キャンピングカーとフリーダムキャンプ(Campervans and freedom camping)
キャンプ場以外の公有地に泊まる「フリーダムキャンプ」は、場所ごとのルールを守れば認められます。車で泊まる場合、2026年6月7日からは「グリーン・ウォラント」の認証を受けた自己完結型の車両でなければなりません。違反すると1件NZ$200〜NZ$800の反則金の対象です。キャンピングカーで旅行する人とワーホリの人向けです。
詳細
フリーダムキャンプとは
フリーダムキャンプ(freedom camping)は、キャンプ場として指定されていない公有地に泊まることです。車、テント、簡易な小屋などで、道路や車で入れる場所、海岸などから200m以内に泊まる場合が対象です。根拠となる法律はフリーダムキャンプ法(Freedom Camping Act 2011)です。
フリーダムキャンプが認められる場所もあれば、制限や禁止がある場所もあります。土地の管理者ごとにルールが違います。全体像はgovt.nzのフリーダムキャンプのページで確認してください。
車で泊まるなら「自己完結型」の認証が必要
カウンシル(地方自治体)の土地では、認証を受けた自己完結型車両(certified self-contained vehicle)でなければ、車でフリーダムキャンプできません。カウンシルが、認証のない車でも泊まれる場所を別に指定している場合は例外です。
2026年6月7日からは、「グリーン・ウォラント(green warrant)」を持つ車だけが自己完結型と認められます。以前の青い認証(blue warrant)は、フリーダムキャンプには使えなくなりました。
自己完結型と認められるには、主に次の設備が必要です。
- 車に固定され、車内で使えるトイレ(持ち運び式のトイレは認められません)
- 汚染を防ぐ給水・貯水の設備
- 生活排水と汚水をためる設備
- においを外に出す換気の設備
- 排水タンクにつながったシンク
- ふた付きのごみ入れ
認証は最長4年間有効です。認証を受けた車は全国の登録簿(register)に記録され、取り締まりの担当者が確認できます。フリーダムキャンプの間は、ウォラントカード(warrant card)を車内に掲示します。
認証の制度は、配管・ガス・排水工事の登録機関(Plumbers, Gasfitters and Drainlayers Board)が管理しています。詳しくは同機関の自己完結型車両のページで確認してください。
レンタルのキャンピングカーを使う場合
- フリーダムキャンプをする予定なら、予約の前に、その車がグリーン・ウォラントの認証を受けているか会社に確認します。車の大きさだけでは、認証の有無はわかりません。
- 借りた車で反則金を科されると、レンタル会社はその反則金を借りた人に請求できます。
- 借りられる年齢や免許の条件は各社が決めています。日本の免許で運転するときの注意は旅行者の運転を読んでください。
土地ごとのルール
| 土地の管理者 | ルールの決め方 |
|---|---|
| カウンシル(地方自治体) | 条例(bylaw)で地域ごとに決めます。自己完結型の車だけ、1泊だけ、などの制限があります。 |
| 自然保護省(DOC) | 保護地の多くで認められますが、景観保護区やレクリエーション保護区、グレートウォークの近くなどでは禁止・制限されます。 |
| 土地情報局(LINZ) | 南島の一部で、指定された場所でキャンプできます。 |
例えばオークランドでは、認証を受けた自己完結型の車であれば、カウンシルが管理する公有地の多くで泊まれます。一方、公共の場所でテントを張ってのフリーダムキャンプはできません。ワイヘケ島では、2泊を超えて泊まる場合は別の宿泊先が必要です。詳しくはオークランド・カウンシルのページで確認してください。
ほかの地域のルールは、泊まる場所のカウンシルのウェブサイトで確認します。DOCの土地で禁止・制限されている場所は、DOCのフリーダムキャンプのページから一覧を見られます。国立公園には犬を連れて行けません。
守るべき基本ルール
DOCは、フリーダムキャンプの基本として次の点を挙げています。
- キャンプの制限を示す標識に従う。
- ごみと、人の排せつ物を責任を持って処理する。
- 火をたかない。
- 植物や動物を傷つけない。
- 周りに配慮して行動する。
トイレと排水の処理(ダンプステーション)
