ビザが切れた後の不法滞在(Staying in New Zealand after your visa expires)
ビザが切れた後もNZにいると不法滞在(unlawful)になり、すぐに出国する必要があります。働く・勉強する・公的医療を受けることはできず、国外退去(deportation)の対象になります。例外的にビザを求める「section 61」の申し出はできますが、認められる保証はありません。国外退去になると、NZへの入国が最長5年、場合によっては永久に禁止されます。
詳細
ビザの有効期限が切れた後もNZにいると、不法滞在(unlawfully in New Zealand)になります。法律に違反している状態で、すぐに出国する必要があります。切れたビザを延長することはできません。
不法滞在になるとどうなるか
Immigration New Zealand(INZ、移民局)は、次の点を案内しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仕事・勉強 | できない |
| 公的医療 | 一部の場合を除き、受けられない |
| 拘束 | 拘束(detention)されることがある |
| 国外退去 | 国外退去(deportation)の対象になる |
| 再入国 | 42日以上不法滞在すると、NZに戻ることを禁止される場合がある |
| 助けた人 | 不法滞在を助けた家族や友人も、移民法(Immigration Act 2009)の違反になり、自分の在留資格に影響することがある |
公的医療の対象についてはビザ別の公的医療を見てください。
選べる道
1. ビザが切れる前に新しいビザを申請する
INZは、ビザが切れる少なくとも1か月前に、次のビザを申請するよう案内しています。一時ビザでNZにいて別の一時ビザを申請した場合、審査中に今のビザが切れても、通常は暫定ビザ(Interim Visa)が自動で出ます(滞在の延長)。
2. section 61の申し出をする
ビザが切れた後は、移民法の第61条(section 61)にもとづいて、例外的にビザを出してもらうよう書面で申し出ることができます。
- 申し出は、メールで s61@mbie.govt.nz に送ります。
- INZには申し出を検討する義務がなく、ビザが出る保証もありません。
- 国外退去命令(deportation order)がすでに出ている場合は使えません。
- 審査期間の決まりはありません。オークランドのマヌカウ(Manukau)事務所の上級審査官が判断します。
- 結果に対する不服申し立て(appeal)はできません(司法審査のみ)。
- 申し出をしている間も、国外退去の対象であることに変わりはありません。
- 認められた場合は、ビザの料金を払ってからビザが出ます。希望と違う種類のビザが出ることもあります。
- 認められなかった場合は、すぐに出国しないと国外退去の手続きが進みます。
メールに書く内容は次のとおりです。
- 氏名、生年月日、INZの顧客番号(client number)
- 連絡先(メール、電話、住所)
- ビザが切れた後もNZにいる理由
- 家族や仕事など、自分の事情
- NZにいることでどう貢献できるか
- 希望するビザの種類と期間
- パスポートの顔写真のページのコピー
3. 自分から出国する
国外退去命令が出る前に自分から出国すれば、将来NZのビザを取れる可能性を保ちやすくなります。INZは、自分から出国しても、必要なビザが取れればNZに戻ることは妨げられないとしています。ただし、事情によって変わります。
国外退去になると
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 再入国の禁止 | 最長5年。場合によっては永久 |
| 費用 | 国外退去にかかった費用を返す必要がある |
| 将来のビザ | NZのビザを取るときに不利になることがある |
人道上の理由による不服申し立て
多くの場合、国外退去の対象になった日から42日以内に、人道上の理由(humanitarian grounds)で移民・難民審判所(Immigration and Protection Tribunal、IPT)に不服を申し立てられます。この期間中は、申し立ての権利を放棄しない限り、国外退去にはなりません。期間が過ぎると、INZが国外退去命令を出すことがあります。
不法滞在ではなくても、ビザの条件違反などで国外退去の対象になる場合は、国外退去責任通知(Deportation Liability Notice)が出され、それが手続きの最初の段階になります。
詳しくはINZのビザが切れた後のページとINZの国外退去のページで確認してください。
手順
ビザが切れそう、またはすでに切れている場合の流れです。
- eVisaなどで、自分のビザの有効期限をすぐに確認する。
- まだ切れていなければ、切れる前に新しいビザを申請する。
- すでに切れている場合は、すぐに出国するか、section 61の申し出をするかを決める。
- 判断に迷う場合は、早めに免許を持つ移民アドバイザーか弁護士に相談する(移民アドバイザーへの相談)。
費用
| 項目 | 金額(2026年10月時点) |
|---|---|
| section 61の申し出 | 認められた場合にビザの料金を払う。金額はINZの料金検索ツールで「section 61」を検索 |
| IPTへの不服申し立て(Form 4) | NZ$964(GST込み。含める18歳未満の子どもは追加料金なし) |
| 国外退去の費用 | 国外退去になった本人が返す |
IPTの料金は、申し立てを取り下げても返金されません。詳しくは法務省(Ministry of Justice)のIPTの料金ページで確認してください。
日本との違い・注意点
- 日本のパスポートでNZeTAを使って入国した場合も、NZにいられる期間は入国時に出た訪問ビザで決まります。「ビザ免除だから期限はない」わけではありません(NZeTAと観光での入国)。
- 切れたビザを後から延長する方法はありません。期限が近づいたら、切れる前に申請してください。
- 42日以上の不法滞在で、再入国が禁止される場合があります。短い期間でも不法滞在は不法滞在です。
- 不法滞在を家族や友人が手助けすると、その人も法律違反になることがあります。
- section 61の申し出は例外的な手続きで、認められる保証はありません。自分の場合にどうすべきかは、INZか、免許を持つ移民アドバイザーに確認してください。