アーサーズ・パス国立公園(Arthur's Pass National Park)
アーサーズ・パス国立公園は、南島のサザンアルプスにまたがる国立公園で、1929年に南島で最初に指定されました。クライストチャーチから国道73号線で約2時間、鉄道のトランズアルパインでも行けます。トラックは他の公園ほど整備されておらず、多くに橋のない川の渡渉があります。5月〜11月は雪崩に注意が必要です。
詳細
アーサーズ・パス国立公園(Arthur’s Pass National Park)は、南島の中央、サザンアルプス(Southern Alps)にある国立公園です。カンタベリー(Canterbury)地方とウェストコースト(West Coast)地方にまたがり、自然保護省(DOC、Department of Conservation)が管理しています(DOCの国立公園のページ)。NZの国立公園全体についてはNZの国立公園を見てください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 指定 | 1929年(NZで3番目、南島で最初の国立公園) |
| 道路での行き方 | 国道73号線(SH73)。クライストチャーチから車で約2時間、グレイマウス(Greymouth)から約1時間30分 |
| 公共交通 | 定期バス、鉄道のトランズアルパイン(TranzAlpine)が毎日運行 |
| 拠点 | アーサーズ・パス村(Arthur’s Pass Village) |
| ビジターセンター | 104 West Coast Road, Arthur’s Pass 7654/電話 +64 3 318 9211 |
鉄道の旅についてはNZの観光列車を見てください。
歴史
DOCの歴史のページによると、この峠は東西を結ぶ道として使われてきました。
| 年 | できごと |
|---|---|
| (昔から) | マオリが山の峠を通って、ウェストランドからカンタベリーへポウナム(pounamu、翡翠)を運んだ |
| 1864年 | アーサー・ダドリー・ドブソン(Arthur Dudley Dobson)が2月に峠を測量 |
| 1866年 | 峠を越える馬車道(Coach Road)が開通し、カンタベリーとウェストコーストがつながる |
| 1886〜1923年 | 駅馬車が運行。NZで最後の馬車の定期便だった |
| 1923年 | オティラ(Ōtira)鉄道トンネルが完成し、馬車の時代が終わる |
| 1929年 | 国立公園に指定 |
| 1998〜1999年 | 古い道路の区間に代わるオティラ高架橋(Ōtira viaduct)を建設 |
村から西へ5kmの国道73号線沿いには、道路の作業員が住んだ小屋「ジャックス・ハット(Jacks Hut)」が残っています。
主な歩き方
DOCによると、この公園のトラックは他の公園ほど整備されておらず、目印が続いていない所もあります。最新のトラックの状況は、ビジターセンターで確認してください。
| 名称 | 時間の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| デビルズ・パンチボウル(Devils Punchbowl Walking Track) | 往復1時間 | 高さ131mの滝まで歩く。村の北端から国道73号線の標識に従って駐車場へ。400段以上の急な階段がある |
| アバランチ・ピーク(Avalanche Peak Route) | 山頂まで3〜4時間(往復4時間以上) | 標高1,833m。村から水平距離2.5kmで1,100m登る。上級者向け(Advanced, Expert) |
デビルズ・パンチボウル
- 足元が切れ落ちた狭い区間があります。
- ウォーデンズ・クリーク(Wardens Creek)には橋がなく、大雨で増水します。
- 冬は凍結します。ベイリー川(Bealey River)より先は、冬に雪崩の危険があります。
アバランチ・ピーク
- 登りと下りでアバランチ・ピーク・トラックとスコッツ・トラック(Scotts Track)を組み合わせる周回と、スコッツ・トラックを往復する方法があります。往復する場合、DOCはスコッツ・トラックを勧めています。
- 装備がそろい、山小屋泊の山歩き(バックカントリー)の経験がある人向けです。冬は高山の経験が必要で、ピッケルとアイゼンを持っていきます。
- 雪崩、雪や氷、落石、急な崖、視界が悪いときの道迷い、天気の急変が危険です。視界が悪いときや風が強いときは登らないでください。
- DOCが勧める時期は夏と秋です。
天気と主な危険
- 天気は、前ぶれなく急に変わります。
- 雪崩は、たいてい5月から11月に起きます。
- ほとんどのトラックに川の渡渉があります。大雨で川はすぐに増水します。
- 国道73号線は、雪で通行止めになることがあります。出発前に道路の状況を確認してください。
- トラックの入口の駐車場で、車上荒らしや車の盗難が起きています。貴重品を車に残さないでください。
動物
山のオウムのケア(kea)、絶滅が心配されているオオマダラキーウィ(great spotted kiwi/roroa)、ベルバード、ファンテイルがいます。網の目のように流れる川(braided river)には、ハシマガリチドリ(wrybill)やアジサシの仲間のブラック・フロンテッド・ターン(black-fronted tern)がすんでいます。鳥についてはNZの鳥を見てください。ケアに食べ物を与えないでください。
守ること
- 犬は国立公園に入れません。
- 許可なくドローンを飛ばすことはできません。
手順
- DOCの国立公園のページで、注意情報と雪崩の情報を確認する。
- 国道73号線の道路状況と天気予報を確認する。
- 現地のビジターセンターで、トラックの最新の状況を確認する。
- 山小屋に泊まる場合は、宿泊の仕組みを確認する(山小屋とキャンプ場)。
- 行程を信頼できる人に伝え、「この時刻までに連絡がなければ通報する」という時刻を決めておく。
費用
国立公園への入園は無料です。山小屋(バックカントリー・ハット)やキャンプ場の料金は、施設ごとにDOCのページで確認してください。
日本との違い・注意点
- この公園のトラックは、目印が続いていない所があります。ルートを調べ、ビジターセンターで状況を確認してから歩いてください。
- 多くのトラックに橋のない川の渡渉があります。増水した川は渡らず、水が引くまで待ってください。
- 南半球のため、雪崩の季節は5月〜11月です。
- 国立公園に犬は連れて入れません。