車のトイレのタンクと生活排水は、決められたダンプステーション(dump station)で捨てます。道路や草むら、雨水の排水口には捨てません。
- ダンプステーションは青いマークが目印です。
- オークランド・カウンシルは、アプリ「CamperMate」や「Camping NZ」で場所を探す方法を案内しています。
- 車にトイレがないときは、公衆トイレを使います。
- ごみは持ち帰り、リサイクルできる所ではリサイクルします。
排せつ物やごみを不適切に捨てると、反則金の対象になります(下の「費用」)。
DOCのキャンプ場
DOCは全国で320か所を超えるキャンプ場を運営しています。フリーダムキャンプが難しい場所や、認証のない車で泊まる場合の選択肢になります。
| 種類 | 主な設備 |
|---|---|
| サービス付き(Serviced) | 水洗トイレ、水道、調理台、温水シャワー、ごみ回収 |
| スタンダード(Standard) | トイレ、水(水道とは限らない)、車かボートで入れる。場所により炊事用の設備や冷水シャワー |
| ベーシック(Basic) | 簡易トイレ。水はタンクの水のことがある(未処理) |
| バックカントリー、グレートウォーク | キャンプ場ごとに異なる |
キャンプ場ごとの設備と予約の要否は、DOCのキャンプ場の料金のページから各キャンプ場のページで確認してください。
手順
- レンタルの場合は、フリーダムキャンプをする予定を伝え、グリーン・ウォラントの認証がある車か確認して予約する。
- 泊まる予定の地域のカウンシルとDOCのページで、フリーダムキャンプのルールと禁止区域を確認する。
- 泊まる場所では標識を確認し、ウォラントカードを車内に掲示する。
- トイレのタンクと排水は、ダンプステーションで捨てる。ごみは持ち帰る。
- フリーダムキャンプできない場所では、DOCのキャンプ場や民間のキャンプ場(ホリデーパーク)を使う。
費用
反則金
主な違反の反則金(infringement fee)は次のとおりです(2026年10月時点のMBIEの一覧の記載)。
| 違反の内容 | 反則金 |
|---|---|
| 条例やDOC・LINZの禁止・制限に反してフリーダムキャンプする | NZ$400 |
| 認証のない車で、全国共通のルールに反してフリーダムキャンプする | NZ$400 |
| 認証された定員より多い人数で泊まる | NZ$400 |
| ウォラントカードを掲示しない | NZ$200 |
| その場所を傷つける、ごみや排せつ物を不適切に捨てる | NZ$800 |
| 退去を求められて従わない | NZ$600 |
| 改ざん・偽造したウォラントカードや認証書を使う | NZ$600 |
| 情報の提供を拒む、うその情報を伝える | NZ$600 |
車の認証の費用(自分の車の場合)
自分の車で認証を受けるときは、認証機関(Certification Authority)の検査料(機関ごとに異なる)と、NZ$120(GST込み)の手数料(levy)がかかります(2026年10月時点)。
DOCのキャンプ場の料金
1人1泊の料金です(2026年10月時点のDOCのページの記載)。
| 種類 | 大人(18歳以上) | 子ども(5〜17歳) | 幼児(0〜4歳) |
|---|---|---|---|
| サービス付き(テントサイト) | NZ$25 | NZ$12.50 | 無料 |
| スタンダード | NZ$10〜20 | NZ$5〜10 | 無料 |
| ベーシック | 無料 | 無料 | 無料 |
電源付きサイトやバックカントリー、グレートウォークのキャンプ場の料金は、各キャンプ場のページで確認してください。
日本との違い・注意点
- 駐車できる場所ならどこでも車中泊できるわけではありません。NZでは土地ごとにルールが決まっていて、車で泊まるには多くの場所で自己完結型の認証が必要です。
- 2026年6月7日から、認証はグリーン・ウォラントだけになりました。それ以前の情報や古い案内に注意してください。
- 持ち運び式のトイレを積んでいるだけでは、自己完結型とは認められません。
- 反則金はレンタル会社を通じて後から請求されることがあります。
- 夏は日差しが強く、冬は峠道が凍結することがあります。季節ごとの注意は季節別の旅行ガイドで確認してください。