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マオリ文化 / ティカンガ(作法)

マラエ訪問のマナー(Marae protocol / te kawa o te marae)

概要

マラエ(marae)はマオリの共同体の中心となる場所です。訪問者は歓迎の儀式ポーフィリ(pōwhiri)で迎え入れられてから中に入ります。作法(kawa)はマラエや部族(iwi)ごとに異なるため、事前に受け入れ側に確認し、その指示に従うことが大切です。学校行事や仕事、旅行でマラエを訪れる人向けです。

詳細

マラエとは

マラエ(marae)は、マオリの共同体の中心となる場所です。喜びや祝いのとき、また困難や悲しみのときに人々が集まります。「マラエ」という言葉は、集会所の前の、正式な話し合いを行う広場を指すこともあれば、施設全体を指すこともあります。

主な建物は次のとおりです。

建物役割
集会所(wharenui、ファレヌイ)会合、祝いごと、学びの集まり、葬儀(tangihanga)などを行う
食堂(wharekai、ファレカイ)台所が付いた、食事の場所
シャワー・トイレ棟別棟の場合と、集会所に付いている場合がある

主な建物の多くには、そのマラエに属する家族(whānau)や小部族(hapū)の祖先の名前が付けられています。マラエの土地は共同で所有され、1993年のマオリ土地法(Te Ture Whenua Māori Act 1993)に基づくマオリ保留地です。運営は、マラエに属する人々が選んだ管理者(trustees)が担います。

作法は場所ごとに異なる

マラエの作法をカワ(kawa)、決まりごとをティカンガ(tikanga)と呼びます。全てのマラエにそれぞれのカワとティカンガがあります。基本的な役割や流れは共通していますが、細かい点は部族(iwi)や地域によって異なります。そのため、地元の人に何を期待されているかを尋ねることが、最も確かな方法です。

受け入れ側をタンガタ・フェヌア(tangata whenua)、訪問者をマヌヒリ(manuhiri)と呼びます。

手順

ポーフィリ(pōwhiri)は、受け入れ側が訪問者をマラエに迎え入れる儀式です。代表的な流れは次のとおりです。順番や内容はマラエによって異なります。

  1. 集合:訪問者は入口の外に集まり、受け入れ側が歓迎を始めるのを待ちます。勝手にマラエに入らず、迎え入れられてから入ります。
  2. ウェロ(wero):特に重要な客の場合、儀礼的な挑戦が行われることがあります。
  3. カランガ(karanga、呼びかけ):受け入れ側の呼びかけ役(kaikaranga)が呼びかけ、訪問者側の呼びかけ役が応えます。呼びかけ役は伝統的に年長の女性が務めます。
  4. ハカ・ポーフィリ(haka pōwhiri):訪問者がマラエに入るときに、歓迎のハカが行われることがあります。
  5. ファイコーレロ(whaikōrero、演説):双方の代表が演説します。受け入れ側が全員先に話してから訪問者側が話す方式(pāeke)と、交互に話して受け入れ側が最後を締める方式(tau utuutu)があります。
  6. ワイアタ(waiata、歌):演説が終わるたびに、話し手と仲間が歌を歌います。伝統的な歌であることが多いです。
  7. コハ(koha、贈り物):訪問者から受け入れ側への贈り物です。通常、訪問者側の最後の話し手が地面に置きます。一般にお金ですが、食べ物などの場合もあります。
  8. ホンギ(hongi)とハリルー(harirū):正式な部分が終わると、訪問者は受け入れ側と鼻を軽く押し合わせるホンギと、握手をするよう招かれます。
  9. ハーカリ(hākari、食事):ポーフィリの最後は食事です。食事によって、儀式の神聖さ(tapu)が解かれます。

宿泊する場合は、夜に集会所の中で、自分の祖先とのつながりを話す自己紹介(mihimihi)が行われることがあります。帰るときは、訪問者側から正式な別れのあいさつ(poroporoaki)を始めるのが通例です。

日本との違い・注意点

マラエでは、次のような作法が基本とされています。ただし、最終的には受け入れ側の指示に従ってください。

ポーフィリの前

  • 早めに到着します。儀式の途中に入るのは失礼とされます。
  • 改まった服装で行きます。葬儀(tangihanga)の場合は特に注意します。
  • 演説をする人と呼びかけ役を、訪問者側で事前に決めておきます。
  • 携帯電話の電源を切ります。

ポーフィリの間

  • 儀式の間は飲食をしません。
  • 広場(marae ātea)で、話している人の前を横切りません。
  • 演説はマオリ語で行うのが原則です(特に許可された場合を除く)。英語で話すと、止められることがあるマラエもあります。

集会所・食堂で

  • 集会所に入る前に靴を脱ぎます。
  • 集会所の中で、人をまたがないようにします。
  • 食事の前の祈り(karakia)が終わるまで食べ始めません。
  • 食堂で、人の頭の上を通して食べ物を渡しません。
  • テーブルの上に座りません。
  • 枕の上に座りません。寝袋を置く前に、置いてよい場所か確認します。

その他

  • 写真・動画の撮影や録音を、許可なく認めていないマラエもあります。撮影する前に必ず確認してください。
  • ポーフィリの後は手を洗います。

学校や職場の行事で訪問する場合も、わからないことは主催者や受け入れ側に尋ねましょう。詳しくはTe Araの「Basic marae etiquette」で確認できます。

関連項目

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