バンクス半島とアカロア(Banks Peninsula / Akaroa)
バンクス半島は、クライストチャーチの南東にある古い火山の跡の半島です。中心の町アカロアは、1840年にフランス人の入植者が着いた町として知られています。湾の入り口には、ヘクターイルカが多く見られる海洋保護区があります。
詳細
バンクス半島(Banks Peninsula)は、クライストチャーチ市の南東にある半島です。市役所(Christchurch City Council)は、深く入り組んだ湾、荒々しい海岸、険しい山々を持つ「古い巨大な火山の跡」と紹介しています。
アカロアへの行き方
半島の中心の町はアカロア(Akaroa)です。市役所によると、クライストチャーチからアカロアまでは車で約90分です。道幅が狭く、片側が急な崖になっている道もあるため、運転には注意が必要です。
半島には、アカロアのほかにワイヌイ(Wainui)、オカインズ・ベイ(Okains Bay)、ピジョン・ベイ(Pigeon Bay)などの集落があります。
公園と散策路
市役所は、半島の公園や散策路を紹介しています。主なものは次のとおりです。
| 種類 | 名前 |
|---|---|
| 公園・保護区 | Garden of Tāne、Green Point Reserve、L’Aube Hill Reserve、Robinsons Bay Reserve、Stanley Park |
| 散策路 | Boardwalk to Childrens Bay、Misty Peaks Reserve、Ngaio Point Coastal Track、Okuti Track、Gebbies Pass to Packhorse Hut Track |
市役所は、バンクス半島は生物多様性の貴重な地域で、犬が在来の野生動物を乱すことがあると注意しています。犬を連れて行く場合は、各公園のルールを市役所のバンクス半島のページで確認してください。
アカロアとフランス人の入植
NZHistory(文化遺産省)によると、アカロアの歴史は次のとおりです。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 1838年8月 | フランス人の捕鯨船長ジャン・フランソワ・ラングロワ(Jean François Langlois)が、バンクス半島を「買った」とする |
| 1839年11月 | ナント・ボルドー会社(Nanto-Bordelaise Company)が設立される。南島にフランスの植民地をつくる拠点として、アカロアへの入植を目指した |
| 1840年5月30日 | ワイタンギ条約の署名がアカロアでも行われる |
| 1840年8月10日 | イギリスの軍艦ブリトマート号(HMS Britomart)がアカロアに着く |
| 1840年8月15日 | フランスの軍艦オーブ号(Aube)がアカロア湾に入る |
| 1840年8月17日 | 輸送船コント・ド・パリ号(Comte de Paris)が、50〜60人のフランス人とドイツ人の移住者を乗せて着く |
フランスの司令官ラヴォー(Charles François Lavaud)は、すでにイギリスの主権が宣言されていたことを知り、植民地化の計画をあきらめました。NZの歴史全体はNZの歴史を読んでください。
アカロア海洋保護区とヘクターイルカ
アカロア湾の入り口には、自然保護省(DOC)が管理するアカロア海洋保護区(Akaroa Marine Reserve)があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設置 | 2014年 |
| 広さ | 512ha(湾の約10〜12%) |
| 主な目的 | ロブスターやパウア(アワビの仲間)のすみかを守る |
| 見られる生き物 | ヘクターイルカ、アザラシ類、ペンギン、アホウドリやミズナギドリなどの海鳥 |
DOCによると、この保護区はヘクターイルカ(Hector’s dolphin)が多く見られる場所です。ヘクターイルカは世界で最も小さいイルカで、主に南島の沿岸にいます。詳しくはクジラ・イルカ・アザラシを読んでください。
保護区では、魚、貝、貝殻、海藻、石、流木を含め、生き物や自然物を持ち帰ることはできません。汚染、ごみ捨て、銃の発射、構造物の設置も禁止されています。
クルーズ船
広域自治体のEnvironment Canterburyによると、アカロアに寄港するクルーズ船は、新型コロナ前は1シーズン90隻台半ばでしたが、今は10隻台半ばに減っています。2020年11月にリトルトン(Lyttelton)に新しいクルーズ船用の岸壁ができ、多くの船がリトルトンに寄るようになったためです。
| 項目 | アカロア湾のルール・特徴 |
|---|---|
| 上陸方法 | 船は湾内に停泊し、乗客は小型船(テンダー)で上陸する |
| 船の長さ | 200mまで |
| 騒音 | 停泊中の7:00〜22:00、陸上のどの地点でも85dBAを超えないこと |
海底を守るため、閉鎖された停泊地もあります。最新の情報はEnvironment Canterburyのクルーズ船のページで確認してください。
日本との違い・注意点
- 海洋保護区では、貝殻や石1つでも持ち帰れません。日本の海岸での貝殻拾いの感覚で拾わないようにしましょう。
- ヘクターイルカなどの海洋哺乳類は法律で保護されていて、近づいてよい距離が決まっています。ルールはクジラ・イルカ・アザラシで確認してください。
- 半島の道は狭く、急な崖沿いの区間があります。運転に慣れていない人は、時間に余裕を持って出かけましょう。
- クライストチャーチの暮らしの情報はクライストチャーチ生活ガイドを見てください。