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住まい / 賃貸

ヘルシーホーム基準(Healthy Homes Standards)

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概要

NZの賃貸住宅は、暖房・断熱・換気・湿気と排水・すきま風の5つの基準を満たす必要があります。民間の賃貸住宅は2025年7月1日までに、すべて基準を満たす決まりでした。基準を守る責任は家主にあり、守られていない場合、テナントは話し合い、是正通知、Tenancy Tribunalへの申し立てができます。

詳細

ヘルシーホーム基準(Healthy Homes Standards)は、賃貸住宅を暖かく乾いた状態に保つための最低基準です。住宅賃貸法(Residential Tenancies Act 1986)にもとづく決まりで、基準を守る責任は家主(landlord)にあります。契約や入居中の権利全般はテナント法の基本を見てください。

5つの基準

2026年10月時点の主な内容です。

基準主な内容
暖房(heating)メインの居間(main living room)を直接暖められる固定式の暖房器具を備え、18℃以上に保てること
断熱(insulation)天井と床下の断熱材が必須。地域ごとの基準値を満たし、良い状態であること
換気(ventilation)居間・食堂・台所・寝室に開けられる窓があること。台所と浴室に換気扇があること
湿気の侵入と排水(moisture ingress and drainage)雨水などを排水する設備があること。囲われた床下には、可能な場合は防湿シートを敷くこと
すきま風の防止(draught stopping)壁・天井・窓・床・ドアなどに、目立つすきま風の原因となる不当なすきまや穴がないこと

暖房

  • 固定式の暖房器具は、暖房能力が1.5kW以上で、部屋に必要な能力を満たす必要があります。
  • 必要な能力は部屋の広さなどで変わります。Tenancy Servicesの計算ツールなどで求めます。
  • 暖炉(open fire)や、排気筒のない燃焼式ヒーター(ボンベ式のLPGヒーターなど)は認められません。
  • ヒートポンプ、薪ストーブ、ペレットストーブ、排気筒付きのガスヒーターは、多くの場合で認められます。ヒートポンプと電気ヒーターにはサーモスタットが必要です。

詳しくは暖房の基準のページで確認してください。

断熱

  • 天井と床下の断熱が必須です。2008年の建築基準(Building Code)の水準を満たす必要があります。
  • 地域ごとの最低値は、ゾーン1・2で天井R 2.9・床下R 1.3、ゾーン3で天井R 3.3・床下R 1.3です。
  • 2016年7月1日より前に入れた断熱材は、原則として厚さ120mm以上が必要です。
  • 専門業者が安全に作業できない場所や、上下に居住スペースがある天井・床などは対象外になることがあります。

詳しくは断熱の基準のページで確認してください。

換気

  • 各部屋の窓・ドア・天窓の開く部分の合計は、その部屋の床面積の5%以上が必要です。
  • シャワーや浴槽のある部屋には、直径120mm以上(ダクトを含む)か、排気能力が毎秒25リットル以上の換気扇が必要です。
  • 2019年7月1日以降にコンロを設置した台所には、直径150mm以上(ダクトを含む)か、毎秒50リットル以上の換気扇が必要です。

詳しくは換気の基準のページで確認してください。

湿気の侵入と排水

  • 雨どい、縦どい、排水管など、雨水・地表水・地下水を排水する設備が必要です。
  • 床下が囲われている住宅では、可能な場合は地面に防湿シート(ground moisture barrier)を敷きます。

詳しくは湿気と排水の基準のページで確認してください。

すきま風の防止

  • 壁、天井、窓、天窓、床、ドアに、目立つすきま風の原因となる不当なすきまや穴があってはいけません。
  • 使わない暖炉は、ふさぐか煙突を閉じます。テナントが暖炉を使いたいと求めた場合は、使える状態に整えます。

詳しくはすきま風の基準のページで確認してください。

期限

対象期限
ボーディングハウス(boarding house)2021年7月1日まで
Kāinga Ora(公営住宅)と登録されたコミュニティハウジング事業者2024年7月1日まで
すべての民間の賃貸住宅2025年7月1日まで
2025年3月3日以降に始まった、または更新された民間の賃貸契約契約開始の前に

詳しくは期限のページで確認してください。

遵守状況の説明(compliance statement)

  • 新しく結ぶ契約、更新する契約、変更する契約には、ヘルシーホーム基準の遵守状況の説明(healthy homes compliance statement)を入れる必要があります。
  • 説明は家主か代理人が作り、署名します。5つの基準それぞれについて、たとえば居間の暖房器具の種類と能力(kW)、断熱材のR値などを書きます。
  • 説明を入れなかった家主には、契約1件につき最大NZ$500の金銭的な制裁が科されることがあります。

詳しくは遵守状況の説明のページで確認してください。

家主の記録と罰則

  • 家主は、基準をどう守っているかを示す記録や書類を保管します。
  • テナントが遵守状況の情報を求めた場合、家主は21日以内に提供する必要があります。
  • 基準を守らない家主には、最大NZ$7,200の金銭的な制裁が科されることがあります。Tenancy Servicesのお知らせでは、6件以上の物件を持つ大規模な家主の上限はNZ$50,000とされています。
  • Tenancy Servicesの調査チーム(Tenancy Compliance and Investigations Team)は、警告、改善通知、違反金の通知などの対応をとります。

詳しくは遵守のページとTenancy Servicesのお知らせで確認してください。

テナントにできること

湿気やカビを防ぐため、Tenancy Servicesはテナントに次のことを勧めています。

  • 毎日15分ほど窓を開けて換気する
  • 洗濯物は外に干すか、窓を開けた部屋で干す
  • 浴室と台所の換気扇を使う
  • 窓の結露をふき取る
  • 雨どいの詰まり、水漏れ、湿気などに気づいたら、すぐ家主に伝える

手順

基準が守られていないと考えるときの一般的な流れです。

  1. 入居時の点検で、物件の状態を写真で記録する。契約書の遵守状況の説明を確認する。
  2. 気になる点を、Tenancy Servicesのテナント向けチェックリストなどで確かめる。
  3. 家主に遵守状況の情報を求める(家主は21日以内に提供)。
  4. 家主と話し合う。合意したら、日付と署名を入れて書面に残す。
  5. 解決しなければ、是正通知(notice to remedy)を出し、直すための合理的な期間を与える。
  6. それでも直らなければ、調停(mediation)を利用するか、Tenancy Tribunalに申し立てる。調査チームに家主の違反を知らせることもできます。

手続きの詳細はテナント向けのページとテナント法の基本で確認してください。

費用

2026年10月時点の金額です。

項目金額
Tenancy Tribunalの申立手数料NZ$29
家主への金銭的な制裁(基準違反)最大NZ$7,200(大規模な家主は最大NZ$50,000)
家主への金銭的な制裁(遵守状況の説明がない)契約1件につき最大NZ$500

申立手数料はTenancy Servicesのページで確認してください。

日本との違い・注意点

  • NZの住宅は、暖房や断熱の状態が物件によって大きく違います。契約前に遵守状況の説明を読み、居間の暖房器具の種類を確認してください。
  • 暖房の基準は、メインの居間を暖める固定式の暖房器具についての決まりです。
  • 換気扇を使う、窓を開けるなど、湿気を防ぐテナント側の使い方も大切です。
  • 基準が守られていないことを理由に、家賃の支払いを止めることはできません。是正通知やTribunalの手続きを使います。
  • 個別の判断が必要な場合は、Tenancy Services(0800 836 262)や市民相談所(Citizens Advice Bureau)に相談してください。

関連項目

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