応急手当の講習(First aid courses)
NZでは、Hato Hone St John(セント・ジョン)やNZ Red Cross(赤十字)などが、心肺蘇生(CPR)やAEDの使い方を含む応急手当の講習を開いています。職場には、法律で十分な数の訓練を受けた救急担当者(first aider)を置くことが求められています。講習の修了証は一般に2年間有効です。
詳細
講習を開いている主な団体
NZでは、次のような団体が応急手当(first aid)の講習を開いています(アルファベット順)。
- Hato Hone St John(セント・ジョン):NZQA(ニュージーランド資格庁)の認定を受けた講習。全国100か所以上の会場で開催
- NZ Red Cross(ニュージーランド赤十字)
職場の救急担当者向けには、NZQAの認定を受けた団体の講習を選びます。
主な講習(2026年10月時点)
Hato Hone St John
| 講習 | 時間 | 料金(GST込み) | NZQAの単位基準 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| First Aid Level 1 | 1日 | NZ$195 | 6401、6402 | 職場の救急担当者。職場の救急担当者の最低限の資格を満たす |
| First Aid Level 2 | 1.5日 | NZ$275 | 6400、6401、6402 | アウトドアなどリスクの高い職場の救急担当者 |
NZ Red Cross
| 講習 | 時間 | 料金(GST込み) | NZQAの単位基準 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|
| Comprehensive First Aid | 2日(12時間) | NZ$257.60 | 6400、6401、6402 | リスクの高い職場、緊急対応チーム |
| Essential First Aid | 1日(8時間) | NZ$185 | 6401、6402 | リスクの低い職場、地域の団体 |
| First Aid Revalidation | 半日(6時間) | NZ$155 | なし | 修了証を更新する人 |
| Introductory First Aid | 4時間 | NZ$94.50 | なし | 初めて学ぶ人 |
| First Aid for Parents and Caregivers | 4時間 | NZ$97.75 | なし | 親や家族の介護をする人 |
Red Crossには、オンライン学習と対面を組み合わせたハイブリッド型の講習もあります。最新の講習と料金は、Hato Hone St JohnのページとNZ Red Crossのページで確認してください。
講習で学ぶこと
St JohnのFirst Aid Level 1では、次のような内容を学びます。
- CPR(心肺蘇生)とAED(自動体外式除細動器)を使った一次救命処置
- 気道に物が詰まったときの対応
- 命に関わる出血の手当て(止血帯の使い方を含む)
- ショック状態の人への対応
- よくあるけがや病気の応急手当
修了証の有効期間
修了証は一般に2年間有効です。2年以内に更新の講習(refresher・revalidation)を受けると、修了証を更新できます。CPRの技能は、少なくとも毎年見直すことが勧められています(WorkSafeの手引き)。
職場での応急手当の決まり
職場の安全衛生の規則(Health and Safety at Work (General Risk and Workplace Management) Regulations 2016)により、事業者(PCBU)は次のものを用意しなければなりません(WorkSafeのページ)。
- 職場に合った十分な応急手当の用具
- 働く人が用具と応急手当の設備を使えること
- 十分な数の訓練を受けた救急担当者(職場の従業員か、それ以外の人)
全員が講習を受ける義務はありません。必要な人数や用具は、職場のリスクに合わせて事業者が判断します。WorkSafeの手引きには、リスクの判断に使える例が載っています。
| 職場の例(WorkSafeの手引き) | 救急担当者 |
|---|---|
| 医療機関の隣にある従業員3人のIT企業 | なし(隣の医療機関に行ける) |
| 従業員8人の建設会社 | 2人 |
| ぶどう園 | 働く人10人につき2人 |
| コンタクトセンター | 働く人50人につき2人 |
事業者は、安全衛生にかかる費用(応急手当の用具など)を働く人に請求してはいけません。職場の安全衛生全般は職場の安全衛生を見てください。
AEDと救命のアプリ
Hato Hone St Johnは、次のアプリを紹介しています(St Johnのページ)。
| アプリ | 内容 |
|---|---|
| CPR App | CPRとAEDの使い方を動画で説明。無料。英語、マオリ語、簡体字中国語 |
| AED Locations | 近くのAEDを探せる(Abletech NZが開発) |
| GoodSAM Responder | 近くで心停止が起きたとき、事前に登録した人に通知が届く。無料 |
GoodSAMに救助者として登録できるのは、18歳以上で、CPRとAEDの使い方を知っている人です(St JohnのGoodSAMのページ)。
手順
- 目的に合った講習を選ぶ(職場用、家庭用、更新用など)。
- St JohnやRed Crossなどのウェブサイトで、日程と会場を選んで予約する。
- 講習を受け、修了証を受け取る。
- 2年以内に更新の講習を受ける。
費用
| 講習 | 料金(GST込み) |
|---|---|
| St John First Aid Level 1 | NZ$195 |
| St John First Aid Level 2 | NZ$275 |
| Red Cross Essential First Aid | NZ$185 |
| Red Cross Comprehensive First Aid | NZ$257.60 |
| Red Cross First Aid Revalidation | NZ$155 |
| CPR App、GoodSAM Responder | 無料 |
2026年10月時点の料金です。
日本との違い・注意点
- NZの救急の電話番号は111です。救急車を呼ぶときは、まず111に電話してください(救急(111)とHealthline)。
- 職場の救急担当者の講習は、NZQAの認定を受けた団体のものを選びます。仕事で修了証を求められたときは、必要な講習を職場に確認してください。
- 修了証は一般に2年間有効で、更新が必要です。