に確認してください。

関連項目

内容の誤りや古い情報に気づいたら、教えてください。公式の情報と照らし合わせて修正します。 誤りを報告する