本文へ移動
自然・防災 / 動植物

キーウィ(Kiwi)

ブラウンキーウィの若鳥(米国スミソニアン国立動物園で撮影)
Photo: Smithsonian / Unsplash
概要

キーウィはNZにしかいない飛べない鳥で、5種、約70,000羽が残っています。保護活動がない地域では毎年2%ずつ減っており、ひなの最大の敵はオコジョ、成鳥の最大の敵は犬です。野生のキーウィは夜に活動するため、見たい人は保護区の夜間ツアーや施設を利用できます。

詳細

キーウィ(kiwi)は、NZにしかいない飛べない鳥です。毛のような羽、丈夫な脚を持ち、尾がありません。NZの国の象徴(非公式の国章)でもあります。NZの動植物全体はNZの動植物を見てください。

体と暮らし

Te Ara(NZ百科事典)のページと自然保護省(DOC、Department of Conservation)のページによると、特徴は次のとおりです。

  • 夜に活動する鳥で、昼間は隠れて過ごします。
  • くちばしの先に鼻の穴があり、においで土の中のえさを探します。鳥としては珍しく、嗅覚が鋭い鳥です。
  • 卵がとても大きく、多くの種で母鳥の体重の約5分の1あります。
  • 寿命は25〜50年です。
  • ひなは羽が生えそろった状態でかえり、親からえさをもらいません。成鳥の大きさになるまで3〜5年かかります。

マオリの人々は、キーウィを「森の神ターネの隠れた鳥(te manu huna a Tāne)」と呼びました。キーウィの羽で作ったマント(kahu kiwi)は宝物(taonga)とされ、主に首長が身に着けました。また、1917年までには、NZの人々も「キーウィ(Kiwis)」と呼ばれるようになりました。

5つの種

DOCによると、キーウィは5種で、合わせて約70,000羽が残っています。

種主な生息地数の目安
ブラウン・キーウィ(brown kiwi)北島の低地・海岸の森と亜高山帯(ノースランド、コロマンデル、ベイ・オブ・プレンティ、イースト・コースト/ホークス・ベイ、タラナキの一部)約26,000羽
グレート・スポッテッド・キーウィ(great spotted kiwi/roroa)南島北部の山地(北西ネルソン、ウェストポート、パパロア山脈、アーサーズ・パス)約14,000羽
リトル・スポッテッド・キーウィ(little spotted kiwi/kiwi pukupuku)カピティ島(Kapiti Island)とほか11か所の外来捕食者のいない場所。西海岸にも小さな群れ約2,100羽
ロウィ(rowi)南島西海岸のオカリト(Ōkārito)の森周辺と、マールボロ・サウンズの外来捕食者のいない島5種の中で最も少ない
トコエカ(tokoeka)南島西海岸のハースト山地(Haast)、フィヨルドランド、スチュワート島(Rakiura)—
  • スチュワート島のトコエカは、キーウィには珍しく昼間にも活動します。
  • フィヨルドランドのトコエカは、ミルフォード・トラック沿いでよく鳴き声が聞かれます。
  • 絶滅の危険の程度は種によって違います。最新の評価は各種のDOCのページで確認してください。

減っている理由

DOCによると、保護活動が行われていない地域のキーウィは、毎年2%(1週間に約20羽)ずつ減っています。保護活動がないと、生後6か月まで生き残るひなは10%だけです。

天敵内容
オコジョ(stoat)ひなにとって最大の天敵。本土では、ひなの死因の約半分
犬成鳥にとって最大の天敵。地域の群れを一気に減らすことがある
猫ひなを襲う
フェレット(ferret)成鳥をよく襲う

一方、天敵を駆除している地域ではキーウィが増えています。たとえばコロマンデルでは、集中的な駆除によって数が10年ごとに倍増しています。外来の捕食者を減らす取り組みはプレデター・フリーを見てください。

