タックスコードの選び方(Tax codes for individuals)
タックスコードは、給料から差し引く税金の率を雇用主に伝えるコードです。いちばん多い収入の仕事にはMなどの主なコード、2つ目以降の仕事にはSB・S・SH・ST・SAの副収入用コードを使います。IR330を出さないと、ACC保険料を含めて46.75%で差し引かれます(2026年10月時点)。NZで働く人向けです。
詳細
タックスコード(tax code)は、雇用主が給料からいくら税金を差し引くかを決めるためのコードです。働き始めるときに、IR330(Tax code declaration)という書類に書いて雇用主に渡します。PAYE(給与からの源泉徴収)の仕組みは所得税とPAYEを参照してください。
コードを選ぶときの基本は、次の2点です。
- 主な収入(main income)は1つだけです。いちばん多い収入が主な収入で、ほかはすべて副収入(secondary income)です。
- 選ぶコードは、収入の種類と、年間の見込み額で決まります。
コードが合っていないと、年度末(3月31日)に大きな追加の支払いや還付が出ることがあります。
主な収入の仕事に使うコード
| コード | 使う人 |
|---|---|
| M | 主な収入の仕事。学生ローンなし |
| M SL | 主な収入の仕事。NZの学生ローンあり |
| ME | 主な収入の仕事。独立所得者税額控除(IETC)の条件を満たす。学生ローンなし |
| ME SL | MEの条件を満たし、学生ローンあり |
IR330によると、ME・ME SLを使えるのは、NZの税務上の居住者で、年間の純所得がNZ$24,000〜NZ$70,000の見込みの人です。本人かパートナーがWorking for Familiesや、NZ Super・退役軍人年金(海外の同様の給付を含む)を受けている場合は、MまたはM SLを使います。
Work and Income(MSD)の主な給付(main benefit)を受けている人は、その給付にMのコードを使い、給料には副収入用のコードを使います。
副収入の仕事に使うコード(secondary tax)
すでに主な収入があり、2つ目以降の仕事をする人は、副収入用のコードを使います。選ぶ基準は、すべての収入を合わせた年間(4月1日〜3月31日)の見込み額です。
差し引かれる率は、IR335(雇用主向けガイド)の2027税年度(2026年4月1日〜2027年3月31日)の率で、ACC保険料(1.75%)を含みます(2026年10月時点)。
| コード | 年間の見込み所得の合計 | 差し引かれる率 | 学生ローンあり |
|---|---|---|---|
| SB | NZ$15,600以下 | 12.25% | SB SL:24.25% |
| S | NZ$15,601〜NZ$53,500 | 19.25% | S SL:31.25% |
| SH | NZ$53,501〜NZ$78,100 | 31.75% | SH SL:43.75% |
| ST | NZ$78,101〜NZ$180,000 | 34.75% | ST SL:46.75% |
| SA | NZ$180,001以上 | 40.75% | SA SL:52.75% |
学生ローンの返済の基準額(年NZ$24,128、2027税年度)は主な仕事で使われます。副収入の仕事では、基準額に関係なく、すべての収入に12%の返済がかかります。詳しくはNZの学生ローンを参照してください。
IR330では、SB SLやS SLを使う人は返済が多くなりすぎる場合があるとして、返済の免除(repayment deduction exemption)や特別な返済率(special repayment deduction rate)を案内しています。
そのほかのコード
| コード | 使う場面 |
|---|---|
| ND | 非通知(non-notified)。IR330を出さない、または記入が不十分な場合に雇用主が使う。ACC保険料を含めて46.75% |
| CAE | 臨時の農作業をする人、羊毛刈りの人(shearer)・作業場の手伝い(shed-hand) |
| EDW | 選挙の日の仕事をする人 |
| NSW | 園芸・ぶどう栽培の認定季節労働者(recognised seasonal worker)のビザなどを持つ人 |
| STC | テーラード(個別)タックスコード。IRDの証明書が必要 |
| WT | 請負の源泉徴収(schedular payments)の収入 |
ND(非通知税率)は所得税45%にACC保険料を加えた率です。IRD番号がまだない人は、早めにIRD番号を取得してください。
テーラード(個別)タックスコード(tailored tax code)
標準のコードでは、年度末に大きな還付や追加の支払いが出そうな人は、自分に合わせたコードを申請できます。
- 申請できるのは個人だけです。事業者や団体は申請できません。
- myIRの所得税のアカウントで「More…」→「Manage account」の「Tailored tax code application」から申請します。郵送の場合はIR23BSを使います。
- IRDは、受け付けてから10営業日以内に、手紙と証明書(certificate)を送ります。2月・3月の申請は時間がかかることがあります。
- 証明書を雇用主に見せると、その率で差し引かれます。
- 税の年度(4月1日〜3月31日)ごとに申請し直す必要があります。
手順
- IRDのタックスコードのページの判定ツールか、IR330の判定表でコードを選ぶ。
- IR330に氏名・IRD番号・コードを書いて、雇用主に渡す。
- 給与明細で、差し引かれている額を確認する。
- 状況が変わったら、新しいIR330を雇用主に渡す。
コードを変えるべき主な場面は、次のとおりです。
- 学生ローンを借りた、または返し終わった
- 年間の見込み収入が変わった
- 2つ目の仕事を始めた、仕事を変えた
IRDがコードが合っていないと判断した場合は、IRDから連絡が来ることがあります。
日本との違い・注意点
- NZでは、タックスコードを自分で選んで雇用主に伝えます。選び間違えると、年度末に追加の支払いが出ることがあります。
- 副収入用のコードは「その仕事の収入」ではなく「すべての収入を合わせた年間の見込み額」で選びます。
- 学生ローンがある人は、主な仕事でも副収入の仕事でも「SL」の付いたコードを使います。返し終わったらコードを変えます。
- IR330を出さないと、46.75%(ACC保険料込み)で差し引かれます。
- 自分に合うコードがわからない場合は、IRD(0800 227 774)か税理士(tax agent)に確認してください。