NZ市民権の取得(New Zealand citizenship by grant)
NZの永住者として5年以上住んだ人は、申請によってNZ市民権(citizenship by grant)を得られる場合があります。滞在日数、住み続ける意思、素行、英語の要件があります。申請料は大人NZ$641(2026年10月時点)で、承認後に市民権授与式で宣誓して市民になります。
詳細
市民権の種類と窓口
NZの市民権には、出生(by birth)、血統(by descent)、申請による付与(by grant)の3種類があります。この記事では、永住者が申請して得る「by grant」を説明します。
市民権とパスポートの窓口は、Immigration NZではなく内務省(Department of Internal Affairs、DIA)の市民権事務所(Citizenship Office)です。
主な要件
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 永住者としての居住 | 直近5年以上、NZの永住者として住んでいること |
| 滞在日数 | 直近5年間に、NZに十分な日数いたこと |
| 住み続ける意思 | 今後もNZに住み続けるつもりであること |
| 素行(good character) | 警察の照会などで素行を確認される |
| 英語 | 英語で基本的な会話ができること |
滞在日数の基準は、Govt.nzの滞在要件のページにある自己チェック(self-check)で確認してください。自己チェックの結果は目安で、申請後に市民権事務所が審査します。
英語の要件
英語が母語でない人は、学校の成績証明、IELTSの結果、雇用主の推薦状、大学の記録などで英語力を示します。書類に疑問がある場合は、担当官が面接で確認することがあります。
素行の要件
市民権事務所は警察の照会を行い、交通違反や犯罪歴などを確認します。NZの永住者として国外に住んでいた期間がある場合、その国の警察証明を求められることがあります。基準の詳細はGovt.nzの素行要件のページで確認してください。申告しなかった事実が後でわかると、申請が拒否されたり、取得後に市民権を取り消されたりすることがあります。
市民権テスト(2027年後半から)
2027年後半から、市民権(by grant)を申請するほとんどの人は、テストに合格することが必要になります。内容は、市民の権利と責任、人権、選挙、政府の仕組み、ワイタンギ条約(Te Tiriti o Waitangi)などです。それより前に申請した人は対象外です。16歳未満と65歳以上の人などは免除されます。受け方、費用、開始日はDIAが今後決めます。
市民権授与式(citizenship ceremony)
申請が承認されても、授与式で宣誓(oath)または確約(affirmation)をするまでは市民になりません。
- 授与式は地元のカウンシルが開きます。承認から2〜5か月後に開かれることが多いです。
- 式の約4週間前に招待状が届きます。
- 承認から1年以内に出席する必要があります。13歳以下の子どもは出席しなくてもかまいません。
- 宣誓・確約は英語かテレオ・マオリ(te reo Māori)で行い、文言は当日渡されます。
- 市民権証明書(citizenship certificate)は式で渡されます。
NZのパスポートは、市民権を得た後に別に申請します。
市民になるとできること
Govt.nzでは、無期限にNZに住めること、NZのパスポートで海外に行けること、選挙での投票と立候補などが市民の権利として挙げられています。責任として、法律を守ることや選挙人名簿に登録することが挙げられています。
手順
- Govt.nzの自己チェックで要件を満たしているか確認する。
- 出生証明書、パスポートなどの書類を用意する。オンライン申請では本人確認の証人(identity referee)、紙の申請では証人(witness)が必要。
- オンライン(RealMeでログイン)、窓口、郵送のいずれかで申請し、料金を払う。
- 審査を待つ。審査期間は3〜14か月です。
- 承認後、カウンシルの授与式に出席して宣誓・確約し、市民権証明書を受け取る。
- 必要に応じて、NZのパスポートを申請する。
要件を満たしているかどうかの判断は、市民権事務所(0800 22 51 51、citizenship@dia.govt.nz)に問い合わせてください。
費用
2026年8月28日から、市民権の手続きの料金が上がりました。2026年10月時点の主な料金です。
| 手続き | 料金 |
|---|---|
| 市民権(by grant)の申請・大人(16歳以上) | NZ$641 |
| 市民権(by grant)の申請・子ども(15歳以下) | NZ$320 |
| 市民権証明書の再発行 | NZ$153 |
パスポートの申請料は別にかかります。最新の金額はGovt.nzの料金のページで確認してください。
日本との違い・注意点
- 授与式で宣誓・確約をした時点で市民になります。承認の通知が届いただけでは、まだ市民ではありません。
- NZは二重国籍を認めていますが、国によっては認めていません。日本人がNZ市民権を取得したときの日本国籍の扱いは、市民権取得と日本国籍を見てください。申請のときは、持っているすべての国籍を申告する必要があります。
- 要件を満たしていなくても特別な事情があるときは、大臣の判断で市民権が与えられることがあります。ただし認められることは非常にまれで、認められなくても申請料は返金されません。