市販薬と薬剤師(Pharmacy and over-the-counter medicines)
NZの薬は、処方薬、薬剤師のみの薬、薬局のみの薬、一般販売の薬の4つに分かれています。処方なしで買える薬でも、薬剤師のみの薬は薬剤師と話してから買います。薬は成分名(有効成分)で分類されるので、日本の商品名ではなく成分名で確認すると探しやすくなります。
詳細
薬の4つの分類
NZの薬は、売り方によって4つに分かれています。分類は薬の有効成分ごとに決まり、複数の成分が入っている薬は、いちばん厳しい分類が薬全体に適用されます(Medsafeの説明)。
| 分類 | 買える場所 | 売る人 |
|---|---|---|
| 処方薬(Prescription medicine) | 処方がある場合のみ | 処方する資格のある人の処方が必要 |
| 薬剤師のみの薬(Restricted medicine/Pharmacist Only medicine) | 薬局 | 登録薬剤師。販売の記録が残る |
| 薬局のみの薬(Pharmacy Only medicine) | 薬局・病院の薬局 | 薬局の店員(薬剤師でなくてもよい) |
| 一般販売の薬(General Sale medicine) | スーパーなど、どの店でも | どの店員でも |
分類は、保健大臣の委任を受けた担当者が、薬の分類委員会(Medicines Classification Committee)の助言をもとに決めます。委員会は年2回開かれ、分類の変更の申請を検討します。分類が変わると、処方薬だった薬が薬局で買えるようになることもあります。
処方薬の受け取りと費用は薬局と処方薬にまとめています。
薬剤師のみの薬(Pharmacist Only medicine)
処方なしで買えますが、棚から自分で取ることはできません。カウンターの奥や調剤室に置かれています。薬剤師が直接販売に関わります(Medsafeのページ)。
買うときは、薬剤師から次のようなことを聞かれます。
- 症状、続いている期間、変化
- ほかに飲んでいる薬、持病
- アレルギー
- 妊娠しているかどうか
薬剤師は、使い方、回数、期間、副作用、飲み合わせを説明します。必要と判断しなければ、販売を断ることもあります。販売の記録として、名前と住所を聞かれます。
Medsafeは、薬剤師のみの薬で対応する症状の例として、目の感染症、爪の水虫、花粉症、痔、口内炎、吐き気を伴う片頭痛、皮膚の症状、カンジダ症、いぼ、こむら返りを挙げています。
プソイドエフェドリンを含むかぜ薬
プソイドエフェドリン(pseudoephedrine)を含むかぜ薬は、処方薬から薬剤師のみの薬に分類が変わりました。薬局でだけ販売され、置くかどうかは薬局ごとに判断します。買うときは薬剤師と話し、名前と住所が記録されます(保健省のページ)。
海外から持ち込む場合のルールは日本から薬を持ち込む・送ってもらうを見てください。
薬の情報の調べ方
- 成分の分類:Medsafeの分類データベース(Classification database)で、有効成分ごとの分類を調べられます。
- 消費者向け説明書(CMI):Consumer Medicine Information(CMI)は、一般の人向けにわかりやすく書かれた薬の説明書です。Medsafeの薬の情報のページから検索できます。医療者向けのデータシート(data sheet)もありますが、専門用語が多く書かれています。
- 相談先:Medsafeは、薬について医師、看護師、薬剤師に相談するよう案内しています。製薬会社に問い合わせたい場合は、薬剤師が連絡先を教えてくれます。
電話で相談する(Healthline)
Healthlineは、24時間無料の電話相談です。医療機関に行くべきか迷うときや、旅行中に医師や薬局を探すときに使えます。通訳を頼むこともできます(govt.nzのページ)。
| 窓口 | 電話番号 |
|---|---|
| Healthline | 0800 611 116 |
| 緊急時 | 111 |
手順
- 症状を確認し、急を要する場合は111に電話するか救急へ行く(救急車を呼ぶとき(111))。
- 軽い症状なら、薬局で薬剤師に症状を伝えて相談する。
- 飲んでいるほかの薬、持病、アレルギー、妊娠・授乳中かどうかを伝える。
- 薬剤師のみの薬の場合は、名前と住所を伝える。
- 薬剤師がGPの受診を勧めた場合は、GPを受診する(GP(かかりつけ医)への登録)。
使うときの注意
Medsafeは、次の点を案内しています(Medsafeのページ)。
- ラベルや箱に書かれた用法・用量を守る。
- 薬は元の容器に入れたままにし、ほかの人と分けない。
- 処方薬だけでなく、薬局や健康食品店で買ったものも含めて、使っている薬をすべて医師や薬剤師に伝える。
- 子どもの手の届かない、涼しく乾いた場所に保管する。窓辺、車の中、浴室は避ける。
- 古い薬はごみやトイレに捨てず、薬局に返す。
副作用と思われる症状は、Medsafeの副作用報告の窓口(CARM)にオンラインで報告できます(Medsafeの案内(PDF))。
日本との違い・注意点
- 成分名で探す:NZの薬の分類は、有効成分の国際一般名(International Non-proprietary Name)で決まります。商品名はNZと日本で違うことがあるため、日本の薬の箱にある成分名を英語で控えておくと、薬剤師に伝えやすくなります。
- 薬剤師との会話が前提の薬がある:薬剤師のみの薬は、症状などを聞かれてから販売されます。名前と住所の記録もあります。
- スーパーでも買える薬がある:一般販売の薬は、薬局以外の店でも売られています。どの分類かは成分で決まります。
- 薬の選び方や飲み方は、薬剤師や医師に相談してください。この記事は制度の説明です。