生活インフラ / 電気・ガス
屋根の太陽光発電(Rooftop solar)
概要
2025年10月23日から、建物の屋根に載せる40m²未満の太陽光パネルは、風の強さの条件を満たせば建築許可がいりません。設置後は電気の検査を受け、配電会社の承認を得てから余った電気を電力会社に売れます。EECAは、パネルだけの設備の回収期間を7〜10年としています。持ち家で太陽光発電を考えている人向けです。
詳細
家庭の太陽光発電の公式情報は、エネルギー効率保全庁(EECA、Energy Efficiency and Conservation Authority)が太陽光のページで出しています。建築のルールは、ビジネス・イノベーション・雇用省(MBIE)のbuilding.govt.nzにあります。
建築許可(building consent)
2025年10月23日から、屋根に載せる太陽光パネルの多くは、建築許可がいらなくなりました(building.govt.nzのページ)。住宅にも、住宅以外の建物にも使える免除です。
| パネルの条件 | 建築許可(2026年10月時点) |
|---|---|
| 合計40m²未満で、風の区分(wind zone)が「high」以下 | 不要 |
| 40m²以上か、風の区分が「high」を超える | 公認の技術者(Chartered Professional Engineer)が設計するか確認すれば不要 |
- パネルは、架台などで屋根にしっかり固定します。
- 許可がいらなくても、建築基準(Building Code)は守る必要があります。パネルは建物の構造や雨仕舞いに影響することがあります。
- カウンシルのルール(district plan)と資源管理法(Resource Management Act 1991)も守る必要があります。
- 電気工事は、この免除とは別の決まりに従います。
設置の流れ
EECAによると、設置の主な流れは次のとおりです(EECAのページ)。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 見積もり | 2〜3社から取る。家を見に来て、屋根などを確かめる業者を選ぶ |
| 頭金 | 見積もりを受け入れた後、総額の10〜30%が一般的 |
| 配電会社への申請 | 業者が分散型発電(distributed generation)の申請を出す。承認まで1〜2週間 |
| 設置 | 工事は通常1〜2日 |
| メーター | 電気を売るには、双方向のメーターに設定を変える |
| 検査 | 登録された検査員が安全を確認し、電気安全証明書(Electrical Safety Certificate)を出す |
全体で通常4週間以内に終わります。部品の取り寄せなどで長くなることがあります。
設置するのは、太陽光の業者や登録された電気工事士(registered electrician)です。
保証の目安
EECAは、最低でも次の保証期間を確かめるよう勧めています。
| 対象 | 保証期間 |
|---|---|
| 工事、ストリングインバーター | 5年 |
| リチウムイオン蓄電池、マイクロインバーター、パネルの製品保証 | 10年 |
保証とは別に、消費者保証法の保護もあります(消費者保証法と公正取引法)。
余った電気を売る
使わずに余った電気は、契約している電力会社に売れます。売った分は電気代から差し引かれます(EECAのページ)。
- 1kWhあたりの買い取り価格(buyback rate)は、電力会社によって大きく違います。
- 買い取り価格は、ふつう電気を買う価格より低くなります。そのため、発電した電気を昼間に自分で使うほうが得になります。
- 電力会社のプランは、電力庁(Electricity Authority)が作った無料の比較ツール「Billy」で比べられます。
EECAは、昼間に電気を使う工夫として次のことを挙げています。
- 洗濯機、食洗機、オーブンを日中に使う
- 貯湯タンクにタイマーや太陽光用の機器(solar diverter)を付け、昼間にお湯を沸かす
- 電気自動車を昼間に充電する
手順
- EECAのページや回収期間の計算ツール(Solar payback calculator)で、太陽光が家に合うか調べる。
- 2〜3社から見積もりを取る。
- 屋根の広さと風の区分から、建築許可がいるか業者と確認する。
- 業者が配電会社に申請し、承認を受けてから設置する。
- 電気の検査を受け、電気安全証明書を受け取る。
- メーターの設定を変え、電力会社と売電のプランを決める。
費用
EECAによる設備費用の目安です(2026年10月時点、EECAのページ)。
| 規模 | パネルのみ | 蓄電池つき |
|---|---|---|
| 小(3kW、7枚) | NZ$8,500 | NZ$13,500(5kWh) |
| 中(5kW、12枚) | NZ$11,500 | NZ$21,500(10kWh) |
| 大(10kW、24枚) | NZ$20,000 | NZ$40,000(20kWh) |
- 蓄電池を加える費用は、種類と容量によってNZ$5,000〜15,000です。
- 中規模(5kW)の場合、年間の節約額の目安は地域によって違い、マールボロ(Marlborough)でNZ$1,467、サウスランド(Southland)でNZ$1,047です。電気で暖房とお湯を使う、平均的な家庭の例です。
- 発電した電気の多くを昼間に使う場合、パネルのみの設備の回収期間は7〜10年です。蓄電池をつけると、回収期間は長くなります。
- 多くの大手銀行が、住宅の省エネ設備向けに金利0〜1%のローンを出しています。条件は各銀行で確認してください。
日本との違い・注意点
- 建築許可がいらない条件は、パネルの面積と風の区分で決まります。条件を外れると、技術者の設計か確認が必要です。
- 電気を売るには、配電会社の承認とメーターの設定変更が必要です。設置しただけでは売れません。
- 買い取り価格は電力会社ごとに違い、変わることもあります。契約前にプランを比べてください。
- 費用や節約額は目安です。家に合うかは、複数の業者の見積もりと説明で判断してください。
関連項目
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