仕事・起業・税金 / 起業・会社設立
個人事業主(Sole trader)
概要
NZで一人で事業をする個人事業主(sole trader)は、政府機関への登録は不要で、IRD番号を取得してIRDに自営を始めたことを知らせます。毎年IR3で所得を申告し、税額が一定を超えると予定納税(provisional tax)が必要です。ACCの保険料も請求されます。ビザによっては自営ができません。
詳細
個人事業主(sole trader)は、一人で事業を営む自営業者です。business.govt.nzは、職人、請負の仕事をする人(contractor)、小さな店の経営者、趣味を仕事にする人などに選ばれやすい形だと説明しています。
始めるときの手続き
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 政府機関への登録 | 不要(会社と違い、Companies Officeでの設立は要りません) |
| IRD番号 | 必要。myIRで、個人事業主として働き始めたことをIRDに知らせます |
| NZBN(New Zealand Business Number) | 任意。取引先の信用や手続きの簡素化に役立つとされています |
| 屋号(trading name) | 同じ業種で他人が商標登録している名前は、宣伝に使えません |
IRD番号の取り方はIRD番号の取得を見てください。会社との違いは会社設立の比較表にまとめています。
所得税とIR3
- 個人事業の所得には、個人の所得税率がかかります(所得税とPAYE)。
- 税金が引かれていない所得(自営の所得など)が年NZ$200を超えた人は、個人の所得税申告書(IR3)を出します。
- IR3の期限は、税の年度(4月1日〜翌年3月31日)が終わった後の7月7日です。期限までに出さないと、延長が認められている場合を除き、罰金や利息がかかることがあります。
- 一部の業種で請負の仕事をする人は、源泉徴収(schedular payments)の税率をIR330Cで取引先に申告します。
予定納税(Provisional tax)
予定納税は、年度の途中で所得税を分けて払う仕組みです。
- 前年度の申告で、年度末に払う税額(residual income tax)がNZ$5,000を超えた人は、予定納税が必要です。
- 計算方法は、標準(standard)、見積もり(estimation)、比率(ratio)、会計所得(accounting income method、AIM)の4つから選べます。
事業1年目の税金
- 標準・見積もり・比率の方法を使う場合、事業1年目は予定納税は不要です。
- 1年目の所得税は、翌年の2月7日までに払います(税理士に依頼している場合は4月7日)。2年目の予定納税の時期と重なることがあります。
- 1年目に任意で前払いでき、条件を満たすと早期納付の割引(2027年の税年度は4.25%)を受けられます。
- 学生ローンがある人は、1年目から返済が必要になることがあります。
詳しくはIRDの事業1年目のページで確認してください。
GST
売上が年NZ$60,000を超える見込みなら、GSTの登録が必要です。登録の基準や申告はGSTの基本を見てください。
ACC(事故補償)の保険料
- 自営を始めると、自動的にACCのCoverPlusという補償の対象になります。けがで働けないとき、直近の年度の課税所得の最大80%が補償されます。
- 補償する所得の額を自分で決められるCoverPlus Extraもあります。
- 保険料の請求書には、仕事中のけがのための保険料(work levy)、仕事以外のけがのための保険料(earners’ levy)、WorkSafeのための保険料(working safer levy)が含まれます。
- 保険料は、IR3で申告した所得と、事業の内容による区分(classification unit)をもとに計算されます。請求書は毎年9月ごろに届きます。
ACCの制度はACC(事故補償制度)を見てください。
ビザと自営
NZで自営ができるかどうかは、ビザの条件で決まります。
- 訪問ビザでは、NZで働くことはできません(訪問ビザ)。
- INZは2026年4月20日から、オープンワークビザ(open work visa)の条件を2種類に分けました。
- 「any work」の条件のビザは自営ができます。対象は、就労ビザ保持者の対象となるパートナー、学生ビザ保持者のパートナー、Post Study Work Visa、NZ市民や永住者のパートナーなどです。
- 「any employment」の条件のビザは自営ができません。対象には、ワーキングホリデーのビザなどが含まれます。
- それまで自営をしていた人で、新しい条件では自営ができないビザの場合は、今のビザの期限までは続けられます。
- Business Investor・Entrepreneurのビザ以外のオープンワークビザでは、人を雇うことはできません。
自分のビザで自営ができるかは、ビザの条件(visa conditions)を確認し、Immigration NZか免許を持つ移民アドバイザーに確認してください。
手順
- 自分のビザで自営ができるかを確認する。
- IRD番号を取得し、myIRで個人事業主として働き始めたことをIRDに知らせる。
- 必要に応じてNZBNを取る。屋号が他人の商標と重ならないか確認する。
- 売上がNZ$60,000を超える見込みなら、GSTを登録する。
- 収入と経費の記録をつける。
- 年度が終わったら、7月7日までにIR3を出す。
- 税額に応じて予定納税をし、ACCの請求書が届いたら支払う。
費用
個人事業主として始めるための政府への登録料はかかりません。ACCの保険料は所得と仕事の内容で決まり、毎年請求されます(2026年10月時点のACCの案内)。料率はACCのページで確認してください。会計士や税理士に頼む場合は、別に費用がかかります。
日本との違い・注意点
関連項目
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