地方自治(Local government)
NZの地方自治体は、広域の地方カウンシル(regional council)11と、市・郡などの地域カウンシル(territorial authority)67です。不動産の持ち主はカウンシルに固定資産税(rates)を払います。地方選挙は3年ごとで、直近は2025年10月11日でした。NZに住む人向けの基本です。
詳細
自治体の種類と数
NZの地方自治体(council、カウンシル)は、大きく2種類に分かれます。地方自治委員会(Local Government Commission)によると、数は次のとおりです。
| 種類 | 数 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 地方カウンシル(regional council) | 11 | 地域全体の環境管理(洪水対策、大気と水の質、害虫・害獣対策など) |
| 地域カウンシル(territorial authority) | 67(市12、郡53、Auckland Council、Chatham Islands Council) | 道路、上下水道・雨水、ごみ収集・リサイクル、公園、図書館、プールなど |
市(city council)と郡(district council)の権限と責任は同じで、どちらも地域カウンシルです。市は、人口5万人以上の都市部を受け持つ自治体です。
オークランド、ギズボーン(Gisborne)、マールボロ(Marlborough)、ネルソン(Nelson)、タスマン(Tasman)などは、地方カウンシルと地域カウンシルの両方の役割を1つで持つ「統合自治体(unitary authority)」です。
地方カウンシルの仕事
- 淡水・土地・大気・沿岸の利用による影響の管理
- 河川の管理と洪水対策
- 災害時の緊急対応(civil defence)
- 交通の計画(地域によっては公共交通も運営)
地域カウンシルの仕事
- 道路、上下水道、雨水などのインフラ
- ごみ収集・処分とリサイクル(ごみとリサイクル)
- 公園、図書館、プール、コミュニティセンター
- 建築の許可と検査、環境衛生、土地利用の管理
役割の説明は地方自治委員会のページで確認できます。
固定資産税(rates)
土地や建物の持ち主は、カウンシルに固定資産税(rates)を払います。金額や払い方はカウンシルごとに違うので、住んでいるカウンシルのページで確認してください。
所得の低い持ち家の人は、rates の一部が割り引かれる「rates rebate」を受けられることがあります。2026/27年度の上限はNZ$830です。収入、扶養家族の数、払っているratesの額などで決まり、申請はカウンシルで行います。詳しくはgovt.nzのrates rebateのページで確認してください。
地方選挙(local elections)
市長(mayor)と議員(councillor)は、3年ごとの地方選挙で選ばれます。地方選挙は全国で同じ時期に行われ、国政選挙とは別の日です。
| 項目 | 2025年の地方選挙 |
|---|---|
| 投票期間 | 2025年9月9日〜10月11日 |
| 投票の締め切り | 2025年10月11日(土)12:00 |
| 投票の方法 | 郵便投票(投票用紙はNZ Postで届く) |
| 選挙の運営 | 各カウンシルの選挙管理者(electoral officer) |
2025年には、一部のカウンシルで、マオリ選挙区(Māori ward)を続けるかどうかを問う住民投票も行われました。
地方選挙で投票できる人
| 区分 | 条件 |
|---|---|
| 居住者として投票(residential elector) | 18歳以上、NZ市民か永住者(permanent resident)、NZに1年以上続けて住んだことがある人。選挙人名簿への登録が必要 |
| ratesを払う非居住者として投票(non-resident ratepayer elector) | そのカウンシルの区域に不動産を持ってratesを払っていて、国政の選挙人登録の住所が区域の外にある人。別に名簿への登録が必要 |
マオリの祖先を持つ人は、マオリ名簿(Māori roll)か一般名簿(general roll)を選べます。選挙人登録の方法は投票の方法を読んでください。
オークランド・カウンシルと地方委員会
オークランド・カウンシル(Auckland Council)は統合自治体です。
- 市長は、オークランドの全有権者が選びます。
- 統治機関(Governing Body)は、市長と選挙区(ward)選出の議員20人です。
- 21の地方委員会(Local Board)があり、それぞれ5〜9人の委員がいます。地方委員会は地域の代表として、地域の課題・活動・施設について決めます。
詳しくはAuckland Councilのページとオークランドを読んでください。
地方自治の見直し
政府(内務省、Department of Internal Affairs)は「Simplifying Local Government」として、地方自治の見直しを提案しました。地方カウンシルの議員を別に選ぶのをやめ、地域の市長・郡長たちが合同で地方カウンシルを運営する案です。意見募集は2026年2月20日に締め切られました。最新の状況は内務省の意見募集のページなどで確認してください。
日本との違い・注意点
- 日本の都道府県と市町村のように2層になっていますが、NZの地方カウンシルの役割は環境の管理や洪水対策などが中心です。ごみ収集など身近なサービスは市・郡の担当です。
- 地方選挙は、投票所に行くのではなく郵便投票です。投票用紙が届いたら、締め切りまでに投函してください。
- NZ市民でなくても、永住者などの条件を満たせば地方選挙で投票できます。自分が対象かどうかは、Electoral Commissionのページやカウンシルに確認してください。
- 不動産を持つ人は、住んでいない区域のカウンシルの選挙でも、ratesを払う非居住者として投票できる場合があります。