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仕事・起業・税金 / 仕事

職場のトラブルと個人的苦情(Personal grievances)

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概要

不当な解雇や差別、ハラスメントなどを受けた従業員は、雇用主に個人的苦情(personal grievance)を申し立てられます。原則として問題が起きてから、または気づいてから90日以内に雇用主へ伝える必要があります。MBIEの調停(mediation)は無料で、解決しない場合は雇用関係局(ERA)に申し立てます。

詳細

個人的苦情(personal grievance)は、職場の問題が話し合いで解決しないときに、従業員が今の雇用主や以前の雇用主に対して起こす正式な申し立てです。雇用関係法(Employment Relations Act 2000)で定められています。以下は2026年10月時点のEmployment NZの説明です。

申し立てられる主な理由

理由例
不当な解雇(unjustified dismissal)正当な理由や手続きなしに解雇された
不当な不利益(unjustified disadvantage)雇用条件が不当に悪くされた
差別(discrimination)法律で禁じられた理由による差別
ハラスメントセクシュアルハラスメント、人種によるハラスメント
そのほか危険な作業を断ったことによる不利益、家庭内暴力に関係する不利益な扱い、給与について話したことへの報復など

ほかにも理由があります。一覧はEmployment NZのページで確認してください。

期限(90日)

内容期限
雇用主に苦情を伝える(一般)問題が起きた日か、問題に気づいた日の遅いほうから90日以内
セクシュアルハラスメントの場合起きた日か、気づいた日から12か月以内
雇用関係局(ERA)に手続きを進める雇用主に苦情を伝えてから3年以内

90日を過ぎた場合でも、雇用主が同意すれば受け付けてもらえることがあります。雇用主が同意しない場合、ERAが延長を認めるのは例外的な事情(代理人の不手際、健康上の理由など)があるときに限られます。

申し立てができない、または制限がある場合

  • 試用期間(trial period)中の解雇:最長90日の試用期間で解雇された場合、原則として不当な解雇を理由とする申し立てはできません。解雇以外の理由による申し立てはできます。試用期間の取り決めに不備がある場合、ERAが試用期間を無効とすることがあります。
  • 高所得者:年収NZ$200,000以上の従業員は、不当な解雇を理由とする申し立てが原則としてできなくなります。この決まりは2026年2月21日に法律になり、2027年2月21日まで移行期間があります。

詳しくは試用期間のページと高所得者のページで確認してください。

調停(mediation)

MBIE(ビジネス・イノベーション・雇用省)の調停サービス(Employment Mediation Services)は、雇用関係の問題を抱える従業員と雇用主が使えます。

  • 費用は無料です。弁護士などの代理人を頼む場合、その費用は自分で負担します。
  • 対面、オンライン(Zoom)、電話のいずれかで行います。多くは3時間ほどです。
  • 調停で話した内容は、原則として秘密にされます。
  • 合意すると、調停人が和解記録(record of settlement)を作ります。署名すると法的な拘束力があり、あとからERAに持ち込むことはできません。

雇用関係局(Employment Relations Authority、ERA)

ERAは、雇用の問題を調べて拘束力のある決定を出す独立した機関です。調停をしていない場合、ERAはまず調停を勧めることが多いと、Employment NZは説明しています。

項目費用(2026年10月時点、GST込み)
申し立て(application)NZ$71.55
最初の調査の会合(investigation meeting)無料
2回目以降の会合半日ごとにNZ$153.33(申立人が負担)

申し立ての費用は免除されず、返金もされません。ERAの決定に不服がある場合は、決定の書面から28日以内に雇用裁判所(Employment Court)に申し立てられます。

認められた場合の救済

ERAや雇用裁判所は、次のような救済を命じることがあります。

  • 失った給料の支払い
  • 元の職への復帰(reinstatement)
  • 精神的な苦痛(hurt and humiliation)などへの補償
  • 雇用主への勧告

本人の行動が問題の原因になった場合、救済が減らされたり、認められなかったりすることがあります。

労働監督官(Labour Inspectorate)

労働監督官は、最低賃金や休暇などの最低限の雇用基準(minimum employment standards)が守られているかを監視し、違反を調べる機関です。給料の未払いや休暇の問題などは、Employment NZのコンタクトセンター(0800 20 90 20)に相談できます。

ビザで働く人の搾取(migrant exploitation)

給料の未払い、休憩なしの長時間労働、パスポートの取り上げ、ビザを理由にした脅し、過大な住居費などは搾取にあたる可能性があります。

  • 電話:0800 200 088(月〜金曜8:00〜17:30、祝日を除く)。180以上の言語の通訳があります。
  • オンライン:gethelp.employment.govt.nz

報告して搾取の評価書(Report of Exploitation Assessment Letter)を受け取った人は、1か月以内に移民搾取保護就労ビザ(Migrant Exploitation Protection Work Visa)を申請できる場合があります。このビザでは最長6か月NZに合法的に滞在でき、延長はできません。詳しくはEmployment NZのページで確認してください。

手順

  1. 雇用契約書、給与明細、やり取りの記録(メールやメッセージ)を保存する。
  2. まず雇用主と話し合う(early resolution)。
  3. 解決しない場合は、90日以内に書面で個人的苦情を雇用主に伝える。何が問題で、なぜ不当と考えるのかを、雇用主が苦情だとわかるように具体的に書く。写しを残す。
  4. MBIEの調停を申し込む。オンライン(dispute.employment.govt.nz、RealMeでログイン)か、電話0800 20 90 20で申し込めます。
  5. 調停で解決しない場合は、ERAに申し立てる。

費用

  • MBIEの調停:無料
  • ERAへの申し立て:NZ$71.55(2026年10月時点)
  • 弁護士や代理人を頼む場合は、その費用

日本との違い・注意点

  • 90日の期限があります。問題が起きたら、早めに書面で雇用主に伝えてください。
  • 口頭で伝えた場合も、日付と内容を双方で記録しておくことが勧められています。
  • 試用期間中の解雇は、原則として不当な解雇の申し立ての対象外です。雇用契約に試用期間が書かれているか確認してください。
  • ビザで働く人にも、NZの労働者と同じ権利があります(最低賃金と労働者の権利)。
  • 身の危険があるときは111に電話してください。
  • この記事は制度の説明です。個別の状況はEmployment NZ、弁護士、雇用問題の代理人(employment advocate)に相談してください。

関連項目

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