買い物の返品・保証と消費者の権利(Consumer Guarantees Act・Fair Trading Act)
NZで事業者から個人用に買った商品やサービスは、消費者保証法(CGA)で品質などが保証されます。欠陥があれば修理・交換・返金を求められ、メーカー保証が切れても権利は残ります。気が変わっただけの返品は対象外です。公正取引法(FTA)は、うその広告や不当な売り方を禁じています。NZで買い物をするすべての人向けです。
詳細
NZの消費者の権利は、主に2つの法律で守られています。政府の案内は、Consumer Protectionのページにあります。
| 法律 | 主な内容 |
|---|---|
| 消費者保証法(Consumer Guarantees Act 1993、CGA) | 事業者が売る商品とサービスの品質などの最低限の保証 |
| 公正取引法(Fair Trading Act、FTA) | うその広告や不当な売り方の禁止 |
消費者保証法の対象
個人や家庭で使うために、事業者から買った商品とサービスが対象です。
次の場合は対象外です。
- 個人から買ったもの(Trade Me、Marketplace、eBay、オークションなどでの個人間の取引を含む)
- 気が変わっただけの場合
- 自分で誤った使い方をしたり、改造したりした場合
- 事業者どうしの取引で、契約で適用を外した場合
- チャリティーへの寄付
商品の保証
| 保証 | 内容 |
|---|---|
| 品質が受け入れられること(acceptable quality) | きちんと動き、見た目に問題がなく、安全で、欠陥がなく、相応の期間もつこと |
| 目的に合うこと(fit for purpose) | 買うときに店に伝えた目的に使えること |
| 説明どおりであること | 広告や説明と同じ商品であること |
| 価格が妥当であること | 価格を決めていない場合、ほかの店の同じような商品の価格を超えないこと |
| 届くこと | 約束した時期に、良い状態で届くこと。時期を決めていない場合は妥当な期間内 |
サービスの保証
- 有能な専門家と同じ程度の、相応の注意と技術で行われること
- 伝えた目的に合うこと
- 妥当な期間内に終わること
- 価格を決めていない場合、妥当な料金であること
欠陥があったとき
欠陥の程度によって、求められる対応が変わります(Consumer Protectionのページ)。
| 欠陥 | 対応 |
|---|---|
| 小さな欠陥(minor fault) | 事業者が、妥当な期間内に無料で修理か交換をする。どちらにするかはまず事業者が決める |
| 重大な欠陥(substantial character) | 事業者の提案を断り、返金か交換を選べる。値打ちが下がった分の補償を求めることもできる |
重大な欠陥にあたるのは、例えば次のような場合です。
- 欠陥を知っていたら、ふつうの人なら買わなかった
- 安全でない
- 説明と大きく違う
- 本来の目的に使えず、妥当な期間内に簡単に直せない
欠陥のせいでほかの物が壊れた場合は、その損害の補償を求められることがあります。ただし、損害を広げないようにする必要があります。
「返品不可」の表示
店に「返品不可(no refunds)」と書いてあっても、消費者保証法の権利はなくなりません。法律が優先されます。一方、気が変わっただけの返品は法律の対象外です。応じるかどうかは、店の方針によります。
メーカー保証と延長保証
消費者保証法の権利は、メーカー保証(manufacturer’s warranty)が切れた後も続きます(Consumer Protectionの保証のページ)。
延長保証(extended warranty)を売る事業者には、次の決まりがあります。
- 買う前に、解約の権利を説明する
- 買った後に、価格、条件、期間、消費者保証法との比較、解約の方法、保証する会社の連絡先を書いた書面を渡す
延長保証は、書面を受け取ってから5営業日以内なら解約でき、全額が返金されます。必要な説明がなかった場合は、いつでも解約できます。
公正取引法で禁じられていること
公正取引法は、事業者の次のような行為を禁じています(Consumer Protectionのページ)。
- 商品やサービスの性質、品質、価格、原産地などについて、誤解させる行為やうその説明
- 根拠のない宣伝
- おとり広告(在庫のない商品で客を集める)
- 嫌がらせや強要による販売、ねずみ講
- 頼んでいない商品やサービスを送り、代金を求める行為
- 標準の契約書の中の不当な条項
ネットで売る事業者は、Trade Meなどの仲介サイトで売る場合も、事業者であることを示す必要があります。公正取引法は、商務委員会(Commerce Commission)が取り締まっています。
訪問販売・電話勧誘
自宅や職場への訪問や電話で、頼んでいないのに勧誘され、NZ$100を超える個人用の商品やサービスを買った場合は「uninvited direct sale」にあたります(Consumer Protectionのページ)。
- 書面の契約書を受け取ってから5営業日以内なら、理由を問わず解約でき、全額返金を受けられます。
- 解約を伝えた後10営業日は、商品を大切に保管します。事業者は妥当な時間に引き取りに来られます。
- 事業者は、商品の説明、双方の連絡先、解約の権利、総額を書いた契約書を渡す必要があります。電話の場合は5営業日以内に届けます。
- 「Salespersons Do Not Knock」などの表示を出すと、訪問販売員に立ち去るよう求められます。表示の効力は2年です。
話し合いで解決しないとき
紛争裁定所(Disputes Tribunal)に申し立てられます。NZ$60,000までの請求を、裁判所より簡単な手続きで扱います。弁護士は代理人になれず、本人が出席します。申し立ての手数料は請求額によって違います(Disputes Tribunalのページ)。
手順
- レシートや注文の記録、商品の写真など、証拠を集める。
- 買った店(事業者)に連絡し、欠陥の内容と求める対応を伝える。
- 話し合いで解決しない場合は、紛争裁定所への申し立てを考える。
費用
紛争裁定所の手数料は、請求額によって決まります。金額はDisputes Tribunalのページで確認してください(2026年10月時点)。
日本との違い・注意点
- 消費者保証法は事業者から買ったものに適用されます。Trade Meなどで個人から買った場合は対象外です。
- メーカー保証が切れた後も、品質の保証の権利は残ります。延長保証を買う前に、消費者保証法で守られる範囲と比べてください。
- 「返品不可」の表示があっても、欠陥がある場合の権利はなくなりません。
- 気が変わっただけの返品は、法律では守られません。店の返品方針を買う前に確かめてください。
- 具体的な事例に当てはまるかは、Consumer Protectionの案内や法律の専門家に確認してください。