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マオリ文化 / ワイタンギ条約

ワイタンギ条約(Treaty of Waitangi / Te Tiriti o Waitangi)

概要

ワイタンギ条約は、1840年2月6日にイギリスの代表とマオリの首長たちが結んだ条約です。マオリ語版と英語版があり、内容に違いがあります。条約をめぐる申し立てを調べるワイタンギ審判所(Waitangi Tribunal)があり、2月6日はワイタンギ・デーとして祝日です。NZの歴史と社会の基本を知りたい人向けです。

詳細

いつ、どこで結ばれたか

ワイタンギ条約(英語:Treaty of Waitangi、マオリ語:Te Tiriti o Waitangi)は、1840年2月6日に、ベイ・オブ・アイランズ(Bay of Islands)にあるワイタンギで結ばれました。

  • 2月6日には、ホーネ・ヘケ(Hōne Heke)を最初に、約40人の首長(rangatira)がマオリ語版に署名しました。
  • その後、条約の写しが各地に送られ、1840年9月までに約500人が署名しました。署名した首長は合わせて約540人です。
  • 1840年5月21日、イギリスがNZの主権を宣言しました。

マオリ語版と英語版の違い

条約にはマオリ語版と英語版があり、互いに正確な翻訳ではありません。マオリ語版は、宣教師ヘンリー・ウィリアムズ(Henry Williams)が翻訳しました。

条英語版マオリ語版
第1条首長は「主権(sovereignty)」の全ての権利と権力を女王に譲る女王に「カワナタンガ(kāwanatanga、統治)」の全てを与える
第2条マオリが土地・森林・漁場などを排他的に保有することを保障する。土地を買う独占的な権利(preemption)は王室が持つ土地・村・全ての財産(taonga、宝)に対する「ティノ・ランガティラタンガ(tino rangatiratanga、首長としての完全な権限)」を保障する
第3条女王の保護と、イギリス臣民としての権利と特権を与える内容はおおむね同じとされる

主な違いは次の点です。

  • 第1条:マオリ語には「主権」にあたる言葉がありませんでした。そこで、「統治(governance)」をもとにした「カワナタンガ」という言葉が使われました。
  • 第2条:英語版は「保有」を保障しますが、マオリ語版は「首長としての完全な権限」を保障しています。また、王室だけが土地を買えるという意味が、マオリ語版で明確に伝わったかはわかっていません。

違いの詳細はNZHistoryのページで確認できます。

ワイタンギ審判所(Waitangi Tribunal)

ワイタンギ審判所は、1975年のワイタンギ条約法(Treaty of Waitangi Act 1975)で設けられました。王室(政府)が条約に反したとするマオリの申し立てを調べる、常設の調査委員会です。

  • 調査の結果は報告書にまとめられ、政府がとるべき対応について勧告が示されます。
  • 条約の意味と効果を判断し、マオリ語版と英語版の違いから生じる問題を決めることも役割です。
  • 1985年の改正で、1840年までさかのぼって調べられるようになりました。
  • 過去の出来事に関する新しい申し立ての受け付けは、2008年に締め切られました。
  • 委員は最大20人です。

申し立ての手続きや報告書はワイタンギ審判所のページで確認できます。

ワイタンギ・デー(Waitangi Day)

条約が結ばれた2月6日は、ワイタンギ・デーとして全国の祝日です。1934年に初めて公式に記念され、1974年から祝日になっています。NZの国の日(national day)とされています。

ワイタンギ・デーが土曜日・日曜日に重なる年は、ふだんその曜日に働かない人については、次の月曜日が休みになります。2027年は2月6日が土曜日のため、ふだん土曜日に働かない人は2月8日(月)が休みになります。詳しくはNZの祝日一覧を参照してください。

条約の原則に関する法案

2024年11月7日に国会に提出された「条約原則法案(Treaty Principles Bill)」は、2025年4月10日の第二読会で、賛成11票・反対112票で否決されました。経緯は法務省(Ministry of Justice)のページで確認できます。

日本との違い・注意点

  • ワイタンギ条約には、内容の異なるマオリ語版と英語版があります。条約について読むときは、どちらの版の話かに注意してください。
  • ワイタンギ審判所は、条約の意味と効果を判断する際に両方の版を扱います。個別の申し立てについては、審判所の報告書で確認してください。
  • 2月6日のワイタンギ・デーは全国の祝日です。週末に重なる年の休みの扱いは、働き方によって異なります。

関連項目

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