ペットをNZに連れてくる(Bringing cats and dogs to NZ)
日本から犬・猫をNZに連れてくるには、第一次産業省(MPI)の輸入許可(import permit)と、到着後10日以上の検疫施設での係留が必要です。日本は狂犬病のない国(Category 2)に分類されています。2026年7月に輸入の基準が新しくなり、2027年4月1日からは新しい基準だけが使えます。
詳細
NZに犬や猫を連れてくるときは、第一次産業省(Ministry for Primary Industries、MPI)が定める輸入の基準「輸入衛生基準(Import Health Standard、IHS)」を満たす必要があります。病気や害虫の侵入を防ぐためです。
この記事は犬と猫についての説明です。ほかの動物は、MPIのページから確認してください。
2026年7月に基準が新しくなりました
MPIは、2026年7月1日に新しい基準(2026年のIHS)を導入しました。それまでの基準(2021年のIHS)は、9か月の移行期間中は引き続き使えます。
| 期間 | 使える基準 |
|---|---|
| 2026年7月1日〜2027年3月31日 | 2021年の基準か2026年の基準のどちらか |
| 2027年4月1日以降 | 2026年の基準だけ |
2026年の基準では、輸出の6か月以上前に、輸出国の公的な獣医師がマイクロチップを確認すること(公的な個体識別の確認)が必要です。2027年4月1日以降に到着する場合は、この確認を早めに済ませる必要があります。どちらの基準を使うかは、日本の動物検疫所かペットの輸送会社に相談するよう、MPIは案内しています。
日本の分類
MPIは輸出国を3つに分けています。日本は「Category 2(狂犬病のない国)」に入っています(MPIの承認一覧 MPI-STD-SAA、2026年5月版による)。
| 分類 | 対象 | 輸入許可 | 到着後の検疫 |
|---|---|---|---|
| Category 1 | オーストラリアなど | 不要(船の場合を除く) | 飛行機なら原則不要 |
| Category 2 | 狂犬病のない国(日本を含む) | 必要 | 10日以上 |
| Category 3 | 狂犬病がない、または十分に管理されている国 | 必要 | 10日以上 |
2026年の基準の主な条件(Category 2の場合)
2026年の基準の文書から、主な条件をまとめます。細かい条件と時期は、必ず基準の文書(PDF)で確認してください。
- マイクロチップ:犬・猫にマイクロチップが入っていること。
- 個体識別の確認:輸出の6か月以上前に、日本の公的な獣医師がマイクロチップを読み取って確認すること。
- 居住の条件:生まれてからずっと日本にいるか、NZから直接日本に来たか、輸出の6か月以上前から日本にいること。
- 狂犬病の予防接種:Category 2の国から来る場合、狂犬病の予防接種と抗体検査は求められていません。
- 寄生虫の駆除:体の外の寄生虫(ノミ・ダニなど)と体内の寄生虫の駆除を、決められた時期に行うこと。
- 犬の検査:犬には、バベシア・ギブソニ(Babesia gibsoni)、ブルセラ・カニス(Brucella canis)、リーシュマニア(Leishmania infantum)、犬糸状虫(フィラリア)などの検査や処置が求められています。
- 出発前の診察:出発前2日以内に公的な獣医師の検査を受け、健康で移動に耐えられることを証明してもらうこと。
- 証明書:公的な獣医師が証明・署名した獣医証明書を付けること。
輸入できない犬・猫
- NZの法律(Dog Control Act 1996)で、次の犬種は輸入できません。ブラジリアン・フィラ、ドゴ・アルヘンティーノ、土佐犬(Japanese Tosa)、ペロ・デ・プレサ・カナリオ、アメリカン・ピット・ブル・テリアの系統。
- 出発の日に妊娠42日を超えている犬・猫は輸入できません。
- 2026年の基準のガイダンスでは、Category 2の国から来る場合の年齢の目安を、およそ12週以上としています。
到着できる空港と検疫施設
MPIによると、検疫が必要な犬・猫が到着できるのは、オークランドとクライストチャーチだけです。MPIが認めた検疫施設は次の3か所です(2026年10月時点)。
| 地域 | 施設名 | 所在地 |
|---|---|---|
| オークランド | Pethaven Quarantine Services | Pokeno |
| オークランド | Qualified Pet Services | Takanini |
| クライストチャーチ | Canterbury Quarantine Services Ltd | Aylesbury |
施設の予約や料金は、各施設に直接問い合わせます。最新の一覧はMPIの検疫施設の一覧で確認してください。
日本側の手続き(動物検疫所)
日本から犬・猫を連れ出すときは、日本の動物検疫所で輸出検疫を受けなければなりません。農林水産省の動物検疫所のページによると、流れは次のとおりです。
- 行き先の国の条件を確認する(NZの場合はMPIのページ)。
- 日本に戻る予定がある場合は、日本への再入国の条件も確認する。
- 動物病院で、行き先の国の条件に合う処置をする。
- 輸出日の14日前までに、輸出検査の申請をする。
- 検査を受け、英文の証明書を受け取る。
手順
- MPIのページで、使う基準(2021年か2026年か)と条件を確認する。
- マイクロチップを入れ、公的な獣医師による個体識別の確認を受ける(2026年の基準では輸出の6か月以上前)。
- NZの検疫施設を予約し、MPIに輸入許可を申請する。
- 動物病院で、基準に合わせて寄生虫の駆除や検査を進める。
- 輸出日の14日前までに、日本の動物検疫所に輸出検査を申請する。
- 出発前に公的な獣医師の検査を受け、証明書を受け取る。
- オークランドかクライストチャーチに到着し、10日以上の検疫を受ける。
費用
MPIの手数料は次のとおりです(2026年10月時点)。
| 項目 | 金額(GST込み) |
|---|---|
| 輸入許可の申請 | NZ$268.24(1.5時間を超える処理は1時間ごとにNZ$178.83) |
| 国境での検査(1頭目) | NZ$374.05 |
| 国境での検査(2頭目以降、1頭ごと) | NZ$124.68 |
| 検疫中の獣医師の検査 | 1時間NZ$249.37 |
このほか、検疫施設の料金、日本での検査や処置の費用、航空運賃がかかります。最新の手数料はMPIの手数料のページで確認してください。
日本との違い・注意点
- 日本は狂犬病のない国として扱われますが、NZに着いた後に10日以上の検疫があります。オーストラリアから来る場合とは条件が違います。
- 準備には6か月以上かかることがあります。2026年の基準では、輸出の6か月以上前に公的な獣医師による確認が必要です。
- 土佐犬はNZの法律で輸入が禁止されている犬種です。
- 日本の動物検疫所によると、NZは日本の「指定地域」に入っています。将来、犬・猫を日本に連れて帰る場合は、日本到着の40日前までに事前の届出が必要です。条件を満たさないと、日本で最長180日の係留検査になります。詳しくは動物検疫所の指定地域のページで確認してください。
- NZで賃貸住宅に住む場合のペットの決まりは「賃貸の探し方と契約」を見てください。
- この記事は制度の一般的な説明です。個別の条件は、MPI(animal.imports@mpi.govt.nz)、日本の動物検疫所、獣医師に確認してください。