NZ手話(New Zealand Sign Language、NZSL)
ひとことで言うと…
NZ手話(NZSL)は、2006年のNZ手話法でNZの公用語になりました。政府のNZ手話委員会(NZSL Board)が普及と継承を進め、毎年5月にはNZ手話週間(NZSL Week)があります。オンライン辞書などで、誰でも学び始められます。
詳細
公用語としてのNZ手話
NZ手話(New Zealand Sign Language、NZSL)は、NZのろう者(Deaf)の多くが第一言語として使う言語です。2006年のNZ手話法(New Zealand Sign Language Act 2006)で、NZの公用語と定められました。法律は2006年4月10日に成立し、翌日の4月11日に施行されています。
NZの公用語全体についてはNZの言語を読んでください。
NZ手話法の主な内容
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 目的 | NZ手話を公用語とし、その使用を広め、守る |
| 法的な手続き | NZ手話を第一言語、またはふだん使う言語とする人は、裁判などの手続きでNZ手話を使える |
| 通訳 | 手続きでNZ手話が使われると分かっているとき、議長役は能力のある通訳を用意する |
| 政府機関の指針 | NZ手話に関わることはろう者のコミュニティに相談する、サービスの案内にNZ手話を使う、NZ手話などでサービスを利用しやすくする |
| 法的な効果 | 公用語の宣言そのものは、裁判の手続き以外で法的に強制できる権利を新しく生むものではない |
条文はlegislation.govt.nzのNZ手話法で読めます。
NZ手話委員会(NZSL Board)
NZ手話委員会(New Zealand Sign Language Board、Te Oranga Reo Rota)は、NZ手話の使用を広め、守るための政府の委員会です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置 | 2014年5月に内閣が設置を決定。2015年5月に最初の委員が任命 |
| 委員 | 最大10人。全員がNZ手話の使用者で、過半数はろう者 |
| 主な役割 | 言語の発展・継承・習得の支援、政府や地域への助言、NZ手話基金(NZSL Fund)による地域向け助成金の管理 |
| 所管 | 障害者省(Whaikaha – Ministry of Disabled People) |
委員会のサイトでは、地域の活動への助成金(NZSL community grants)や、手話通訳の手配と費用についての案内も出しています。詳しくはNZSL Boardの通訳のページを見てください。
NZ手話戦略(2026〜2036年)
障害者省は、2026年から2036年までのNZ手話戦略(New Zealand Sign Language Strategy)を公表しています。NZ手話の使用者が言語を学び使えるように支えることと、使わない人にもその大切さを知ってもらうことが目標です。重点分野には、ろう者やNZ手話を使う子どもと家族の支援、それを支える人材の育成が含まれます。詳しくはWhaikahaのページを見てください。
NZ手話週間(NZSL Week)
NZ手話週間は毎年5月に開かれ、ろう者の団体デフ・アオテアロア(Deaf Aotearoa)が全国の取り組みをまとめています。2026年は5月4日〜10日で、NZ手話が公用語になって20年の節目でした。
期間中は、学校向けの体験授業、オンラインのチャレンジ、授賞式、各地のイベントなどがあります。イベントの予定や参加の方法はNZ手話週間のサイトで確認してください。テレオ・マオリの週間はマオリ語週間を読んでください。
手順
NZ手話を学び始める方法の例です。
- NZ手話のオンライン辞書で、よく使う手話を動画で見る。
- 辞書の指文字(fingerspelling)や数字の解説で、基本の形を覚える。
- NZ手話週間のサイトで、地域の初心者向け講座やイベントを探す。
オンライン辞書は、ウェリントン・ヴィクトリア大学(Victoria University of Wellington)のろう研究の部門が運営しています。4,500以上の項目があり、英語やマオリ語の単語のほか、手の形や体の位置からも検索できます。スマートフォンのアプリもあります。辞書サイトからは、学習サイトのLearn NZSLなどにも移動できます。
日本との違い・注意点
ここが日本とちがうよ!
- NZでは、手話がテレオ・マオリと並んで法律で公用語とされています。
- NZ手話の辞書や講座はNZの手話を扱っています。学ぶときは、NZの公式な辞書や講座を使ってください。
- 手話通訳が必要な場面での手配や費用は、場面によって扱いが違います。NZSL Boardの通訳のページで確認してください。