認定雇用主就労ビザ(Accredited Employer Work Visa)
AEWVは、Immigration NZの認定を受けた雇用主に、週30時間以上のフルタイムで雇われる人のための就労ビザです。雇用主の認定と職務審査(job check)が先に必要で、給与は市場相場以上かつ最低賃金以上が条件です。滞在は最長5年(スキルレベル4・5の仕事は3年)、申請料はNZ$1,540からです(2026年10月時点)。
詳細
認定雇用主就労ビザ(Accredited Employer Work Visa、AEWV)は、NZの会社に雇われて働く人のための主な就労ビザです。就労ビザ全体の中での位置づけは就労ビザ(AEWVなど)を参照してください。
AEWVは、次の3段階で進みます。
- 雇用主が、雇用主の認定(employer accreditation)を受ける。
- 雇用主が、その仕事について職務審査(job check)の承認を受ける。
- 働く人が、AEWVを申請する。
働く人だけで申請を始めることはできません。
雇用主の認定(employer accreditation)
雇用主の認定には、雇う人数などで区分があります(2026年10月時点)。
| 区分 | 対象 |
|---|---|
| 標準(Standard) | 移民を5人まで雇う雇用主 |
| 大量雇用(High-volume) | 移民を6人以上雇う雇用主 |
| 派遣型 | 雇った移民を他の会社の現場で働かせる雇用主 |
- 最初の認定の有効期間は12か月です。
- 更新後は、標準・大量雇用が24か月、派遣型が12か月です。
- 認定を受けた雇用主は、採用にかかった費用を働く人に負担させてはいけません。
職務審査(job check)
雇用主は職務審査の前に、その仕事に就ける適切なNZ人(NZ市民・永住者)がいないことを確認します。原則として求人広告が必要です。
- スキルレベル4・5の仕事では、雇用主は社会開発省(Ministry of Social Development)に求人を出し、適した応募者を面接したことを申告します(2025年3月10日から申告制)。
- 承認された職務審査は、6か月間、または雇用主の認定が切れるまで有効です。
働く人の主な条件
以下は2026年10月時点のImmigration NZのAEWVのページの内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仕事 | 認定雇用主からの、週30時間以上のフルタイムの仕事。職務審査が承認されていること |
| 給与 | その仕事に定められた賃金以上 |
| 経験・資格 | 関連する仕事の経験2年以上、またはNZQCFでレベル4以上の資格 |
| 英語 | スキルレベル3〜5の仕事は英語力の証明が必要。レベル1・2は不要 |
| 健康 | 6か月を超えて滞在し、結核の多い国から来る人は胸部X線が必要 |
| 人物(character) | 17歳以上で、NZの滞在が合計24か月以上になる場合は、6か月以内の警察証明書が必要 |
| 審査期間 | 80%が5.5週間以内 |
スキルレベルは、職業分類(ANZSCOまたはNational Occupation List、NOL)で決まります。2026年3月9日から、NOLでスキルレベル1〜3と認められる職業が47増えました。ペットのトリマー、ナニー、犬舎の作業員の3職業は、レベル3から4に変わりました。
給与の条件
- 2025年3月10日から、AEWVの給与の条件は「中央値賃金(median wage)以上」ではなくなりました。
- いまは、その仕事のNZでの市場相場(market rate)以上で、最低賃金以上であることが条件です。
- 最低賃金(成人)は時給NZ$23.95です(2026年4月1日から、Employment New Zealandのページ)。
- 雇用主は、雇用中ずっと、オファーで示した額を払い続ける必要があります。
移民制度の中央値賃金
AEWVそのものの条件ではありませんが、移民制度のほかの基準には中央値賃金が使われます。2026年3月9日から、移民制度の中央値賃金は時給NZ$35.00です(2025年6月のデータに基づく)。
中央値賃金に連動する主な基準は次のとおりです。
- 中央値賃金の2倍以上の仕事は、求人広告と最低限の経験の条件が免除される
- 中央値賃金の1.5倍以上の低スキルの仕事は、最長5年の滞在の対象になる
- Green List、技能移民(Skilled Migrant Category)などの永住権の基準
滞在期間
| 仕事 | 最長の滞在期間 |
|---|---|
| スキルレベル1〜3など | 5年 |
| スキルレベル4・5(永住権につながらない仕事) | 3年 |
最長の期間を使い切った後に、もう一度AEWVを申請するには、NZの外で12か月過ごす必要があります。
ビザの条件
- 働けるのは、eVisaに書かれた雇用主、職種、勤務地だけです。副業はできません。
- 学べるのは12か月のうち3か月までです。
家族
パートナーや子どもを、AEWVの申請に含めることはできません。本人の収入と仕事のスキルレベルによって、パートナーの訪問・就労ビザ、子どもの訪問・学生ビザを支援できる場合があります。
パートナーを支援するための時給の基準は次のとおりです(2026年3月9日から)。
| 区分 | 時給の基準 |
|---|---|
| スキルレベル1〜3の仕事 | NZ$28.00 |
| スキルレベル4・5の仕事 | NZ$52.50 |
| Green Listの仕事 | NZ$35.00 |
詳しくはパートナー・家族のビザと子どものビザを参照してください。
永住権への道
AEWVで働いた経験は、技能移民(Skilled Migrant Category)などの永住権につながる場合があります(技能移民カテゴリー)。
手順
- 認定雇用主の求人を探し、仕事のオファーを受ける(NZでの仕事探し)。
- 雇用主が職務審査の承認を受けたら、雇用主から届く案内に沿って申請の準備をする。
- 経験や資格の証明、必要な場合は英語の試験結果、健康や人物の書類をそろえる。
- Immigration NZのページからオンラインで申請し、申請料を払う。
- 許可が出たら、eVisaで雇用主、職種、勤務地などの条件を確認する。
費用
働く人が払う申請料と、雇用主が払う手数料です(2026年10月時点)。
| 手続き | 払う人 | 金額 |
|---|---|---|
| AEWVの申請 | 働く人 | NZ$1,540から |
| 雇用主の認定(標準) | 雇用主 | NZ$775 |
| 雇用主の認定(大量雇用) | 雇用主 | NZ$1,280 |
| 雇用主の認定(派遣型) | 雇用主 | NZ$4,060 |
| 標準から大量雇用への変更 | 雇用主 | NZ$505 |
| 職務審査 | 雇用主 | NZ$735 |
- AEWVの申請料は国籍と、申請するときにいる場所で変わります。正確な額はImmigration NZの料金ページで確認してください。
- このほか、健康診断、警察証明書、英語の試験などの費用がかかることがあります。
日本との違い・注意点
- AEWVは、eVisaに書かれた雇用主・職種・勤務地でしか働けないビザです。働き方を変える前に、Immigration NZのページで必要な手続きを確認してください。
- 雇用主の認定や職務審査の費用を、働く人に負担させることは認められていません。
- 一時的な就労ビザの人は、原則としてNZの公的医療の対象外です(公的医療を受けられる人)。
- 働く人の権利は、ビザの種類にかかわらず守られます(労働者の権利)。
- 給与の基準や職業の分類は毎年のように見直されます。自分が申請できるかどうかは、Immigration NZか、免許を持つ移民アドバイザー(licensed immigration adviser)に確認してください(ビザの種類と選び方)。