卵を巣から取り出して人の手でかえし、ひながある程度育ってから野生に戻す「オペレーション・ネスト・エッグ(Operation Nest Egg)」という取り組みも行われています。

キーウィと犬

DOCは、犬の大きさ、犬種、しつけ、性格に関係なく、全ての犬がキーウィを殺すおそれがあるとしています。キーウィは胸の骨が丈夫でないため、犬が軽く鼻で突いただけでも、肋骨や内臓がつぶれることがあります。

  • 犬についてのルール(犬の立ち入り禁止、リード着用など)は場所によって違います。現地の表示に従ってください。
  • DOCは、キーウィがいる地域には、作業犬以外の犬を連れて行かないよう案内しています。
  • キーウィ回避訓練(kiwi avoidance training)を受けると、犬がキーウィを傷つける可能性は下がります。ただし、犬が「キーウィに安全」になるわけではありません。訓練を受けた犬でも、キーウィのいる地域ではリードをつけます。
  • 訓練はDOCや保護団体を通じて受けられ、地域によっては低料金か無料の場合があります。

国立公園などDOCの土地に犬を連れて入れるかは、DOCの犬とペットのページで確認してください。訓練についてはDOCのキーウィ回避訓練のページを見てください。

キーウィを見られる場所

政府観光局(Tourism New Zealand)のページでは、次の場所が紹介されています(アルファベット順)。

場所地域内容
Brook Waimārama Sanctuaryネルソン保護区。夜間ツアーでキーウィの鳴き声を聞く。2025年5月にリトル・スポッテッド・キーウィを再導入
Kāpiti Islandウェリントン地方1897年に設けられた自然保護区。夜間ツアーあり。リトル・スポッテッド・キーウィ
Kiwi Parkクイーンズタウン施設
National Kiwi Hatcheryロトルアふ化施設。9月〜3月はひなを見られる
Ōtorohanga Kiwi Houseワイカト昼と夜を逆にした夜行性動物舎が2つ
Pūkaha National Wildlife Centreワイララパ繁殖施設。9月〜3月は夜行性動物舎でひなを見られる
Rotoroa Islandオークランド9月〜3月の繁殖期にひなが運ばれてくる
Sanctuary Mountain Maungatautariワイカト保護区。夜間ツアーあり
Stewart Island/Rakiuraスチュワート島野生のトコエカ。ツアーあり
West Coast Wildlife Centreフランツ・ジョセフ南島最大のふ化施設。ロウィとハーストのトコエカ
Willowbank Wildlife Reserveクライストチャーチガラス越しでない環境で見られる施設
Zealandiaウェリントン都市の保護区。夜間ツアーあり。リトル・スポッテッド・キーウィ

営業時間、料金、予約、年齢制限などは、各施設の公式サイトで確認してください。

手順

キーウィのいる地域で気をつけることです。

  1. 犬を連れている場合は、現地のルールと表示を確認し、従う。
  2. キーウィのいる地域では、回避訓練を受けた犬でもリードをつける。
  3. 野生のキーウィに触ったり、追いかけたり、捕まえたりしない(NZの動植物)。
  4. 弱っているキーウィを見つけたら、自分で手当てせず、DOCに連絡する。

日本との違い・注意点

  • 「キーウィ(Kiwi)」は鳥の名前ですが、NZの人々の愛称としても使われます。
  • キーウィは夜に活動するため、昼間に野生で見かけることはほとんどありません。スチュワート島のトコエカは例外的に昼間も活動します。
  • 犬を連れて散歩するときも、場所によってはキーウィを守るためのルールがあります。NZで犬を飼う人は、住んでいる地域のルールを確認してください。
  • 在来の鳥は法律で保護されており、羽や卵を持ち帰ることも禁止されている場合があります(NZの動植物)。

関連項目

内容の誤りや古い情報に気づいたら、教えてください。公式の情報と照らし合わせて修正します。 誤りを報告する